≪2/23≫
【ロッテ】佐々木朗希語る<前編>スーパーピッチャーになるために今季は「何をとっても一番」目指す
ロッテの佐々木朗希投手(20)が22日、スポーツ報知のインタビューに応じ、3年目の今季は球界NO1投手となり、来春開催予定のWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)では侍ジャパンの中心選手として活躍する決意を示した。2年前に立てた「20歳でWBC」の夢実現へ、22年は「何をとっても一番」の投手になると宣言。20歳となった現在の私生活や結婚観などプライベートまで語り尽くした。(取材・構成=小田原 実穂)
表情と言葉から、これまでにない充実感がにじんだ。1年目は体づくりに徹し、経験を積んだ2年目を経て、完成の時が近づいている実感があるのだろう。控えめな佐々木朗が、静かに、確かな手応えを口にした。
「去年と全く同じ状況ではないので、(キャンプの出来が)何点かは分からないけど、しっかり合格点ぐらいはあるかなと思う」
石垣島キャンプではブルペンで158キロを計時。実戦初登板となった19日の日本ハム戦(名護)では、2月にもかかわらずプロ入り後最速、自己最速タイの163キロをたたき出した。過去2年とは比べものにならない順調な仕上がりを見せ、開幕投手の有力候補に挙がっている。
「開幕投手は、その時点でのチームのエース。僕の中では、20年の石川さんが一番すごかったなと思います」
1年目の開幕戦。石川はソフトバンク戦で6回無失点と圧巻の投球を見せた。1軍に帯同していた当時18歳の右腕は、“その時”をイメージしながらじっくり目に焼きつけていた。
年始には今季の目標として「超」を掲げ、「スーパーピッチャーになる」と誓った。3年目は、チームのエースとなり、さらに球界NO1の投手へと上り詰める野望を秘める。
「スーパーピッチャーって、『何をとっても一番』みたいな。結果もだけど、技術的なところも含めてですね」
その先には、2年前に描いた夢が今も変わらずにある。ドラフト後の19年12月。朗希はスポーツ報知のインタビューで「20歳でWBC」と誓いを立てた。新型コロナの影響でWBCは23年春予定へとずれ込み、3月に開催予定だった侍ジャパン強化試合(台湾戦)も中止に。ただ、栗山監督の構想の中心には朗希の存在があった。幻となった栗山ジャパン初陣のメンバーに、名を連ねていたのだ。
「しっかりプロで結果を残せば、(可能性はある)と。経験してみたい気持ちはあります」
昨季は3勝2敗、防御率2・27。CS第1ステージでは初戦を託されるまでに成長した。「何をとっても一番」の投手になり、来春はWBCへ。朗希は意欲を隠そうとしなかった。
「そうなってくれたらうれしいなって思ってます。まずは今シーズン、1年間戦い続けて、結果を残して。その中で技術的なところとかメンタル的なところが成長していく。そういう段階を踏めたらな、と」
◆佐々木 朗希(ささき・ろうき)2001年11月3日、岩手・陸前高田市生まれ。20歳。小学3年で野球を始める。11年の東日本大震災で被災し、大船渡に移住。大船渡一中では軟式野球部。大船渡高に進学し、1年夏からベンチ入り。甲子園出場なしも19年U―18高校日本代表。4球団の競合の末に19年ドラフト1位でロッテ入り。190センチ、85キロ。右投右打。年俸3000万円。
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【ロッテ】佐々木朗希語る<後編>「僕は0か100なので。やり出したら止まらない」
ロッテの佐々木朗希投手(20)が22日、スポーツ報知のインタビューに応じ、3年目の今季は球界NO1投手となり、来春開催予定のWBC(ワールド・ベースボール・クラシック)では侍ジャパンの中心選手として活躍する決意を示した。2年前に立てた「20歳でWBC」の夢実現へ、22年は「何をとっても一番」の投手になると宣言。20歳となった現在の私生活や結婚観などプライベートまで語り尽くした。(取材・構成=小田原 実穂)
1月には成人式に出席。グラウンド外でも「スーパーピッチャー」になることを第一に考えるようになった。
「一番気をつけていることは食事。肉とか魚とかは前よりも多く取るようになった。体も前より大きくしっかりしてきたので、その分必要かな、と。プロテインも今年は少し増やして。やっと自分で納得できる形になったので、正解か分からないですけど試している段階です」
「令和の怪物」と称されるが、素顔はごく普通の20歳の若者。結婚観について問われると、照れくさそうに切り出した。
「早い方がいいですけど、分からないです。でも、30歳までにはさすがに(笑い)」
3年目の今季も寮暮らし。全てに野球が優先する日々は、岩手の先輩、大谷(エンゼルス)にも重なる。現在は、つかの間の息抜きさえも最小限にとどめている。
「ゲームも本当はめちゃめちゃやります(笑い)。僕は0か100なので。やり出したら止まらない。コロナが流行し始めた時、何もやることなくてゲームをやっちゃって。それでよくなかったので、今はできるだけやらないようにしてます。私生活が一番しっかりしないと一番(の投手)にはなれないですから」
ホップ、ステップの1、2年目を経て、今季は“球界ナンバー腕”から日本のエースへ。夢の実現へ、圧倒的な能力を全解放する時が近づいている。
◆インタビュー後記…1年目に比べ表情や感情が豊かに
入団時から佐々木朗を追いかけてきたが、1年目に比べて明らかに表情や感情表現が豊かになった。「だんだん心閉じていってるような気がします(笑い)」と冗談半分で話す姿は、2年前には想像もできなかった。注目を浴びることに少なからず負担は感じていると思うが、投手として完成に近づくのと並行して、気持ちの余裕も生まれてきたのだろう。「なるべく余計なこと言わないようにしてます。ウチの広報厳しいんで(笑い)」と言いつつ、プライベートまであっけらかんと話してくれた。3年目の飛躍と相まって、今季はどんどん、リアルな朗希を伝えられそうな気がする。(20年~ロッテ担当・小田原 実穂)
◆佐々木 朗希(ささき・ろうき)2001年11月3日、岩手・陸前高田市生まれ。20歳。小学3年で野球を始める。11年の東日本大震災で被災し、大船渡に移住。大船渡一中では軟式野球部。大船渡高に進学し、1年夏からベンチ入り。甲子園出場なしも19年U―18高校日本代表。4球団の競合の末に19年ドラフト1位でロッテ入り。190センチ、85キロ。右投右打。年俸3000万円。
(以上 報知)
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ロッテ・本前、対外試合2戦連続無失点 「今は良い感じ」と手応えを掴む変化球は?
まっすぐとカーブ
「まっすぐ自体は強く投げようという意識で投げていたので、そこでカウントが取れたのはよかったと思います」。
ロッテの本前郁也は2回を無失点に抑えた17日の巨人戦に続き、22日に行われたオリックス戦でも3回を0安打1与四死球無失点と、アピールに成功した。
「今日は1球も投げていないです」とこの日の登板ではチェンジアップを1球も投げなかった。17日の巨人戦でもチェンジアップを投げていなかったように見えたが、チェンジアップを投げずに抑えようなど、何か意図があるのだろうかーー。
「今年からチェンジアップは変えているので、精度も試合で投げられるくらいの高さではない。少し練習してから試していこうかなと思っています。なので今は、ストレートと大きいカーブで組み立てられるようなピッチングができればいいかなと思って挑んでいます」。
22日のオリックス戦ではストレート主体で、カウント球としてカーブを投げることが多かった。9-1の5回二死走者なしの場面で、育成・山中尭之の初球に投げたカーブは非常に良い球だった。
1月の自主トレは「和田さんのもとで体幹の使い方、体の使い方をもう一度イチから教えてもらいました」と昨年に続きソフトバンク・和田毅と行ったが、体の使い方を教わったなかで、「そのとき(自主トレ)くらいからカーブが良い感じになってきた」と手応えを掴んだという。
「今は良い感じなので、その感覚をもっとよくできればいいかなと。カーブは投げ続けています」。今後も精度をさらに高めていくつもりだ。
そして、勝負球としてスライダーを投げていく考えを持つ。
「去年はカーブよりスライダーでカウントを取っていた。自分のなかで決め球がなかったので、スライダーを決め球にできるように。まずはカーブとまっすぐでカウントが取れるようなピッチングをしないといけない。今はこういうピッチングになっています」。
リズムの良い投球
本前の投球を見ていると非常にリズムが良く、少ない球数で打者を打ち取っている。
昨季シーズン最終登板となった10月30日の日本ハム戦が、まさに“少ない球数”で打ち取る投球だった。初回から少ない球数でリズムよくアウトを積み重ね、5回を投げ67球、4安打、1失点だった。
「フェニックスリーグで調子が良くて、少ない球数でストライク先行。まっすぐで押せていた。(フェニックスリーグでやってきたことを)そのままやっていこうかなと、ああいう結果になりました」と振り返る。
今季も「1年間(先発を)任せてもらえるように、ストライク先行、打者にいいリズム作れるようなピッチングができればと思います」と、“少ない球数でストライク先行”を継続していく考えだ。
「去年は一軍にいる時間がすごく短かったので、今年は最初から最後まで一軍で投げられるようにしていきたいと思っています」。
昨季は開幕先発ローテーションを掴み、プロ初登板・初先発となった4月1日の楽天戦でプロ初勝利を挙げたが、その後は勝ち星を挙げることができなかった。今季こそ開幕ローテに入り、チームの勝利に数多く貢献していきたいところ。そのためにもストレート、早いカウントで投げるカーブ、決め球のスライダー、練習中のチェンジアップを加えて、打者をしっかりと封じていきたい。
取材・文=岩下雄太
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