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ミセスローゼンの上人坂日記

故郷の海名月に間に合はず


実家を見納めに帰る。人が住まないと老朽化が進むのですね。山中湖村の借家の近所にも朽ちて廃屋になった別荘が幾つもある。夜に前を通ると本当に怖い。ホーンテッドハウスみたいな姿を晒すよりは、更地にした方が地元の為にもなると、実際に家の中を見て思った。帰ってよかった。
叔母達が空き家を親身に見守ってくれなければもっと早くに朽ちていただろう。







ご先祖の膳台やお椀を選んで姉の家に運ぶ。わたしはスーツケース二個分しか物を持たないので、パスさせてもらう。以前持っていた塗りの椀もニックが食洗機にかけてしまった。





もう何も残して無いと思ってたが、昔大事に聞いてたLPや、十四歳の少年の日の主張の原稿が出てきて驚いた。何一つ捨てない母と叔母達のおかげである。







曾祖父が始めた郵便局。祖父、父、叔母と引き継がれた。この局舎より一代前の旧い局舎や旧い家は、私の心の中に今も建っている。たとえ建物が取り壊されても思い出は永遠に消えないことを、既に知っているから、今回も育ててくれた家と風土に感謝しながら、笑ってお別れが出来た。







姉夫婦と一緒にお寺とお墓へ参り、お寺の保育園の写真を見せて貰った。姉は前から二列目の左から四番目。私は前列の右から三番目。本堂で地獄極楽の紙芝居を見る時は、姉が私を膝に抱っこしてくれた。私がホラーの虜になった最初は、このおどろおどろしい紙芝居を見たのがきっかけに違いない。





我が家では絶対に食べられないお好み焼きと焼きそばを、兼光さんとさっちゃんが作ってくれて、四人で食べた。大阪のお好み焼きは山芋命。残りの山芋は隅で焼いて食べる。うっま! 姉の長年の仕事のパートナーひろみさんにも会えた。母にも、姉の子や孫にも一年半ぶりにちらっと会えた。伊月庵の連句の会にも初めてお邪魔した。楽しかった。楽しかった。他にも盛り沢山の帰省だったがそれはまた別の機会に。おまけは道後の猫と道後公園の亀。表紙は、松山空港のじゃこてんうどん。












コメント一覧

朗善千津
@marupazunyannko ソフィーさま
コメントありがとうございます♡
思い出は俳句にして残すのが一番ですね!
marupazunyannko
敬愛するお二人の故郷の様子を拝見し、感激しました。美しい海ですね。この海を見ながらお二人は育ったんですね。

たとえこの世から姿や形がなくなっても、思い出には色鮮やかに残る…私にもわかる感じがいたします。

松山空港のじゃこ天うどん、私も食べたことがあると思います!懐かしく思い出しました!!
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