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今、自分が出来ること。やれること。それを精一杯やっていかなくちゃ!!

コラム記事【7/30~8/1】

2024年08月02日 03時40分45秒 | マリーンズ2024
≪7/30≫


 神宮の杜の主役は佐藤都志也捕手だった。7月24日、神宮球場で行われたオールスターゲーム第2戦。佐藤は6打数5安打2打点。試合のMVPに輝いた。球団では35年ぶりの快挙だった。

 「学生時代にプレーをした思い入れのある球場。まさかここで行われるオールスターに出て、こんな素敵な賞を手に入れることができるなんて思ってもいなかった。本当にうれしい」

 試合後、佐藤はグラウンドの真ん中に立って、表彰を受けた。そしてベンチに戻る途中、大粒の汗を拭いながら、そのように口にした。

 東洋大学時代、うれしいこともたくさんあったが、つらいこともこのグラウンドで経験した。「いい思い出ばかりではない。失敗を、いっぱいしてきた場所でもある」と佐藤は言う。

 最初に思い出したのは2年春のリーグ戦。当時、一塁を守っていたがタイムリーエラーをしてしまった。

 「大事なところでタイムリーエラー。目の見切りが早くてゴロをとってからトスをしようとしたらボールを落としてしまった。今でもハッキリ覚えているほど悔やまれるプレーでした」

 そしてもう一つ、すぐに記憶によみがえったのは2年秋の明治神宮野球大会。準決勝で相手は日本体育大学。マウンドには現ライオンズの松本航投手がいた。九回まで無得点。2死で打席が回ってきた。

 「最後の打者になった。見逃し三振。手が出なかった。4年生と野球がやれるのも最後。優勝をして最後まで野球がやりたいと目指していた。その中で自分はバットを振れずに最後の打者になってしまった。せめてバットを振っていたら何かが起こっていたかもしれない。悔やんでも悔やみきれない打席。後悔だけが残った」

 最後はインコースのストレート。今でもその球筋が佐藤の脳裏に残っている。いいことも悪いこともあった。それらのすべてが今の背番号「32」をつくり上げてきた。そして今年、ここで最高の思い出が新しく加わった。

 表彰式を終えるとスタンドから「としや」コールが湧き起こった。スタンド全体。12球団のファンが大きな声で祝福してくれた。

 「すごくうれしかった。その時の映像は大切に残しておきたいと思います。試合後もすごくたくさんの人から祝福のメッセージをいただいた」と佐藤は笑顔を見せた。

 ただ、栄光は振り返らない。村田修一打撃コーチからは「おめでとう」と言われ、右手を差し出すと「過去は忘れろ。大事なのは次の打席。そして明日の打席。未来だからな」とエールを送られた。佐藤は力強くうなずくと前を向いた。

 マリーンズは打てる捕手の出現で前半戦を2位で終えた。ただ目指すのは頂点。ペナントレースが再開され戦いはいよいよ佳境に入る。打って、守ってチームを勝利に導く。そして秋にはまた新たに最高の思い出を加えてみせる。

 (千葉ロッテマリーンズ広報 梶原紀章)

(千葉日報)

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≪7/30≫


 プロ入りから“打てる捕手”を目標に掲げてきたロッテの佐藤都志也は、ここまで打率はリーグ2位の.302、2本塁打、28打点、得点圏打率.316と打線を引っ張る。24日に行われた『マイナビオールスターゲーム2024』の第2戦では、5安打2打点の大活躍で球団では89年の村田兆治氏以来となるオールスターMVPに輝いた。

 2月の石垣島春季キャンプから村田修一打撃コーチと一緒に“前に突っ込まない意識づけ”、“イメージの仕方”を継続して取り組む。4月終了時点で打率.385をマーク。5月は一転して打率.224と下がったが、6月は月間打率.289と盛り返し、7月はここまで月間打率.344だ。

 佐藤は前半戦のバッティングについて「何もいうことないです。いいと思います」とキッパリ。「途中、逆方向がでなかったり、逆に今度は引っ張りに入ったりとか、自分の中で工夫してできたことはあったんじゃないかなと思います」と振り返った。

 開幕から安定した打撃を続ける中で、相手投手が佐藤を対策してきているなと感じることはあるのだろうかーー。 

(ベースボールキング)

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≪8/1≫


 ロッテの藤原恭大は7月31日の西武戦、今季2度目の1試合3安打をマークした。

 『9番・右翼』でスタメン出場した藤原は、2-0の2回二死走者なしの第1打席、先発・青山美夏人が2ボール2ストライクから投じた8球目の外角の145キロストレートを逆らわずレフトの頭を越える二塁打を放つ。

 4-2の6回二死二塁の第3打席は、水上由伸が2ボール1ストライクから投じた143キロの外角のシュートをセンター前に弾き返し、7月28日の楽天戦以来となる複数安打。6-2の8回二死走者なしの第4打席は、松本航が1ボール1ストライクから投げた3球目の154キロのストレートを左中間に弾き返す二塁打を放った。

 藤原は6月28日に今季初昇格を果たしてから、ここまで24試合・74打席に立って、打率.323、1本塁打、13打点、出塁率.392、得点圏打率.421、OPS.869と期待通りの働きを見せている。

 藤原は昇格してからの1ヶ月、「状態は別に良くはないですけど、なんとかレベルアップしているので、そこはいいなと思います」と振り返った。

 今季初出場となった6月28日のオリックス戦から5試合連続安打、同日のオリックス戦から7月10日の楽天戦にかけて10試合連続出塁したが、7月12日のオリックス戦から7月17日のソフトバンク戦にかけて6試合連続無安打。打率も.250まで落としたが、「悪いからといって変えずにルーティンからしっかりいつも通りやることを意識しました」と、変わらず試合前の打撃練習ではセンターから逆方向を意識して打撃練習に取り組んだ。

 7月20日の日本ハム戦で安打を放つと、翌21日の日本ハム戦では「思い切ってスイングすることだけ考えていました」と今季第1号ソロを含む2安打、オールスター明け初出場となった28日の楽天戦で「状態は悪くなかったので、変えずに普通に行けば打てるなという意識でした」と2安打2四球。特に0-0の3回無死走者なしの第2打席、「粘れて四球とれたのでよかったです」と、3ボール2ストライクから荘司康誠が投じた11球目の外角140キロスプリットを見送り四球を選んだ打席は内容があった。藤原は現在打席に立った試合、5試合連続安打中だ。

 調子の波を小さくするために心がけていることについて藤原は「毎日体もバッティングの状態も違うので、なるべく状態が良い時に戻せるようなルーテインであったり、体幹、体づくりを意識しています」とのこと。

 その中で今季の藤原は2ストライクからの安打が多く、21安打中12安打が追い込まれてからノーステップ打法で打ったもの。「追い込まれてから逆方向を意識して、ノーステップの方がやりやすいので、そこがうまくはまっているのかなと思います」。

 これを聞くと、初球からノーステップ打法で打ったらもっと数字が上がるのではないかと考えてしまうが、藤原は「ノーステップじゃ引っ張れないので。(引っ張れるのは)大谷さんぐらいなので。普通の人間じゃできないです」と、ノーステップ打法で長打を打つ難しさを口にした。

 8月に入り、負けられない戦いが続く中で、藤原恭大もその中心で躍動することをマリーンズファンは期待している。「自分がやるべきことを何番であっても変えずにいければいいなと思います」。この8月も、マリーンズファン、藤原にとって最高の季節にする。

取材・文=岩下雄太

(ベースボールキング)


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