朝寒の腰に鍵束鳴らし行く
NY句会。何かにつけて物申す役の男子が欠席投句ゆえ、女四人ではスムースに行き過ぎて物足り...
一位の実薬の如く分け合ひぬ
秋のはらもも吟行の中途で、みなで一位の実を一粒ずつ食べた。ヒイラギみたいな葉になる朱色...
崖の下より吹いてきし秋の風
弓子さんと二人でおもちゃ屋さんへ行く。弓子さんはませたことを言う割りに、まだバービーや...
すぐそこに見えて渡れぬ烏瓜
マルコヴィッチの穴を見る。前半が美しい。特に天才人形使いの主人公が町で見せる人形劇(ヴ...
新聞もパンも落葉も湿りをり
金曜バレエABC。外は寒いがスタジオはぬくぬく。フラッペ特訓。ピルエット基礎。最後ソーテジ...
石畳濡れて木の実の落つる音
ひきこもりであった弓子さんが出歩くようになった。理由はダイエット。昨夜も夕食後、三人で町へ出て、紀伊国屋で本を買い、弦子さんをコーラスに送る。帰り道、地下鉄を出たら、アリスタリーホ...
赤ん坊包んで抱いて水の秋
昨日はコロンバスデーで学校がお休み。弓子と弦子はバッハ合戦をしてた。昔、寺内タケシが勝...
耳立てて野分の犬の並びけり
朝っぱらからJFの英語レッスンの宿題(短い自叙伝と、「私はなぜH・Mの本が嫌いか」)を二つ...
北端の町の野分の旗の音
年四回のはらもも句会も、はや三回目。秋の会は、マンハッタン北端のインウッドヒル公園を四人で吟行する。集合時には小雨も降ったが、自然公園を二つはしごして歩くうち、だんだん晴れ、雨あが...
パンの香の運ばれてきし秋の雨
工事で道が混んでて駅への送迎バスが遅れた。地下鉄を乗り継いでバレエレッスンに走ってくと...