父だけの介護になっても相変わらず忙しい。
ほんの少し時間が出来ても、この少しの時間では
これと言って何も出来ない。
斜向かいの旦那が定年退職して毎日自分の好きな
事に没頭している姿を毎日目の当りにすると、
本当に悠悠自適に暮らしている人がいるんだ
と、羨ましく思う。自分1人で24時間使える当たり前
の生活をしている人が毎日目に入って来るのは
ちょっと辛い部分もある。
父がスカイツリーを見に行きたいと言い出した。
私も実際に見える所迄でも行きたいとは思うけど
先ずは行き方を調べて、ホテルの予約をして、
とか、マイカーで休み休み行こうかとか、私1人
なら簡単だけれども、認知症だから迷子にでも
なったらもうスカイツリーどころではない。
やっぱり無理かもしれない。
でも父には近いうちに行こうね。と、言って
もう少し考えるつもりだ。
斜向かいの旦那が定年退職し、毎日庭いじりに励んでいる。
日曜大工も得意で、かなり前から作っていたブランコがやっと出来た。
孫が土、日に必ず来る。普段は夫婦2人だけれど孫の為にと、砂場や
ジャングルジムも旦那の手作りだ。夫婦仲もとてもよく、見てても
感じ良い。悠々自適とはこういう暮らしを言うのだろう。
隣の家で犬を飼って3年位経つ。
柴犬のオスで凄く可愛い。いや、今は逞しい。
息子夫婦が結婚のお祝いに友達からこの犬を貰ったとの事。
でも新居のマンションで犬は飼えないので、息子の実家
である隣の家で飼う事になった。
飼った日に奥さんが犬と一緒に挨拶に来た。ミランです。と、犬の名前を言い、私は何て素敵な名前なんだろう
と思った。その時に名前の事を聞こうと思ったけれど違う話題
に花が咲き、聞き忘れてしまった事を覚えている。
そして最近テレビのスポーツ番組を見ていたらイタリアのサッカー
チームの名前と同じなので、もしかしてと思い隣の奥さんに聞いたら
息子がサッカーファンからミランと、名付けた事が判った。
これでスッキリした。
梅雨時期になるといつも必ず思う事がある。
介護をしていると、やたら洗濯物が多く母が生きていた
頃は1日2回はざらだった。その頃は未だ我が家には
洗濯乾燥機が無かったから、雨の日や、特に梅雨時は
乾かす事ばかり考えていた。母が車椅子を使う為、家を
全面リフォームした時、バスルームに乾燥機を付けて
更に、ドラム式洗濯乾燥機に替えたので、それからは
汚れものが多く出ても、雨が長く続いても何も考える
必要が無くなった。私の今の生活の中で、一番楽で
眼中から消えた事は洗濯の事だけである。毎日やる
事が多いから一つでも気にしないで良い事があると
本当に助かるし、まるで洗濯係りの人が1人いる様だ。
文明の利器に感謝している。
