井上もやしの日常

ほぼ「つぶやきの墓場」となっております。ブログやSNSが多様化して,ついていけないのでございます。

映画「僕らのワンダフルデイズ」

2009-11-17 23:15:45 | Weblog
 年末が少しずつ近づき、今、行かなければしばらく映画が見られなさそうなので、出掛けました。夕方の時間帯で見られるのは、「僕らのワンダフルデイズ」とドキュメント映画「精神」。「精神」は内容が重そうなのでパスしました。

「僕らのワンダフルデイズ」は、自分が余命半年の胆嚢ガンだと思い込んだ53歳の男が高校時代のバンド活動を再開する物語です。病院の廊下で聞いてしまった余命半年の話というのは全く勘違いで、実は余命半年の男は別に…。

 勘違いして苦悩する藤岡徹(竹中直人)と、家族や同級生たちとのやりとりのギャップぶりが笑いどころなのでしょうが、竹中直人の演技過剰なところがどうも好きになれません。落ち込みぶりとハイテンションが極端すぎてなかなか彼の内面に迫ることができません。他の登場人物を蹴散らして、余りにも劇中で目立ってしまいます。阿部サダヲも似たようなところがありますが、物語の流れよりも竹中の過激な表情や演技臭い演技に目を奪われてしまいます。テレビ朝日「ザ・テレビ演芸」の「とび出せ笑いのニュースター」で勝ち抜いていた頃の竹中は、松本清張や芥川龍之介などの物まね、笑いながら怒る人などを1人やっていたからよかったものの、共演者がいるところでは竹中ばかりが前面に出てしまうので全体のバランスを欠いてしまいます。それと比べて、浅田美代子、段田安則あたりの演技はとっても自然です。あ、稲垣潤一はどうして出演したのでしょうか。ドラムやるのは本物のドラマーと思ったからでしょうか…。場違いっぽい雰囲気も悪くはないのですが。

 高校の同級生に声を掛けてバンドを再結成していくのが主要な線となりますが、引きこもり気味(親父と上手くいかないだけ?)の息子がいたり、事業の資金繰りが上手くいかなかったり、痴呆が進んで徘徊する母親がいたりと、高校生の頃とはメンバーの環境が全く違うことも描かれます。この辺は中年の観客の共感を呼ぶことでしょう。


 ☆ 総合得点 78点

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