自民党総裁選で麻生太郎新総裁が選出されたことを受け、野党各党は22日、対決姿勢を鮮明にし、また24日召集の臨時国会での補正予算案審議などで与党に注文を付けて、衆院解散・総選挙前に麻生新政権の出はなをくじく戦略をとるようだ。
前日に党代表の3選を果たしたばかりの民主党の小沢代表は電話してきた党幹部に対して、麻生政権について「どうっちゅうことはない。行けば行くほどダメになる」と述べ、党首対決に自信を示し、鳩山幹事長は「決まっていたとはいえ、当選おめでとうございます。(自民党の)支持率が上がり、解散・総選挙が早まったのではないか」と、皮肉を込めて語った。
小沢氏の発言に対し思うのは、問題山積の中での政権運営は誰がやっても困難が伴うのは当然であるとして、もし仮に民主党が政権を取って小沢氏がそれらの問題を瞬く間に解決するだけの画期的な手法を用意しているのかという疑問があり、確かに麻生氏が首相となっても問題の解決に対してどれだけの手段を取りうるかが未知数であるとは思うが、小沢氏もそれなら甘言で国民をごまかして票を稼ぐのではなく明確なビジョンを示してもらいたいし、首相としての器が麻生・小沢のどちらにあるかということを偏りのない調査で結果を求めたとして、本当に小沢氏にとって「どうっちゅうことはない」結果になると考えているのだろうか。
また鳩山氏の言葉も自民党からすれば「党内調整を行ってほかの候補者をつぶし、わかりきっていたことではあるとは言え、小沢氏の3選おめでとうございます。選挙のためだけの代表の下で一致団結して、これまでどおり選挙だけをメインにアピールしていくのでしょうね」と思っていることだろう。
また共産党の志位和夫委員長は「総裁選はコップの中の嵐にもならなかった」と指摘。社民党の福島瑞穂党首は「自民党政治は賞味期限切れ。包装紙だけ変えてもだめだ。麻生さんは史上最短の首相になるのではないか」と酷評した。
しかし総裁選はそもそも政党内の代表を決めるためのものであって、いたずらに騒ぎ立てる性質のものではなく、たとえ国民が自民党総裁に選出された人物がそのまま首相に指名されることからどの候補者がいいだろうかと湧き上がっても、選挙さえ間近に控えていなければ大きく左右されるようなものでもないだろうし、国民の意識を反映するような候補者が選出されるべきであるというならば、政権交代の可能性もありえる最大野党である民主党が無選挙で小沢代表を3選させたことをまず問題視すべきであろう。
社民党の「自民党政治は賞味期限切れ。包装紙だけ変えてもだめだ」という発言は、そのまま社会党から社民党へと「包装紙だけを変えた」が、国民の支持をすでに得られず、とっくに「賞味期限が切れている」社民党の党首の発言であると思うと滑稽を通り越して哀れにさえ思えてくる。
野党の存在意義は与党を否定することから始まるとはいえ、せめてそれぞれの政党の現状くらいは確認したうえで発言してもらわなければ、こちらとしてもそれを冗談として捉えればいいのかどうか理解に苦しむのだが。
前日に党代表の3選を果たしたばかりの民主党の小沢代表は電話してきた党幹部に対して、麻生政権について「どうっちゅうことはない。行けば行くほどダメになる」と述べ、党首対決に自信を示し、鳩山幹事長は「決まっていたとはいえ、当選おめでとうございます。(自民党の)支持率が上がり、解散・総選挙が早まったのではないか」と、皮肉を込めて語った。
小沢氏の発言に対し思うのは、問題山積の中での政権運営は誰がやっても困難が伴うのは当然であるとして、もし仮に民主党が政権を取って小沢氏がそれらの問題を瞬く間に解決するだけの画期的な手法を用意しているのかという疑問があり、確かに麻生氏が首相となっても問題の解決に対してどれだけの手段を取りうるかが未知数であるとは思うが、小沢氏もそれなら甘言で国民をごまかして票を稼ぐのではなく明確なビジョンを示してもらいたいし、首相としての器が麻生・小沢のどちらにあるかということを偏りのない調査で結果を求めたとして、本当に小沢氏にとって「どうっちゅうことはない」結果になると考えているのだろうか。
また鳩山氏の言葉も自民党からすれば「党内調整を行ってほかの候補者をつぶし、わかりきっていたことではあるとは言え、小沢氏の3選おめでとうございます。選挙のためだけの代表の下で一致団結して、これまでどおり選挙だけをメインにアピールしていくのでしょうね」と思っていることだろう。
また共産党の志位和夫委員長は「総裁選はコップの中の嵐にもならなかった」と指摘。社民党の福島瑞穂党首は「自民党政治は賞味期限切れ。包装紙だけ変えてもだめだ。麻生さんは史上最短の首相になるのではないか」と酷評した。
しかし総裁選はそもそも政党内の代表を決めるためのものであって、いたずらに騒ぎ立てる性質のものではなく、たとえ国民が自民党総裁に選出された人物がそのまま首相に指名されることからどの候補者がいいだろうかと湧き上がっても、選挙さえ間近に控えていなければ大きく左右されるようなものでもないだろうし、国民の意識を反映するような候補者が選出されるべきであるというならば、政権交代の可能性もありえる最大野党である民主党が無選挙で小沢代表を3選させたことをまず問題視すべきであろう。
社民党の「自民党政治は賞味期限切れ。包装紙だけ変えてもだめだ」という発言は、そのまま社会党から社民党へと「包装紙だけを変えた」が、国民の支持をすでに得られず、とっくに「賞味期限が切れている」社民党の党首の発言であると思うと滑稽を通り越して哀れにさえ思えてくる。
野党の存在意義は与党を否定することから始まるとはいえ、せめてそれぞれの政党の現状くらいは確認したうえで発言してもらわなければ、こちらとしてもそれを冗談として捉えればいいのかどうか理解に苦しむのだが。
