デンカの宝刀(一男二女の父、元政府系金融機関職員の資格八冠王)

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中央大学出身者の話題作「みをつくし料理帖」

2020年11月30日 | 中央大学

「みをつくし料理帖」は、

高田郁による時代小説シリーズ。

 

2012年と2014年に北川景子主演で

テレビ朝日にてスペシャルドラマ

化、

北川景子主演「みをつくし

 料理帖」第2弾の放送が

 決定!

2017年と2019年に黒木華主演で

NHKにて連続ドラマ化され、

NHK土曜時代劇ドラマ

 「みをつくし料理帖」

2020年10月16日からは、

角川春樹の最後の監督作品として

松本穂香主演で映画公開されている。

映画「みをつくし料理帖」公式

 サイト

漫画化もされている。

 

「みをつくし料理帖

 シリーズ12冊セット」

 高田郁 著

(角川春樹事務所)

 

「みをつくし料理帖DVD-BOX」

 黒木華 主演

 

「八朔の雪3

 みをつくし料理帖」

 岡田理知 著

 高田郁 原作 

 

高田郁は、1959年、兵庫県

宝塚市出身。

小説家、元漫画原作者。

漫画原作者時代のペンネーム

は、川富士立夏

中央大学法学部卒。

 

2006年、短編「志乃の桜」

第4回北区内田康夫ミステリー

文学賞区長賞(特別賞)受賞。

翌年、「出世花」で第2回小説

NON短編時代小説奨励賞を

受賞し、

翌2008年、同作を含む短編集

「出世花」で小説家デビュー。

2009年に第1作を発表した

 

「みをつくし料理帖」シリーズ

は、全10巻で300万部を超える

大ヒットシリーズとなり、

その後のテレビ化、映画化、

漫画化は、上に書いたとおり。


中央大学OBについて、近年出版された本「円谷幸吉 命の手紙」

2020年11月29日 | 中央大学

中央大学OBについて

近年出版された本

 

円谷幸吉 命の手紙」

 松下茂典 著

(文藝春秋)

2019年10月10日発行

 

松下茂典は、1954年、

石川県生まれ。

明治大学卒。

ノンフィクションライター。

 

円谷幸吉(1940.5.13~1968.1.9)

は、自衛隊体育学校所属、

最終階級は2等陸尉。

中央大学経済学部卒。

東京五輪マラソン銅メダリスト

日本で最も有名な遺書を

残した中央大学OB。

 

本書は、ページ数は多くないが、

筆者による関係者への直接取材

や、新資料、新事実など

貴重な内容が収められている。


中央大学出身の武道家がまだいた

2020年11月28日 | 中央大学

既に数多くの

中央大学出身の武道家・格闘技家

を紹介してきたが、

まだまだ著名な武道家で中央大学

出身者がいた。

いやあ、中央大学は著名武道家の

宝庫だ。

 

次の御二方。

 

佐藤勝昭(1946年4月4日~ )

島田道男(1952年11月14日~)

 

佐藤勝昭師範は、

言わずと知れた極真会館

第3回オープントーナメント

全日本空手道選手権大会

第1回オープントーナメント

全世界空手道選手権大会

優勝者

ケガのため柔道を引退してから

極真空手に入門し、

第2回全日本選手権に出場する

年の前年である昭和44年に、

仕事で編集庶務整理部に配属

されていたことから、

正式な記者になりたいと思い、

もっと幅広い知識を身につけ

ようと、

中央大学経済学部第二部に入学

したとのことだ。

現在は、佐藤塾の宗師。

「王道の空手」

 佐藤勝昭 著

(講談社)

 

島田道男師範は、

太氣至誠拳法の創始者である

澤井健一師範の高弟。

高校時代に柔道、大学時代に

厳誠流空手を学んだが、

大学は中央大学だったらしい。

太気拳の道場「気功会」を開設

し、一時閉鎖していたが、

1998年から再開されているとの

こと。

DVD「島田道男 立禅と意」

(クエスト)


中央大学法学部の都心移転工事着工

2020年11月26日 | 中央大学

 

「中央大学学員新報」

最新号によると

新たな教育拠点が2023年度に

供用開始予定として、

法学部の建設地(文京区大塚

1丁目:最寄駅は茗荷谷駅)で

地鎮祭を行い、法学部の

「茗荷谷キャンパス(仮称)」

新築工事に着手したと。

 

規模は、地上8階地下2階建てで、

延床面積3万3,556㎡。

大学の教室、研究室など校舎機能

のほか、

文京区の地域活動センターや

保育所、郵便局などで構成され、

2023年2月末の完成を予定している。


最近の本「大学とオリンピック」

2020年11月24日 | 大学関係コラム

「大学とオリンピック

 1912-2020

 歴代代表の出身大学

 ランキング」

 小林哲夫 著

(中公新書ラクレ)

 

2020年10月10日発行だが、

本当は、予定どおりに

今年、東京五輪が行われたなら、

開幕直前とか直後とかに出版

する予定だったのかもしれない。

 

本書は、

日本のオリンピックの歴史は、

大学抜きには考えられないと

して、

1912年大会から振り返り、

大学の役割、オリンピックの意義

を問う書。

 

これによると1960年ローマ大会

では、わが母校の中央大学

24人の選手を派遣しており、

日本大学の18人を大きく離して

五輪選手の輩出校1位となって

いる。

中央大学は、最近の五輪では、

10位台になっているが、

(最近は、日本体育大学

 1位が続いている)

それでも、今なお、五輪選手を

輩出し続けている。


愛知県立旭丘高校の闇

2020年11月23日 | 中学受験・高校関係コラム

愛知県立旭丘高校は、

なぜ大学進学実績を

公表しないのか。

旭丘の実際の進学実績は

どうなっているのか。

 

名古屋の塾講師による

調査結果とその批評を

Youtubeにて発表。

【驚きの実態】

 合格実績を隠していた

 旭丘高校にはこんな闇が

 あった【情報公開請求制度

 で判明】


酒を飲まない強い人たち

2020年11月22日 | 武道・武術

酒を一切飲まない

強い人たち

 

武田惣角

中倉清

星野仙一

フロイド・メイウェザー・

ジュニア

 

武田惣角(1859年~1943年)は、

大東流合気武道の中興の祖と

言われるが、

実質は、初代大東流宗家

自らが武術の名人・達人で

あると共に

植芝盛平佐川幸義など

達人の域に達した弟子が

複数存在する。

武者修行と武術教授のため

全国を廻ったが、

弟子や親族の話では、

酒は一滴も飲まず、

惣角翁のカバンの中には

常にヨウカンが入っていた。

 

「武田惣角と大東流合気柔術」

 どう出版編集部(聞き手 

 スタンレー・プラニン) 編

(どう出版)

 

「鬼の冠 武田惣角伝」

 津本陽 著

(実業之日本社文庫)

 

中倉清(1910年~2000年)は、

剣道範士九段居合道範士九段

剣道の公式戦で69連勝を打ち立て、

全日本東西対抗剣道大会で9人を

勝ち抜く記録を立て、

「昭和の武蔵」「戦うに敵なし」

と言われ、一時、植芝盛平の養子

となり、その後継になることを

期待された武道の名人・達人。

修行のためと称して、酒を一切

口にしなかった。

堂本昭彦「鬼伝」には、

堂本氏が、中倉師範と中島五郎蔵師範

に小料理屋の2階で取材を兼ねて酒席

を設けた際に、

中島師範が陽気に酒を飲むのに対して

中倉師範は、ずっと、盃にサイダー

をついで飲んでいたということだ。

現役を引退して20年ほど経った、

こういう席でも一滴も酒を飲まなかった

というのは、やはり、そもそも酒に

弱かったとか、酒が嫌いだったという

ことがあったのかもしれない。

鹿児島県人の剣道のプロが酒に弱い

とは言えないので、修行のため飲まない

と言っていたのではないか。

あの中倉師範が「俺は修行のため酒を

飲まない。」と言えば、誰も酒を勧める

ことなどできなかっただろう。

 

「昭和武蔵 剣聖・中倉清の生涯」

 早瀬利之 著

(南日本新聞開発センター)

 

「鬼伝 中倉清 烈剣譜」

 堂本昭彦 著

(スキージャーナル)

 

星野仙一(1947年~2018年)は、

中日ドラゴンズのエース投手で、

中日ドラゴンズ阪神タイガース

東北楽天ゴールデンイーグルス

監督を務め、それぞれのチームで

リーグ優勝を果たし、楽天では

日本シリーズも制覇した。

「燃える男」「闘将」などと

呼ばれたが、下戸で有名で、

スポーツ記者の手記によれば

ダイエットコーラとアーモンド

チョコで2人で何度も夜を明かした

とある。

 

「星野仙一「闘い」の方程式」

 永谷脩 著

(イースト・プレス)

 

「熱将 星野仙一」

 戸部良也 著

(KTC中央出版)

 

フロイド・メイウェザー・ジュニア

は、史上初めて無敗のまま5階級の

制覇を成し遂げ、パウンド・フォー

・パウンド最強のボクサーとして

評価された。

圧倒的なスピードと超人的な反応速度

を持ち、

卓越したディフェンステクニックで

相手を翻弄した。

プロでの戦績は、50戦50勝

メイウェザーをよく知るボクサー

によれば、メイウェザーは一切酒を

口にしないらしい。

 

Money: The Life and Fast Times

 of Floyd Mayweather

 Tris Dixon 著

(Birlinn Ltd)

 

The Floyd Mayweather Mind:

 Learn The Simple Secrets

 That Transformed Struggle

 Into Success」

 Reemus Boxing 著

(iPubNet)


中央大学 VS 東京大学(その151:国会議員経験者でコメンテーターとしてワイドショーによく出てくる弁護士)

2020年11月21日 | 中央大学 VS 東京大学

国会議員経験者で

コメンテーターとして

ワイドショーによく出てくる

弁護士。

 

若狭勝 VS 横粂勝人

 

若狭勝は、1956年、

東京都葛飾区出身。

中央大学法学部卒。

大卒した年に司法試験合格し、

検事に任官。

東京地検特捜部東京高検など

を経て、

2009年、弁護士登録。

2014年、自民党公認で比例東京

ブロック単独候補として当選。

衆議院議員を2期務める。

2017年、希望の党から出馬したが

落選。

その後は、国会議員経験のある

ヤメ検弁護士として、テレビの

ワイドショーなどでも活躍。

「分水嶺 濁流の果て」

 若狭勝 著

(日本橋出版)

 

「嘘の見抜き方」

 若狭勝 著

(新潮新書)

 

横粂勝人は、1981年、

愛知県豊田市出身。

東京大学法学部卒。

大卒した年に司法試験合格。

2009年の衆議院議員選挙

民主党から立候補し、

小泉進次郎に大差で敗れたが、

重複立候補していた

比例南関東ブロックで復活当選

した。

民主党を離党・除籍になり、

2012年、衆議院議員選挙に東京

18区(小選挙区)から無所属

出馬したが落選。

衆議院議員としては1期のみ経験。

その後は、弁護士業務の傍ら

ワイドショーなどに不定期で

出演したりしている。

特に著書は無い。


中央大学 VS 東京大学(その150:話題の本を出版して一躍有名になった人)

2020年11月20日 | 中央大学 VS 東京大学

話題の本を出版して

一躍有名になった人。

ここで、

話題の本というのは、

単に本が売れたという

ことだけではなく、

その本によって、

社会に色々な議論が

巻き起こったという

社会への影響力の強さ

大きかった本という意味

もある。

 

「日本の下層社会」

 横山源之助 著

(岩波文庫)

   VS

「「超」勉強法」

 野口悠紀雄 著

(講談社文庫)

 

横山源之助は、1871年、

富山県中新川郡魚津町(現 魚津市)

出身。

英吉利法律学校(現 中央大学)に

学び、弁護士試験を数度に渡って

受験するが合格できず、

各地を放浪し、二葉亭四迷

内田魯庵幸田露伴らと知り合う。

特に二葉亭四迷から強い影響を

受け、ルポライターを目指す

きっかけとなり、

1894年、毎日新聞社に記者として

入社。

下層社会のルポルタージュを

中心に活動し、

1899年、「日本の下層社会」

刊行。

「日本の下層社会」は、著者が

内職や日雇い労働で暮らしを

たてる人々の生活を取材し、

貧民窟に自ら赴き、車夫、

くず拾い、芸人など様々な職業

の人々をルポし、

賃金などのデータを詳細に列挙

するといったもので、

職工の契約書の条文まで例示

しながら説明している。

これらの調査によって完成された

「日本の下層社会」は、当時の

日本で着実に進んでいる貧困化

や格差の広がりを世間に周知させる

貴重なものとなり、

社会に問題を投げかけ、政府が

調査に乗り出して、下層社会に

目を向けるきっかけともなった。

 

横山源之助は、他にも

著名な著書として

「明治富豪史」などがあり、

全9巻の全集も出ている。

「明治富豪史」

 オンデマンド

 横山源之助 著

(インタープレイ)

 

野口悠紀雄は、1940年、

東京都出身。

東京大学工学部応用物理学科

卒。

同大学院工学系研究科修士課程

中退、大蔵省に入省。

UCLAにて経済学修士取得。

帰国後、埼玉大学助教授、

一橋大学教授などを経て、

1996年、東京大学先端科学技術

センター教授。

「「超」勉強法」は、著者が

これより先に出版してベストセラー

になった「「超」整理法」

便乗本のようなものだったが、

柳の下にどじょうがいた。

「「超」整理法」

 野口悠紀雄 著

(中公新書)

 

「「超」勉強法」に掲載されている

色々な勉強法については、様々な

議論を巻き起こした。

たとえば、本書では、中学の英語の

教科書を全て暗記せよ的なことが

書いてあるのだが、

司法試験予備校の講師として著名

であった柴田孝之氏は、

そのような勉強は効率が悪いとか、

そもそも中学3年分の教科書の

マル暗記なんかできない等の

批判をその著書の中でしていたが、

逆に、

中学受験業界で著名であった

弁護士の荘司雅彦氏は、

自分も野口氏のように中学3年分

の英語の教科書を暗記していた

などと、これも著書の中で

述べていた。

入学試験や資格試験で盛んに

「勉強法」ということが注目される

ようになったのは、野口氏の

「「超」勉強法」がきっかけかも

しれない。


最近の名古屋本「占領期の名古屋」

2020年11月18日 | 名古屋・愛知

「占領期の名古屋

 名古屋復興写真集」

 阿部英樹 編集

(風媒社)

2020年11月2日発行

 

阿部英樹は、1962年、

京都府舞鶴市生まれ。

東京農工大学大学院連合

農学研究科修了、農学博士。

中京大学経済学部教授。

専門は、日本経済史、農業経済学。

 

本書は、青柳総本家の倉庫に

眠っていたネガフィルムを

デジタル化し、

未公開写真を多数収録してある。

青柳総本家四代目社長で

写真家の後藤敬一郎をはじめ

名古屋市渉外課の嘱託カメラマン

たちにより撮影されたもの。

 

これにより、今までほとんど

紹介されてこなかった

占領軍の様子などが初めて

明らかになった。

 

名古屋だけでなく、豊橋

蒲郡岡崎瀬戸犬山

一宮七宝大垣志摩・

鳥羽の敗戦後も紹介する。

 

戦災で焼失する前の名古屋

街並みや寺社に関する写真も

収録されている。


全トヨタ労連が連携を旧民主党のみから転換

2020年11月18日 | 名古屋・愛知

昨日の中日新聞朝刊によれば

全トヨタ労連は、

自動車産業に関する政策の実現

に向け、国会議員との連携

超党派で展開する検討を始めた

と。

2020年11月17日

中日新聞朝刊の一面

 

自動車産業が直面する変革

対して、

今までの野党系議員との連携

だけでは心許ないということ

か。

 

全トヨタ労連は、これまで

旧民主党系の政党との関係が

深かったので

大きな方針転換となるが、

この難しい時代にコロナ禍まで

重なって

背に腹はかえられないという

ことだろう。

とにかく野党がだらしなさすぎる。


中央大学 VS 東京大学(その149:高畑勲が初期の新海誠をこっぴどく批評)

2020年11月17日 | 中央大学 VS 東京大学

高畑勲は、1935年生まれ、

2018年没の東京大学卒の

アニメ監督であり、

「アルプスの少女ハイジ」

などのテレビアニメを経て、

宮崎駿と共に設立した

スタジオジブリで監督作を

多く手がけた。

新海誠は、1973年生まれ。

中央大学卒のアニメ監督

である。

新海誠は、2016年に公開された

「君の名は。」が大ヒットし、

広く世の中に知られることと

なった。

 

この新海誠作品に「ほしのこえ」

がある。

2002年に下北沢のミニシアター

下北沢トリウッドで公開され

話題になり、

同傾向のアニメ作品で

DVDの売上が5千本を超える

ことは、まずないという実態

にもかかわらず、

1年半で6万本以上に達し、

最終的には10万本を超えた。

新海誠の3つ目の作品であるが、

実質的にはデビュー作と

言える作品である。

 

この「ほしのこえ」について

アニメーション研究家の

津堅信之は、新海誠の世界

を旅する 光と色彩の魔術」

の中で、

「アニメ史の文脈に載せて

 みると、

 それ以前とそれ以後との

 時代を分けるほどに画期的

 な作品である」

とする。

新海誠の世界を旅する

 光と色彩の魔術」

 津堅信之 著

(平凡社新書)

2019年7月12日発行

 

ところが、高畑勲は、

この「ほしのこえ」

「アニメーション、折りに

ふれて」の207ページ最終行

以下で、

こっぴどく批評している。

執筆されたのは2008年だ。

「アニメーション、折りに

 ふれて」

 高畑勲 著

(岩波現代文庫)

2019年7月2日発行

 

「たとえば、個人ですべてを

 CG制作したことで評価された

 『ほしのこえ』という

 中編アニメがある。

 ( 中 略 )

 映像の出来は決して悪くない。

 私は、これをまったく評価

 できず、ワンアイディアによる

 『(子供ではなく)青年だまし』

 で、

 『くだらない』としか思わないが、

 巧みな表現によって社会性のない

 現代青年の心をくすぐり、

 琴線に触れることができたようで、

 売れ行きもよく、いくつか受賞を

 した。

 要するに、作者はみずから作り手

 になることによって見事に

 『そういう世界から卒業・脱出

 しないまま、それでも現実を生きる』

 ことに成功した一人であり、

 『卒業』や『自分の非成長の確認』

 をしたくない若者に支持され、

 その現象全体を情報メディア産業

 推進派の脳天気なおじさんたちが

 追認したのだと思われる。」

 

としている。

 

そして、脚注にて、

 

「急いで言いそえなければ

 ならないが、

 これは、この段階での評価

 であり、

 作家の道を歩み出した作者が、

 その社会生活のおかげで、

 以後、もっと社会性のある

 作品を作りはじめる可能性は

 充分にある。」

 

ともしている。

 

高畑勲この批評から8年後

「君の名は。」が大ヒットし、

新海誠は、ポスト宮崎駿か」

などとも言われるようになる

のであるが、

(そして、「君の名は。」

 大ヒットの2年後に高畑勲

 は亡くなるのであるが)

果たして、

高畑勲新海誠に対する批評が

トンチンカンだったのか、

的確であったのか、

的確であったとするなら、

「君の名は。」は、

「ほしのこえ」から、

映像技術以外の点でも、

何か変化したのか、

変化してないのか。

変化して良くなったのか、

変化して悪くなったのか、

変化してないから良いのか、

変化してないから悪いのか。


名古屋 対 東京(32)(伊勢湾台風と関東大震災)

2020年11月16日 | 名古屋 対 東京

伊勢湾台風は、昭和34年

(1959年)9月26日

紀伊半島から東海地方を

中心にほぼ全国にわたって

甚大な被害をもたらした

台風である。

伊勢湾沿岸の愛知県、三重県

での被害が特に甚大であった

ことから伊勢湾台風との名称

が付けられた。

 

被害は、全国32道府県に及び、

被災者数は全国で153万人

死者、行方不明者の数は5千人

を超え

明治以降の日本における台風

災害史上最悪の大惨事となった。

 

私が産まれる前の災害だが、

私の周りの大人は、

伊勢湾台風を直に体験した人

ばかりなので、

その恐ろしさについては、

親や親戚、隣近所の人や

学校の先生などから

何度も何度も聞いた覚えがある。

実際、私が子どもの頃の

大人たちは、台風襲来の際には

相当に神経質な状況になり、

戦争中のように、窓ガラスに

テープを貼ったり、

玄関扉に板をクギで打ち付けたり

ということをしていた。

 

関東大震災は、大正12年

(1923年)9月1日

南関東やその周辺地域で

甚大な被害をもたらした

地震災害である。

 

190万人が被災し、10万人以上

死亡、行方不明になったと推定

されている。

 

「〈災後〉の記憶史 メディアに

 みる関東大震災伊勢湾台風

 水出幸輝 著

(人文書院)

2019年10月16日発行

   ↑

1960年に「防災の日」が制定

されたのは、

防災対策が不十分であった

前年の伊勢湾台風への反省が

きっかけであったのに、

防災の日は、なぜか、

伊勢湾台風9月26日では

なく、

当時、40年近く前のことで

あった

関東大震災9月1日に設定

された。

一度は風化していた関東大震災

をナショナルな記憶として

再浮上させ、

伊勢湾台風が東海エリアの

ローカルな記憶として忘却される

ようになったのは偶然ではない

と、本書の著者は言う。


女子校礼賛

2020年11月15日 | 中学受験・高校関係コラム

「女子校礼賛」

 辛酸なめ子 著

(中公新書クラレ)

2020年11月10日発行

 

辛酸なめ子は、1974年、

東京生まれ、埼玉県育ち。

女子学院中学・高校を経て

武蔵野美術大学短期大学部

に入学。

女子学院時代の同級生に

フリーアナウンサーの膳場貴子

日テレアナウンサーの馬場典子

などがいる。

 

本書は、昨今の女子校取材の

レポート集。

名古屋の学校としては、

著者が最初で最後の女子校講演

をした、

聖霊中学・高校について、

講演したときのことを中心に

書かれている。

 

著者の母は、白百合学園出身

とのことで、

著者の母の時代は、

女子御三家は、

雙葉、聖心、白百合で、

桜蔭女子学院は、

聖心白百合のすべり止め

だったらしい。

この辺は、

名古屋でトップ女子校だった

金城学院が偏差値的には

南山女子愛知淑徳に抜かれた

のと似ているかもしれない。


中央大学 VS 東京大学(その148:日弁連の中枢にいた人が日弁連を離れた後に出した著書)

2020年11月14日 | 中央大学 VS 東京大学

日弁連の中枢にいた弁護士が

日弁連を離れた後に出した

著書

 

「一見落着 

 下町弁護士のこぼれ話」

「一見落着、再び

 私の日弁連事務総長物語」

 稲田寛 著

(中央大学出版部)

 

「「悪」と闘う」

 宇都宮健児 著

(朝日新書)

 

稲田寛は、1935年、

東京生まれ。

中央大学法学部法律学科

卒。

東京弁護士会副会長、

最高裁判所司法研修所教官、

日弁連事務総長などを歴任。

上の書のうち

下町弁護士のこぼれ話」

の方は、様々な人たちとの

出会いのきっかけとなった

事件を中心に、

ことのほか印象に残っている

人たちを思い浮かべながら

書き留めたもの、

「私の日弁連事務総長物語」

の方は、日弁連事務総長時代の

忘れ得ない出来事を書き留めた

もの。

 

宇都宮健児は、1946年、

愛媛県生まれ。

東京大学法学部中退。

全国クレサラ・生活再建問題

対策協議会代表幹事、

反貧困ネットワーク代表、

日弁連会長などを務める。

東京都知事選にも3回ほど

立候補したが、いずれも、

落選。

上の書は、自伝のような、

関連した事件・案件の

ドキュメントのような。