11月28日(木)10時より
ソフィア堺にて 人権教育連続講座 第3回 が行われました。
『一人ひとりを見つめて』~発達障害がい児の保護者の立場から~
と題してNPO法人チャイルズ代表の是澤ゆかりさんがお話してくださいました。
是澤さんは3人の男の子のお母さんで、真ん中のお子さんが知的障害をともなう自閉症です。
そのお子さんが幼稚園年中の時に知的障害の親の会「チャイルズ」を立ち上げ、
4年後にNPO法人チャイルズとして活動を開始されました。
発達障害とは
◎自閉症、アスペルガー症候群などの広汎性発達障害(PDD)
対人関係のとりにくさ、コミュニケーションの問題、興味や関心の狭さを特徴とします。
これらの特徴が3歳以前にあらわれます。
例えば
・視線が合いにくい。
・楽しみを他人と共有するのが難しい。
・その場にそぐわない対人関係のとり方をする。
・物の配置、道順など行動や習慣のパターンにこだわる。
・急な予定の変更が苦手で混乱する。
・新しいことや初対面の人が苦手。 など
◎注意欠陥多動性障害(ADHD)
年齢や発達段階にそぐわない「不注意」「多動性」「衝動性」を特徴とします。
これらの特徴が7歳以前にあらわれます。
例えば
・ゲームなどはいつまでもやめようとしないが、
他のことは注意を持続させるのが難しい。
・おしゃべりがおさえられない。
・じっとしていられない。
・質問が終わる前に急に話し出す。
・順番を待つことができない。
・忘れ物をしやすい、物をなくしやすい。 など
◎学習障害(LD)
知的発達の遅れはないのに、聞く、話す、読む、書く、計算する、推論するなど、
特定の能力につまずきがある状態です。
例えば
・聞き違いや聞きもらしがある。
・内容を分かりやすく伝えることが難しい。
・文中の文字や行をとばして読んでしまう。
・“あ”と“お”など形のにた文字を書き間違える。
・学年相当の数の理解や表し方が苦手。
・ものごとの因果関係を理解することが難しい。 など
その他これに類する脳機能の障害です。
上の障害の特徴について、私も当てはまる!うちの子も!と思われる特徴もあったのでは
ないでしょうか?
誰にでも多少はある特徴です。
ですが、発達障害の特徴があてはまる人すべてが、発達障害と診断されるわけではありません。
特徴があるために、日常生活や仕事等に大きな支障をきたしているかどうかが重要です。
発達障害の子どもはパッと見たところ障害があるかどうかわかりにくいため、
発達障害とわかるまでに時間がかかります。
発達障害と診断されてもまず親がそのことをなかなか受け入れられません。
認めてからも、奇異な行動をとった時など周りの冷たい視線との闘いです。
発達障害は脳の機能の障害ですが、「しつけの問題」とか「愛情不足」など
と誤解されやすいのです。
母親の心の負担ははかり知れません。
また、発達障害の子供は「規則が守れない」「わがまま」と誤解され
叱られたり、行動を制限されることが多く、慢性的にストレスをためることになります。
怒られ続けると、自尊心を失い、自暴自棄となり、人への思いやりがなくなります。
大人は「根拠のない自信」を持てる子育てを目指すべきです。
大人は子どもを指導したくなるもので、指導9割、共感1割になってしまいがちです。
しかし、共感9割、指導1割の聞き上手な大人になることが大切です。
これは、子どもの障害の有無にかかわらずとても大切なことです。
そして、もっとも大切なことは、
何を持って生まれたかではなく、もって生まれた能力をどう使いこなし
与えられた力の中でいかに幸せに生きるかです。
ユーモアを交えながらご自分の子育てについてお話をされ、
105枚ものスライドを使って盛り沢山なお話でした。
ここにはとても書ききれません。
ほんの一部をご紹介させていただきました。
発達障害について理解を深めていただくとともにご自分の子育てにも役立てていただければ
何よりです。
最後に、お子様の様子が気になる方のご相談場所「親と子の療育支援センターあおぞら」と
発達障がい児&ファミリーケアステイション「NPO法人チャイルズ」の連絡先をご紹介しておきます。
【親と子の療育支援センターあおぞら】
【発達障がい児&ファミリーケアステーション NPO法人 チャイルズ】
552-0003
住 所: 大阪市港区磯路2-12-1-118号
TEL/FAX: (06)4977-5131
URL: http://childs.jpn.org/
E-MAIL: infomation-npo@childs.jpn.org