~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
■「早死に」リスクが高まる身近な食品とは?32種類の病気を引き起こす!【8カ国24万人調査】
●超加工食品の摂取は 早期死亡リスクを高める
超加工食品の摂取量が多いほど早期死亡リスクも高まるようだ。新たな研究で、超加工食品の摂取に起因する早期死亡は、総エネルギー摂取量に占める超加工食品の割合が高いほど増加することが明らかになった。
オスワルド・クルス財団(ブラジル)のEduardo Nilson氏らによるこの研究結果は、「American Journal of Preventive Medicine」に4月28日掲載された。
超加工食品は、飽和脂肪酸、でんぷん、添加糖など、主に自然食品から抽出された物質で作られており、風味や見た目を良くし、保存性を高めるために、着色料、乳化剤、香料、安定剤などさまざまな添加物が加えられている。
具体例は、パッケージ済みの焼き菓子、砂糖が添加されたシリアル、すぐに食べられる、または温めるだけで食べられる製品などが挙げられる。研究の背景情報によると、超加工食品の摂取は心臓病、肥満、糖尿病、一部のがん、うつ病など32種類の健康問題と関連付けられているという。
今回の研究では、まず、過去の研究で用いた超加工食品の摂取とあらゆる原因による死亡(全死亡)との関連に関する10件の研究のうち、基準を満たした7件を選出し、量反応関係メタアナリシスを実施した。
対象国は、オーストラリア、ブラジル、カナダ、チリ、コロンビア、メキシコ、英国、米国の8カ国で、対象者の総計は23万9982人であった。国ごとの超加工食品の摂取量は、コロンビア(15.0%)とブラジル(17.4%)では少なめ、チリ(22.8%)とメキシコ(24.9%)では中程度であり、オーストラリア(37.5%)、カナダ(43.7%)、英国(53.4%)、米国(54.5%)では多かった。
解析の結果、総エネルギー摂取量に占める超加工食品の摂取量が10%増加するごとに全死亡リスクが2.7%上昇することが明らかになった(相対リスク1.027、95%信頼区間1.017?1.037、P<0.0001)。
次に、この相対リスクを用いて、早期死亡のうちどの程度が超加工食品の摂取に起因すると推定されるかを評価するために人口寄与割合(PAF)を計算した。その結果、超加工食品が原因と推定される早期死亡の割合は約4%から約14%に及ぶことが明らかになった。
具体的には、最も低かったのがコロンビアの3.9%(7万2940件)、最も高かったのは英国の13.8%(12万8743件)、米国の13.7%(90万6795件)であった。
Nilson氏は、「高所得国では超加工食品の摂取量はすでに高レベルだが、10年以上にわたって高止まりしたままだ。一方、低・中所得国では摂取量が増加し続けていることは懸念される。これは、現時点では高所得国での超加工食品摂取がもたらす健康への負担は他の国より高い一方で、その負担が他の国々でも増加しつつあるということだ」と述べている。
Nilson氏はさらに、「これは、世界的に超加工食品の摂取量を抑制し、地元の新鮮で最小限の加工食品に基づいた伝統的な食生活を促進する政策が喫緊で必要なことを示している」と「American Journal of Preventive Medicine」の発行元であるElsevier社のニュースリリースで強調している。(HealthDay News 2025年4月28日)
https://www.healthday.com/health-news/nutrition/ultra-processed-foods-increase-risk-of-early-death
最後までお読みいただきありがとうございました。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
■「春バテ」はセロトニン不足が原因かも?管理栄養士が教える“幸せホルモン”を増やす生活習慣
「春バテ」という言葉をご存知ですか? その名の通り、春特有の心身の不調を指しますが、2025年の4月は、気温が20度近くまで上がったと思った次の日に雪が降るなど例年以上の寒暖差が。こうした、気温の変化が大きい時期には「疲れが取れにくい」「寝付きが悪い」と感じる人が多く現れます。 こんな時に疑われる「春バテ」の症状を理解し、本来なら気持ちよく過ごせるはずの春を楽しむ方法を、管理栄養士の岡田明子先生に伺いました。
■寒暖差が大きい季節に起こる心身の不調「春バテ」のメカニズムを知る
春バテ=春の乱れとは、朝晩の寒暖差による急激な気温の変化に身体が対応できず、自律神経が乱れることにより起こる体調不良を言います。たとえば、気温が下がって体が冷え、交感神経が優位になると腸管の運動が抑えられます。すると、血管が収縮して腸に向かう血液量も少なくなって腸の働きが悪くなり「停滞腸」になってしまうのです。 停滞腸になると、消化・吸収・排泄が上手に機能しなくなり、下腹部の張りや腹痛に悩まされる原因に。
また、日照時間の少ない冬の間は体内のセロトニンが激減し、神経のコントロールが不安定に。それが理由で攻撃性が高まったり、 不安やうつなどの精神症状を引き起こすといわれています。冬特有のバテ要素には、ほかにも、女性のホルモンバランスの乱れなども挙げられます。
冬から春に季節が移り変わることで起こる、こういった“不調のもと”にどう対処していけばいいのかを考えていきましょう。
■効率的に栄養を摂り、お風呂で身体を温めて「春バテ」を乗り切る!
“幸せホルモン”と呼ばれ、心の安定を保つ働きをするセロトニンは、食べ物から直接摂ることはできないため、体内で合成する必要があります。その材料となるのが、たんぱく質に含まれるアミノ酸の1つ「トリプトファン」で、セロトニンの合成を助けてくれるのが「ビタミンB6」です。
人は、寒さを感じると体内で熱を作り出すために交感神経を働かせ、ビタミンB1やB6を消費します。また、ビタミンB群は、エネルギーを作り出す糖・たんぱく質・脂質の代謝にも関与しているため、冬場は消費量が増える傾向にあります。
■■対策① 身体のモードを変えてくれる朝食を見直す
新生活が始まる春は、忙しさから朝食を抜いてしまう方も多い季節。しかし、朝食には大きなメリットがあることは見逃せません。まず、朝食を摂ることで、自律神経が休息モードから活動モードへとスイッチが切り替わり、体のリズムが整います。1日3食バランスの良い食事を摂ることは大事ですが、まずは腸をしっかり動かし、自律神経を整えることが大事。そのためにも朝食の役割はとても重要なのです。ただし、“ちゃんとした朝食を食べよう”と考え過ぎてしまうと長続きしません。手作りにこだわらず、コンビニやスーパーでも手に入る「完全栄養食」を活用することも一つのテ。むしろ、自炊のメニューでは補いずらい栄養素がバランスよく含まれているものもあるので、食事の選択肢の一つとして考えてみてもよいでしょう。
■■対策② 入浴で「体温調整機能」を整える
体温調整機能を整えるために有効なのは、体をしっかりと温めて血行を促すこと。とくに春は、38度から40度程度のお湯にゆったりと浸かることをおすすめです。また、体温調節機能を整えるには、適度な運動やストレッチも有効です。
■「春バテ」対策まとめ
ひと昔前とは1年を通しての気候に変化があり、季節感が豊かなはずの日本も過ごしにくい日が多くなりました。そのため、「夏バテ」以外にも、季節に変わり目には「春バテ」「五月病」「夏バテ」「秋バテ」「冬バテ」が起こるように……。同じ季節の変わり目でも、症状や対策は異なるため、その時期ごとの特徴を知り、上手に乗り切る方法を取り入れて四季の移り変わりを快適に楽しんでいきましょう。
教えてくれたのは…管理栄養士・岡田朋子
一般社団法人NS Labo(栄養サポート研究所)代表理事。管理栄養士。 自身の13kgのダイエット成功経験をいかしてお客様のダイエットサポートに携わり「食べてキレイに痩せる」ダイエットメソッドを確立。2009年に独立起業し「ヘルスケア分野」を中心にレシピ監修や商品開発、講演や執筆活動テレビ、ラジオなどのメディア出演など精力的に務める。2014年一般社団法人NSLabo(栄養サポート研究所)を設立。栄養士、管理栄養士をサービスパートナーとして企業・法人の健康事業のサポートと栄養士・管理栄養士の人材育成、職業紹介を行っている。
【元記事】
https://news.yahoo.co.jp/articles/293dd3d85acdc198e0ab9ef55dea37ca2d2c0d74
最後までお読みいただきありがとうございました。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
■「シワシワになったミニトマトを捨てないでください!」八百屋からのお知らせ!そのワケとは
「あ、ミニトマトがシワシワになっちゃった…もうダメかな?」
冷蔵庫の野菜室で、少し元気がなくなってしまったミニトマトを見つけて、思わずため息をついた経験はありませんか?
皮にハリがなくなり、少しシワが寄ってしまったミニトマト。ついつい「もう食べられないかも」と諦めて、捨ててしまう人も少なくないかもしれません。
しかし、ちょっと待ってください!
実はそのシワシワになったミニトマト、八百屋から見ると「まだ活躍できる、むしろ美味しさが増している可能性」を秘めている場合があるのです。今回は、多くの野菜を見てきた八百屋だからこそ知っている、シワができたミニトマトの秘密と、驚きの活用法をご紹介します。
・なぜミニトマトにシワができるの?
ミニトマトにシワができる主な原因は、水分が失われることです。
収穫後もミニトマトは呼吸を続けており、その過程で少しずつ水分が蒸発していきます。特に、乾燥しやすい環境に置かれたり、時間が経過したりすると、皮のハリが失われ、シワが寄りやすくなるのです。
しかし、これは腐っているのとは違います。腐敗が進むと、異臭がしたり、カビが生えたり、触るとドロドロとした感触になったりしますが、単にシワが寄っているだけであれば、まだ美味しく食べられる可能性が高いのです。
・シワができたミニトマトはお湯をかければ元通りになる
「水分が抜けているだけと言われても...本当?」と思う方が多いと思います。
そこで実際に水分を戻してあげることでミニトマトがプリプリの状態に復活させることができるので方法を紹介します。
1.ミニトマトをお皿に出す
2.50度くらいのお湯をかけて20秒待つ
これだけでミニトマトが水分を吸収することでシワがほとんどなくなり、綺麗な状態に戻るんです。
・シワは「甘み凝縮」のサインかも?
先ほどミニトマトをもとに戻す方法を紹介しましたが、元に戻さなくてもしわしわな状態のまま食べてもらって大丈夫です。
八百屋の経験から言うと、水分が適度に抜けたミニトマトは、味が濃く感じられることがあります。水分が減ることで、相対的に糖度やうま味成分が凝縮されるためです。
もちろん、品種や保存状態にもよりますが、フレッシュな状態とはまた違った、濃厚な味わいを楽しめるチャンスなんです。
異臭がしたり、カビが生えたり、触るとドロドロとした感触になっていなければ、シワが出てきているミニトマトは食べていただいて大丈夫なので覚えておいてくださいね。
・シワが出たミニトマトについてまとめ
今回はシワが出てきたミニトマトは食べられるということを紹介しました。
ぜひ今回の記事を参考にして、ミニトマトをたくさん食べてくださいね。
青髪のテツ
八百屋歴14年|野菜のプロ
八百屋歴14年|野菜や果物の選び方、保存方法、食べ方、豆知識など発信|Xのフォロワー数は70万人超|野菜の本を5冊出版|
ブログ『やさいのトリセツ』を運営
【元記事】
https://news.yahoo.co.jp/expert/articles/03a20f5f85355186f136fe8d9cb0a52a538d1977
最後までお読みいただきありがとうございました。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
■食事で血液が若返る!? 意識してとりたい食材とは。
植物の力を上手に使うことができれば、自分自身も、周りの人も幸せにできる。そんな、心と身体を整える"植物レシピ"をたっぷり紹介した書籍『ネロリハーブ』(主婦の友社刊)が発売になった。著者は、著名人も信頼を寄せるハーブティー専門店「ネロリハーブ」を主宰する菅原あゆみさん。
菅原さんが書籍の中で教えてくれたレシピから、意識してとりたい"血液を若返らせる"食材を紹介します。
・コレステロールを食事でコントロール
血中コレステロールには、悪玉(LDL)と善玉(HDL)があります。LDLは肝臓で作られたコレステロールを全身に運び、HDLは血管内の余分なコレステロールを肝臓に戻す働きをします。両者のバランスがくずれ、悪玉コレステロールの量が増えると、余分なコレステロール(ゴミ)が血管にどんどんたまってしまいます。
血管の中のゴミを排出し、血流をよくして血液を若返らせる食材が青魚や酒粕、シナモンなどです。意識して毎日の食事にとり入れましょう。
・悪玉コレステロール値を下げる柿のサラダ
柿やりんご、柑橘類に多く含まれるペクチンは、悪玉コレステロール値を下げる働きをします。柿はビタミンC、Eも豊富で、抗酸化作用があり、アンチエイジングも期待できます。
●柿のサラダ
<材料>(作りやすい分量)
柿 ...... 1/2 個
レモン汁 ...... 少々
レモンの皮 ...... 少々
A 豆乳ヨーグルト ...... 大さじ3
白みそ ...... 大さじ1
すり白ごま ...... 大さじ1
きび砂糖 ...... 小さじ1
ペパーミント(生) ...... 適量
<作り方>
1. 柿の皮をむき、薄めのくし形に切る。レモン汁をかけておく。
2. ボウルにAを入れてまぜる。
3. 器に2の半量を広げ、1を並べる。残りの2をかけ、ペパーミントを散らす。
●シナモンのドレッシング
量はお好みで、シナモン(パウダー)小さじ1/2、クミン小さじ1/2、オリーブオイル大さじ2、黒酢かバルサミコ酢大さじ2、塩小さじ1/2を合わせてドレッシングを作ります。鶏胸肉や根菜をゆでたサラダにかけて食べるのがおすすめです。
【元記事】
https://news.yahoo.co.jp/articles/36fc403f920d179db618fff0afdcdcbd821dee8d
最後までお読みいただきありがとうございました。
~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~~
■健康は「何を食べないか」次第...寿命を延ばす「5つの指針」とは?
<運動や断食と同じように、食生活の指針は環境、生物学的年齢によって大幅に変わる。しかし、一般的には、覚えておくべき5つの指針がある>
長寿遺伝子発見者による、最新研究と衝撃の提言書『スーパーエイジャー 老化は治療できる』(CEメディアハウス)の第8章「時計を止める」より一部編集・抜粋。
●「4000回の腕立て伏せを毎日、1年間続けた男」の腕立て伏せを見る
重要なのは寿命(ライフスパン)ではなく、健康寿命(ヘルススパン)...。
◇ ◇ ◇
アメリカの高齢者の4人にひとりが十分な栄養を摂っていないし、65歳以上の3人にひとりは食生活に問題がある。
栄養不良は体力低下や、免疫反応の低下、体重減少、貧血、疲労感、物忘れ、精神錯乱の原因になりやすい。また甲状腺機能を低下させ、有害な薬物相互作用のリスクを高める。だから、栄養不良の高齢者がしょっちゅう医者に通ったり、救急外来へ運ばれたりするのは驚くにあたらない。
また彼らは、栄養が足りている人より入院することが多く、入院日数もほぼ2倍で、費用も2000?1万ドル高くつく。
健康寿命に興味がある人なら、ケトン食療法や、地中海ダイエット、ブルーゾーンに住む人たちの食事についてすでに知っているだろう。
でも同じぐらい大事なのは、いや、はるかに大事なのは、健康的な生活は何を食べないかによるということだ。良い栄養とは、最新の流行に従うだけでは得られない。
また運動や断食と同じように、食生活の指針はその人の必要性、環境、生物学的年齢によって大幅に変わってくる。ただ一般的には、覚えておくべき5つの指針がある。
■1 カロリー摂取量に気をつけよう
カロリーは重要だ。食べる量に気をつけて、毎食時ほんの少し減らすようにすれば、大きな違いが生まれる。何十年もまえから、たくさん食べるより少食のほうが健康に良いとわかっている。
米国医学会誌『ザ・ジャーナル・オブ・アメリカン・メディカル・アソシエーション(JAMA)』に発表された研究によると、食べる量を減らすことと、1日置きの断食を比べたとき、両グループの被験者は平均して同じぐらい体重が減った。
だが断食した人たちは、断食のほうがこれまでにしたカロリー制限より楽だったと答えた。
■2 主要栄養素を摂ろう
体は主要栄養素を消費する。主要栄養素とは、タンパク質、脂肪、炭水化物、水から得る栄養素で、おもにエネルギーの生成と細胞の成長や修復に使う。タンパク質、脂肪、炭水化物の最適な比率についてはさまざまな説があるが、加齢によって体の状態が変わるので、その比率も人生のそれぞれの時期によって変わってくる。
たとえば、若いときにはタンパク質が必要だが、タンパク質はmTORを活性化するため、一定の生物学的年齢を超えたあとは体に良くないことがわかっている。
とはいえ、高齢者が炭水化物と脂肪を増やすのも良くないので、いくらか妥協するしかない。また困ったことに、先進国の60?80代の人々は、栄養過多から栄養不足になっていく傾向がある。このように、人生のあらゆる時期に最適な主要栄養素の比率はこれだと、はっきり断言することはできないだろう。
■3 とても小さな「友だち」を守ろう
わたしたちの体は、他の細胞より微細な細胞を合計で約37兆個も持っている。これらの細菌細胞はマイクロバイオーム(微細物叢/びせいぶつそう)を形成するが、マイクロバイオームは指紋のようにその人独自のものだ。
「マイクロバイオーム」と聞くと、腸内に住む善玉菌を思い浮かべる人が多いが、この微生物細胞はどこにでもいて、腸の外や皮膚の上にもいる。これらの細胞についてはかねてから知られていたし、腸内のマイクロバイオームがビタミンA、D、E、Kの処理に必要だとわかっていた。
でも最近になって、体の器官全体に大きな影響があることや、多くの加齢性疾患やうつ病に関係することがわかってきた。
NIH(アメリカ国立衛生研究所)による「ヒューマン・マイクロバイオーム・プロジェクト」などの研究で、マイクロバイオームと健康寿命や寿命との関係が調べられたが、微生物が老化にどう影響しているかはまだわかっていない。
ただ、その状況もまもなく変わりそうだ。腸内のマイクロバイオームを変えることで、さまざまな病気を治すことを目的とした多くの実験が進行中だからだ。これまでのところ、マイクロバイオームの健康と、消化、免疫反応、炎症、骨密度、認知機能のあいだに関係があるという証拠が見つかっている。
マイクロバイオームについてはまだわからないことのほうが多いが、体の生理機能で重要な役割を果たしていることは間違いない。
減量のためでなく、最良の健康のために食べよう
■4 減量のためでなく、最良の健康のために食べよう
ここ何年かのあいだに流行ったあらゆる食事療法のなかで、治療介入と対照群による臨床研究に基づき、ヒトの健康寿命と寿命を延ばすと証明された唯一のものは、地中海食である。
スペインで長期にわたって行われた「PREDIMED」研究では、少し太りぎみで糖尿病と心臓病のリスクのある男女7500人を、無作為に2つのグループに分けて5年間調査した。
一方のグループは研究開始当時に西洋で推奨されていた低脂肪食を食べ、他方のグループは高脂肪の地中海食にアーモンドかオリーブ油を追加して食べた。オリーブ油は高カロリーだし、飽和脂肪と不飽和脂肪が混じっているので、非常に体に悪いと多くの医師が言った。
ところが、オリーブ油を摂った人たちの結果が最良で、食事にアーモンドを加えた人たちの結果をわずかに上回った。低脂肪食のグループと比べると、地中海食の人たちは糖尿病、心臓病、脳卒中が3分の1少なく、認知低下も少なかった。おまけに体重も減った。
注意してほしいのは、このような結果が、1つの要因や1つの食品によって出るのではないということだ。地中海食には幅広い種類の野菜や果物、精白していない穀物、豆、少量の魚や鶏肉、ほんの少しの赤身肉が含まれる。ただし、オリーブ油はこの研究結果でもっとも大きな要素だといえるだろう。
■5 必要なだけ、害のないように補おう──微量栄養素とビタミン
わたしたちには微量栄養素が必要だ。微量栄養素は、神経伝導や血管機能のような細胞過程において、わずかだが重要な生化学的役割と生理的役割を担っている。
加齢とともにビタミンやミネラルの効果的な吸収や使用ができなくなるので、微量栄養素の必要性が高まる。
また、多くの高齢者が薬を飲んでいるが、薬のなかには栄養の吸収を妨げるものもある。このような要因から、栄養豊富な食事が年を取るほど重要になってくる。
若くて健康な人は必要な栄養を食品から摂れるので、サプリメントはまず必要ないが、高齢者の場合、とくに病気の場合はそういうわけにはいかない。
ただし過剰に飲んだり、ある薬と組み合わせたりすると害になるビタミンもある。ビタミンEなどを大量に飲んで運動すると、命に関わることさえある。
正しく飲めば害にならないビタミンもある。そのようなビタミンなら、本当に不足している人には役立つだろう。たとえば、高齢者の体重が減って体が衰えはじめたときに、食事に複合ビタミン剤とミネラル剤を補うのは、安全で有益な方法だと考えられる。
また50歳以上の人の多くは、ビタミンB12、カルシウム、ビタミンDの摂取量を増やす必要があるだろう。何を補うべきか、主治医に相談してほしい。
ニール・バルジライ (アルバート・アインシュタイン医科大学教授)
【元記事】
https://news.yahoo.co.jp/articles/132c50e88c709275871cdce517757446577d609a
最後までお読みいただきありがとうございました。