黒澤明監督の「羅生門」を観た。
黒澤監督の映画は実のところ2本くらいしか見たことがなく、「羅生門」はそのうちの1本なんだけど、もう随分前に観たのでテレビで放映を録画して見た。
なんだか芸術的でアバンギャルドだなぁ
昭和25年。
戦後わずかでこんな力強い作品が作れるなんてなぁ
アート的でおしゃれでよくわかんない映画もあるけど、そういうんじゃなくて、汗臭く泥臭いという感じなんだけど、なんか人間というものの汚いところや不条理やその中にある善の部分やそういうのが濃厚に表現されてるというか…うーん、黒澤監督の意図とは全然違うことを書いてるかもしれないな…
古い映画なので現代観ると前衛的に映るのかもしれないけど、作品の熱量に圧倒される。三船敏郎もすごい存在感。時代を越えたカッコ良さだわ
原作の「羅生門」は読んでないな。「鼻」とか「蜘蛛の糸」は読んだけど。
「羅生門」も読んでみようと思う。
先日観た(これも観るの2回目)ルキノ・ヴィスコンティ監督の「ベニスに死す」もカメラアングルとか台詞のないワンシーンの長回しとか攻めてるなぁ〜って感じだった。
今の人のテンポには合わないのかもしれないし、正直錯乱気味でミステリアスでメッセージ性と言うものはあまり私は汲み取れず、ちょっと意味わかんない部分もあるんだけど、テンポの良いノリの良さだけでわけわかんない作品じゃないとこがすごい。
淡々と静かに描いておしゃれでもなく、おじさんが美少年に惹かれてピエロみたいになって病気で死ぬってすご過ぎる