ちょこっとGUM

今、自分が出来ること。やれること。それを精一杯やっていかなくちゃ!!

コラム備忘録【7/10~7/16】

2018年07月16日 13時21分57秒 | マリーンズ2018
≪2018/7/10≫

「どこへ行っても変わらない」―広島からロッテ“移籍”のコーチが貫く信念

ロッテの根本淳平1軍ストレングスコーチ、交流戦では古巣と“初顔合わせ”

 今季の『日本生命セ・パ交流戦2018』では、ドラフト1位で巨人に入団するもわずか3年で退団し、アメリカ挑戦を経て昨年から日本ハムに加入した村田透投手が2年連続で古巣・巨人を相手に勝利。さらには、3日に行われた阪神戦で今年3月に阪神から西武にトレードで加入した榎田大樹投手が先発し、勝ち星を挙げた。

 交流戦は、普段対戦がないセ・リーグの古巣を相手に、パ・リーグの選手が年に一度活躍する姿を見せることができる機会となっている。

 選手ではないが、ロッテの根本淳平1軍ストレングスコーチもそのうちの一人だ。根本コーチは広島のアスレチックトレーナーを10年以上に渡って務め、2016年からトレーニング補佐としてロッテへ。翌17年に2軍トレーニングコーチ、今季から1軍ストレングスコーチとなった。

 ロッテで指導してから主に2軍を担当していたため、今季が初めて古巣・広島との対決となった。根本コーチは「なんですかね。3年こっち(ロッテ)にいるので、違和感というか変な感じにはならないですね」と、久々に広島の選手たちとグラウンドで再会したものの、特別な感情が湧かなかったという。

 それでも、ロッテの試合前練習が終了した後には、「懐かしい感じでしたね」と広島のエルドレッドと一塁ベース付近で談笑する場面も見られた。

 指導面では広島時代の経験を生かしている。

 2軍トレーニングコーチだった昨年3月28日の2軍戦の試合前に、根本コーチは指導法について「人それぞれ個性もありますし、僕のできることは限られています。僕がやることはどこへいっても変わらない。広島でやってよかったこと、失敗したことを踏まえてマリーンズでもやっている」と教えてくれた。1軍のコーチとなった今季も「これまでの蓄積してきた経験を生かそうと思ってやっています」と話す。

 広島との戦いが終わり、次回の対戦は早ければ日本シリーズ。広島は現在リーグトップだが、ロッテは現在5位。しかし、3位との差は0.5ゲームと、上位は射程圏内だ。広島、ロッテの今後の戦いに期待しつつ、このような形での再戦にも注目していきたい。

(「パ・リーグ インサイト」編集部)

********************************************************************

≪2018/7/11≫

サブロ~~は本人の希望/ロッテうぐいす嬢谷保さん

<ニッカンスポーツ・コム/プロ野球番記者コラム>

 今回はロッテの“鉄人”うぐいす嬢、谷保恵美さん(52)のインタビュー後半をお届けします。

 谷保さんは1軍戦の場内アナウンスを通算1700試合、連続で1500試合以上担当。


 -連続アナウンス記録が途切れそうになったピンチは

 「一番危なかったのは熱が上がったときですかね。インフルエンザはシーズン中にかかったことがないのでまだセーフなんですけど、一番ひどかったのが、05年のシーズン最終戦。初芝さんの引退試合だったんですよ。会社に来て熱を測ったら40度あって。もう放送室で、椅子にもたれかかってぼうっとしてたんですけど、何とか終わったっていう」。

 -球場にたどり着けなかったことは

 「電車が止まったこともありましたね。京葉線が途中で止まって、当時携帯がなかったので、会社に連絡しなきゃってまず思ったので、降りて、近くのカーディーラーで『電話貸してください!』って頼んで。会社に『とりあえず開場しといて』って伝えて、何とかタクシーで向かったら、風で試合自体が中止になってました」

 -体調維持のために心掛けていること

 「手洗いうがいは必ずして、寝るときは首にタオルを巻いてます。首、肩が冷えると風邪ひいちゃうんですよね。あとは乾燥するといけないので、のどあめとか、そういうのは常に食べてますね。コンディションが悪い日は、マイクのボリュームを上げてもらうよう頼んだりしてます」

 -風邪は特に注意

 「熱が上がっちゃうと、声も出なくなっちゃうんで、そこは気を付けてます。テレビで、お医者さんがどうして風邪をひかないのかをやっていて、水やお茶の飲み方を特集してたんです。『ごくっ』と思いきり飲むと菌が胃酸で死んでしまうから、逆に飲み込んでしまうって。そういうのも見て、良さげなものはやってみてます」

 -最近はZOZOマリンに『谷保』ボードを持っているファンの姿も

 「あれ、びっくりしましたね。(アナウンス通算)1700試合か連続1500試合の時、ファンの方が届けてくれて。こんなボードつくりましたって。ありがたいですよね」。

 -『サブローーー』でアナウンスが名物に

 「最初は普通にサブローって言ってたんです。それがサブローさんのご活躍とともにだんだん、『栄光の架橋』の曲の感じでのびてきて。長いって言われてはいたんですけど、サブローさんからもっと長くいけって言われたので。ご本人の希望で。普通はね、あんなんしないですよね(笑い)」

 -特徴はあったほうが

 「連戦になると、飽きてきても困っちゃうなっていうのもあって、希望は七色の声でも出ればうれしいんですけど、そうもいかないので。わざと(目立つように)やることじゃないですしね。基本は選手の名前が聞き取れないと困る。試合の進行の担当なので」

 -うぐいす嬢のやりがい

 「勝ち試合を見るたびにうれしいです。あの一体感というか、球場の。お客さんもわあってなって、チームも喜んでる。9回3アウト目、三振なりフライで取って、『試合終了でございます』って言う時が、一番うれしいですね」

 -1軍通算1700試合と連続1500試合をクリア。次の目標は

 「(連続1700試合クリアのヤクルトのマスコット)つば九郎からメッセージが来ました。うちのキャラクター担当者を通じて、『まだまだだな』って(笑い)。クビだって言われたらいつでも、はいって受けざるを得ないんですけど、まあでもね、ここで優勝見たいですからね。ここで優勝見てないんですよ。(日本一になった)05年も10年も。3位でパブリックビューイングばっかりやってて、ビールかけ会場の受付とか、そういうのしかやってなくて。ここで千葉のお客さんと、わあってなるのを見てみたいですよね。それを見られたらもうね、思い残すことはないですね」【取材:ロッテ担当 鎌田良美】

(日刊)

********************************************************************

≪2018/7/11≫

「時間を無駄にしたくない」―強い決意で臨むロッテ3年目左腕・成田の成長

6月12日からは1軍に一時昇格「バッターの良さや対応力は全然違う」

「やることは一緒だと思うので、まずは結果を残せるように1試合、1試合大事に与えられたチャンスをモノにできればいいかなと思います」

 3年目を迎えた千葉ロッテ・成田翔投手は現在、2軍で10試合に登板し、16回2/3を投げて、0勝1敗1セーブ、防御率2.70の好成績。リリーフだけに限ると9登板、12回2/3で1失点、打たれた安打も5本のみに抑えている。4月3日の巨人戦、5月4日の東京ヤクルト戦では3イニングスを無安打に抑える好投も披露した。

 成田は「先発は先発、中継ぎは中継ぎでその良さを自分なりに考えて1イニングを全力で投げる、そしてしっかり腕を振って1球1球を大切に投げることを、下(2軍)でできたと思います」と振り返った。

「自分から良いところを見つけていくこともそうですし、先輩に聞くこともそうですし、一緒に行動している中でたくさん学ぶことはあると思うので、時間を無駄にしたくないです」

 6月12日に今季初昇格を果たした成田は、「バッターの良さや対応力は全然違います」と2軍打者との違いを実感しながらも、2試合、2イニングスを投げて、いずれも無失点に抑えた。

 6月27日に1軍登録を抹消され、再び2軍で汗を流す。次回昇格するときには、1軍定着を果たしたいところだ。

(「パ・リーグ インサイト」編集部)

********************************************************************

≪2018/7/11≫

【千葉魂】 鳥越ヘッドからの教え 熱きコーチからみなぎる活気

 それは不思議な光景だった。試合開始直前の出来事。真顔で戦士たちは歌いだした。1日のホークス戦(ヤフオクD)。ベンチ前で行う恒例の円陣でのことだ。鈴木大地内野手の「せーの」の掛け声に、全員が「ハッピーバースデー、トゥーユー」と声を合わせて歌いだした。あえて笑わずに真顔。下を向いたまま歌う男たちの姿にこの日、誕生日を迎えた鳥越裕介ヘッドコーチは円陣の真後ろでうれしそうに笑っていた。

 「練習前からみんなで『きょうは鳥越ヘッドの誕生日だから、なにかしよう』という話になっていて円陣でハッピーバースデーと歌おうということになった。驚いてもらいたいと思っていたので、練習中は誕生日ということは知りませんよという雰囲気をあえてみんなで醸し出して、円陣の時に一斉に下を向いたまま歌った。大成功でしたね。『ビックリしたよ』と喜んでくださった」と鈴木はしたり顔で話した。

 それはチームのためにいつも全力で大声を出し、時には厳しく叱責(しっせき)し、またある時は全力で鼓舞する熱きヘッドコーチを選手たちが慕っていることを象徴するようなシーンだった。この演出のアイデアを出し、自ら切り出した鈴木は続けた。

 「あの人との出会いはとても大きいと思う。今年、ホークスからヘッドとしてマリーンズに来ていただいて感謝をしている。野球人生が変わるような出会い。いろいろなことに気付かされるキッカケを毎日いただいている。ホークスで現役を過ごされ、ホークスでコーチになられて実績を重ねられた方で、それを捨てて縁のないマリーンズに飛び込んできてくださった。普通に考えてすごい覚悟が必要だと思う。本気でボクらに向き合ってくれていることを感じている」

      □      ■      □      

 鈴木には忘れられない出来事がある。それはあるデーゲームを終えての球場内のウエート場でのことだ。いつもは乱雑に靴が置かれている入り口で靴が奇麗に並べられていた。いつもと違う雰囲気に不思議に思いながらも奇麗に並べられているのを見て思わず、その横に自分が脱いだ靴を丁寧に置いた。するとウエート場の奥深くから大きな声が響いた。「そうだろう! 当然、そうなるわな」。鳥越ヘッドコーチだった。ウエート場の靴置き場に選手たちが靴を脱ぎ捨てている光景が我慢できず奇麗に並べ直した張本人だった。「野球だけではない。私生活での普通の事ができなきゃダメ」。鈴木はヘッドコーチがいつも口酸っぱく言っている言葉を思い出した。直接的に「ウエート場に入るときは脱いだ靴を奇麗に並べましょう」と言われたわけではない。しかし、こうやって目の前に整然と並べられている光景を見てハッとさせられた。一人の社会人として当たり前のことに気付かずに行動していた自分が恥ずかしくなった。そしてその瞬間、もう一つ昨年、目の当たりにした同じような光景が突然、交差した。

 それは昨年7月にZOZOマリンスタジアムで行われたオールスターゲーム。鈴木が練習を終えて一塁側ロッカールーム内にある風呂場に入ろうと脱衣所に向かうとホークスの内川聖一内野手が選手たちのスリッパを奇麗に並べている姿を目にした。

 「内川さんのようなスーパースター選手がすごいなあと思いました。でも今回の鳥越さんの姿を見て、『あっ!』と思った。二つの光景がつながったというか。これは鳥越さんがホークス時代からずっと言われてきたことなのだと。それをホークスでは内川さんとかが率先して行っているのだと。それを見て若い子たちも見習う。大事なのはそういうことなんだろうなあと思いました」

 鈴木はウエート場でのこのやりとり以降、靴を脱ぐ場所で率先して整理し並べるようにした。誰に伝えたわけでもない。それから数日すると自分がやらなくても自然と靴やスリッパが並ぶようになっていた。鳥越ヘッドが当たり前のことを自ら実践をして見せた姿を見て気が付いたように、鈴木が率先して行うことでまた一人誰かが気が付き、そして広がりを見せた。とても小さなことだがうれしくなった。

      □      ■      □      

 今年、選手たちのベンチでの声は一段と大きく、活気にあふれている。それは鳥越ヘッドが率先して伝えている当たり前のことの一つでもある。途中交代してベンチに戻る選手に声を掛ける。「ここまでオマエのためにみんな大きな声を出して応援し励ましてくれた。さあ、次はオマエの番だ。大きな声を出してグラウンドにいるみんなを鼓舞しよう」。自分がどんなにミスをしていても、凡退をしていてもベンチにいる時は必死に声を出しチームを応援する。それが基本姿勢だと選手たちに伝え、ここまでチームを乗せてきた。

 12日。前半戦が終了した。40勝38敗2分け。2016年以来となる貯金ターンを決めた。十分にリーグ優勝を狙える位置につけている。活気あふれるベンチ。諦めずに貪欲に立ち向かっていく姿。絶えることのない集中力。今年のマリーンズは一味も二味も違う。その中で鳥越ヘッドの存在は大きい。小さな当たり前を積み重ねて成長を遂げた井口マリーンズはここからシーズン終盤に向けて大輪の花を咲かせていく。

(千葉ロッテマリーンズ広報 梶原紀章)

(千葉日報)

********************************************************************

≪2018/7/16≫

お立ち台に立ったヒーローの苦悩 ロッテ・井上、被災地を思い、心から笑えず

 様子がおかしかった。7月7日の日本ハム戦(ZOZOマリン)のお立ち台。14号3ランで勝利の貢献したロッテ・井上は、そわそわした態度だった。

 「角中さんがつないでくれたので、還したい気持ちでした…」

 いつもはしゃれの効いたコメントで沸かせる男にキレがなかった。場内からは「もっと自信を持て!」とのヤジも飛んだ。インタビュアーは「素晴らしいホームランだったんですし、もう少し、テンション上げましょう!」とはやし立てる。ただ、それでも心から笑うことはなかった。

 「試合は集中していたけど、終わった瞬間、どうなっているのか気になって…。とにかく早く連絡したかった。近所の川が氾濫し、人が土砂に埋まったとか…それもどうも顔見知りみたいだとか」

 後日、井上は「異変」の理由を明かした。試合前に「西日本豪雨災害」で広島市東区の実家は河川の氾濫で一時、孤立状態になったというところまでは分かっていた。だが、降り続く雨で家族の安否が分からないまま、戦った。向けられたマイクに上の空になるのは、仕方なかった。それでも「ヒーローらしいことができず、ファンの方には申し訳ありませんでした」と思い返し、反省していた。

 心配は尽きないが、心の乱れはようやく、落ち着いた。今は被災地に駆けつけたい気持ちを抑え、打席に立つ。球宴前まで70試合に出場し、打率・273、16本塁打、59打点。覚醒の時を迎える和製大砲は「地元を勇気づけたい気持ちはある。元気にやっていますよという姿を見せたい」と言う。一日も早く、復旧、復興し、井上がまた、満面の笑みでお立ち台に立ってくれることを心から願う。(記者コラム・福浦 健太郎)

(スポニチ)

********************************************************************

≪2018/7/16≫

ロッテ福浦、偉業へレッツゴー!母校習志野も快勝

ロッテ福浦和也内野手(42)が、あと18本に迫った2000安打へ、後輩たちからエネルギーをもらった。15日に本拠地ZOZOマリンで行われた母校・習志野と佐倉の一戦を観戦。習志野の勝利を見届けると「ぜひ甲子園に行ってほしい」とエール。自らも高校生に負けない気持ちのこもったスイングでチームを勝利に導くことを誓った。

 福浦が母校の勝利に満足そうな表情を見せた。さすがに「超満員だったからね(笑い)」とスタンド観戦はならなかったが、室内から後輩の躍動ぶりを目に焼き付けた。今年は100回大会ということで千葉県も東西に分かれて県大会が行われている。「2チーム出られるわけだから、ぜひ出場してもらってね。差し入れも考えておきます」と笑顔で話した。

 福浦はその後、本拠地室内練習場で行われたチーム練習に参加。クーラーがなく、35度の暑さの中で、汗まみれになりながら黙々とバットを振った。後半戦に向け、井口監督は「前半より1プレー、1プレーが大事になっていく。去年と違ったマリーンズが見せられるようにやっていきたい」という。ここ一番でベテラン福浦の落ち着き、精神力はチームの武器になる。

 福浦は「チームが勝利して、その中で(2000安打を)打てれば最高」という。6月14日DeNA戦では母校の吹奏楽部250人から「レッツゴー習志野」の生演奏で応援された。そして野球部の子どもたちの活躍。後輩たちからエネルギーをもらい、自らはチームの勝利、そして2000安打の金字塔を目指す。【千葉修宏】

(日刊)

********************************************************************

≪2018/7/16≫

ロッテ・内竜也が書く「オールスター初登板で思い浮かんだ中学の同級生のこと」

 千葉ロッテマリーンズの内竜也です。2日間に渡るオールスターを終えて、このコラムを書いています。プロ15年目での初のオールスター出場。しかも自分にとっては33歳の誕生日にオールスター第1戦が行われ、その日に投げさせていただく機会をいただきました。

 07年に右肩を手術しました。その後、10年に右足首を手術。11年に右ひじを手術。12年に右足を手術して13年も右足首を手術。14年に右ひじと右足首を手術。計7度の手術を経験しました。10年からは5年連続の手術。14年に至っては手術後の入院中に盲腸を患い、別の病院で手術を行いました。そんな自分がオールスターに出場できる日が来るなんて正直、想像も出来ませんでした。

一度、バスケ部に入った中学時代

 今回、このコラムはオールスターに登板した翌朝に自分から書きたいと梶原(紀章)広報に相談して、機会をいただきました。それは中学校時代の友人2人に感謝の気持ちを伝えたかったからです。私は小学生の時に野球をやっていましたが、中学校に入ると野球を辞めて、バスケットボール部に入りました。単純にスポーツ刈りにするのが嫌だったからという理由と、当時、漫画で「スラムダンク」が流行していてバスケットボールに興味を感じていたからです。

 そんな自分に野球部の友人2人はずっと声をかけてくれました。「内なら野球をやった方がいい。小学校の時、いい球投げていたじゃないか」。小学校の時は彼らとは同じチームではありませんでした。そして自分自身も大した実績を挙げてもいません。それでも何度か対戦したりと自分が投げていた時のことを覚えてくれていて、「野球を続けるべきだ」と熱心に声をかけてくれました。一度、バスケットボール部に入り、フォワードとして試合にも出場をしていた自分は断り続けていました。それでも諦めず、なにかと声をかけてくれました。

 あれは中学2年秋の事でした。体育祭を終えたタイミングで、また説得されました。実はこの時、体育祭の時期に合わせて私がスポーツ刈りにしていたのを見た彼らは「スポーツ刈りが嫌だったんじゃないの? 入ろうよ。今からでも十分に間に合うよ」と声を掛けてくれました。これだけずっと毎日のように説得されてふと心が揺らぎ、そこまで言うならと野球部に入る決意をしました。

 ハッキリ言って2年秋に部活動を変更するのはタブーに近かったと思います。疑問視していた人もきっといたと思います。そんな中。彼ら2人は他の部員とすぐに馴染めるように様々な配慮をしてくれました。同級生だけではなく、後輩も突然、先輩が一人、バスケ部から加わって困惑したと思います。それも2人がうまく伝えてくれました。だから最初から本当にすんなりとチームメートとして受け入れてもらいました。

 投手としての実績はここから始まったと言って過言ではありません。3年に市の大会に優勝。自分はすべての試合に先発し完封しました。そして高校でも野球を続けたいという気持ちが芽生えました。2人は残念ながら高校では野球を続けませんでしたが、それでもやはり自分の能力を評価してくれて応援してくれました。1人はカナダに留学をしたのですが、向こうでも自分の情報をチェックしてくれていたと聞いています。プロ初先発した際も応援に来てくれました。仕事がある中で、頻繁に応援に来てもらっています。

2人に見守られながらのオールスター登板

 今回、オールスター出場が決まった時、一番最初に浮かんだのが2人の顔でした。彼らがいなかったら間違いなく今の自分は存在しません。当然、プロにも入っていません。でも、現実は彼らが中学2年の秋まで説得を続けてくれたおかげでプロ15年目にしてようやくではありますが、オールスターという夢の舞台に立つことが出来たのです。だから感謝の気持ちを込めて自分が投げる7月13日の京セラドーム大阪のゲームに招待させていただきました。2人とも仕事がありましたが、喜んで来てくれました。スタンドで2人がユニフォームを着て嬉しそうに見てくれている姿を見て、こみ上げる想いがありました。

 1点こそ取られましたが1イニングを投げました。彼ら2人はもちろん、中学部野球部監督やその後、出会ったすべての方、家族への感謝の気持ちを込めて投げました。とても緊張しましたがあれだけ多くの方の前で、そして日本を代表するスーパースターたちと一緒の舞台で投げることが出来た事で本当に幸せな気持ちになりました。

 オールスターを終えて後半戦に入ります。自分の目標はずばりタイトル獲得です。ストッパーとしてセーブ王になりたいです。タイトルを獲得することが友人2人を始め色々な方々への一番の恩返しにもなると考えています。そして手術を何度もしてきた自分がタイトルを獲得することで同じような境遇の方々の希望になりたいと思っています。厳しい戦いが続くと思いますが後半戦も頑張ります。これからも応援宜しくお願いします。

(文春オンライン)
コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 現在のマリン外周 | トップ | 備忘録【7/12~7/16】  »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

マリーンズ2018」カテゴリの最新記事