南大沢昆虫便り

八王子市南大沢より、昆虫に関する情報をお届けします。
昆虫の専門家ではないので、間違い等ありましたらご指摘ください。

クチナガグンバイ

2024-09-13 17:21:34 | その他の昆虫

まだまだ暑い日が続き、北関東ではゲリラ豪雨もあり、更に台風も発生している。

いろいろと撮影したいのだが、天候、体調、その他もろもろで、あまり撮影に出かけていないのだが、先週久しぶりに長池公園に行って、知り合いと出会って話しをした。

その時、偶然何年振りかで出会った昆虫の専門家から、いろいろ話を聞くことができた。

遠くから、いくつかの虫を見つけに来たという事であった。

その一つが、クチナガグンバイという虫だった。

聞いたことも見たこともない虫だったが、長池公園で撮影したというのを見て来たのだという。

他のグンバイのように葉の上ではなく、大木の樹幹に単独でつくという事でした。

早速帰宅後に自分の写真を調べてみると、何と9年前に長池公園で撮影したのが出てきた。

全く記憶になかったのだが、池の周りの手すりで撮っていました。




クチナガグンバイは日本固有の属で1属1種だそうです。

大きさは3.5mmほどで、名前の通り、口(口吻)が非常に長いのが特徴とのこと。

今度出会ったら腹側も撮影してみよう。






セマダラナガシンクイ

2024-08-20 12:50:40 | その他の甲虫
昨日は夕方突然激しい雷雨で、大きな落雷も近くであり、これは停電になるかもしれないとあわてて、パソコンの電源を切ってコンセントを抜いた。

そして今日はまた猛暑に戻った。

台風は多いし、猛暑は続くし、異常気象が異常ではなくなるのが何とも恐ろしい。



1ヶ月ほど前の昆虫の話です。

緑地に横たわっている大きな伐採木が1年ほど経ち、樹皮が剥がれるようになって、その下に見慣れない甲虫がいた。




複数でいたのは、10mm強のセマダラナガシンクイ。

それほど珍しくはないようだが、初めて見る。

触角の先端3節が丸く膨らんでいる。




2本の角のような前胸も特徴というので、うまく写っている写真がないかと探したが、なかなか良いのがない。




頭はあまり出さず、この下に隠れている。

実はたくさん写真撮ったのだが、よく見るとものすごい数のダニが付いていてとてもここに載せたくない写真ばかり。

撮っている時はあまり気が付かなかったのだが。

ダニが何匹もついていたらいやだろうが、脚で払うでもなく平気でいる。

また見た時にはもう少しきちんと撮りたい。



オオミズアオ 2024

2024-08-18 10:41:51 | 

晴れて猛暑が続き、間に大きな台風が関東直撃か?という異常な気候で、ほとんど撮影に出ていない最近です。

こんな時は、だいたいむこうから何かがやって来る。

今回は台風が来る前に、階段の踊り場に大きなきれいな蛾がやってきた。




やや翅もお疲れ気味だった。





顔ものぞき込んでみた。




そして次の日、台風が最接近する日には下の階の壁に移動していた。

さらに次の日、台風が去った朝はもう姿がなかった。


過去のオオミズアオの記事はこちらです。→ クリック




マルカメムシ 卵

2024-08-12 18:16:14 | カメムシ

先月のことですが、草原で虫を探していて、昆虫の卵を見つけた。

2列にきちんと並べて産み付けられた卵なので、多分カメムシのようだ。




少し拡大してみる。




特徴のある形なので、帰宅後調べるとマルカメムシの卵だった。

そうか、マルカメムシは卵を産むときに共生細菌入りのカプセルも一緒に産み付けると聞いていたので、もっとよく撮影すればよかった。

でも最初の写真を最大に拡大してみると、かすかに上の方の卵の下に、黒いカプセル状のものが見えた。



幼虫は生まれてすぐに、このカプセルから母親の腸内細菌イシカワエラを手に入れるという事だ。

以前、長池公園生き物図鑑の勉強会で、「マルカメムシ類と腸内細菌イシカワエラの絶対的共生システム」というのをやったので、その資料を読み直してみると面白かった。

マルカメムシの仲間はそれぞれ自分に適した腸内細菌を持っている。このカプセルから腸内細菌を吸えなかったカメムシは成長できないか、繁殖できない。などいろいろと書かれていた。

今後、マルカメムシの卵を見つけたら、きちんと撮影してみよう。






アザミウマの仲間

2024-07-31 18:42:59 | その他の昆虫

猛暑の夏ですが、毎年日除けとしてゴーヤを植えている。

花が咲いたので、アップできれいに撮ろうとしていたら、花の中央部に黒い細長い小さなゴミがある。

1~2mmほどだが、ゆっくり移動している。

肉眼ではよく見えないが虫のようだ。




マクロレンズで最大に拡大して撮影したものをトリミングしてやっとこの大きさ。これはアザミウマの仲間だろう。

ゴーヤのどの花にも結構いる。

過去の写真を見ると、結構出てきた。

イロハモミジの花が咲くころのビーティングで、いくつもいたのがこちらだが、ちょっと種類は違うようだ。




ある団地の花壇にあった花にいたのがこちら。




これは最初のゴーヤにいたのと同じようだ。

隣の花にはこんなにいた。




この花にもいた。




今まで、あまりに小さいのでほとんど撮影もしなくて調べもしなかったが、なかなかすごい虫のようだ。

1mm以下のものが多く、5000種類もいるようだ。

検索すると農業害虫の項目ばかり出て来るが、肉食のアザミウマは一部生物農薬として研究されてもいる。

アザミウマという名が何故ついたのかなど、とても興味深い記事も出てきた。

調べると、不完全変態だがちょっと変わっているし、受精せずに発生すれば雄に、受精すると雌になるとか、短期間で世代交代するとか、色々出て来る。

詳しくは、ウィキペディア や、アザミウマ紹介のページや、こちらのページをご覧ください。

これから見かけたら、積極的に撮影してみようと思う。