優しい声

優しい声がする
受話器の向こう
優しい声がした
あの人の
時々は声を聞かせてね
不安そうに
心配そうに
私を愛してた
その声を

秘めた思い

この愛を認めるということは
あの人を裏切るということになるだろう

春の風

あなたに出会って恋をして
あなたのそばにいるだけで
私は本当にうれしかった
あの頃、日々を重ねていくごとに
私たちの心は離れていくばかりでした
今ではどんなに悲しくても
心から信じたいと思えるのに
どうしてあの時
私たちだけを信じられなかったのか
桜の並木道を歩きながら
ひとりあの頃を振り返ります
あなたと出会って恋をして
日々を重ねていくごとに
私は傷つきたくないと
自分ばかりを守っていた弱さを
今さら責めても仕方ない
春の風
桜がとてもきれいです。
あなたの思い出だけで生きている
私です。

あなたといた頃

あなたの好きな色
あなたの好きな服
あなたの好きな香り
あなたの好きな場所
あなたの好きな季節
あなたと過ごした日常
あなたに支配されていた私の心

卒業まで

もう追いかけないと決めた秋の空に
冬の前触れを告げる風が
通り抜けてく
あなたを遠くで見守って
卒業までをひとりで
生きると誓った