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レビュー

音楽や書籍に関するフェイバリットの紹介とそのレビュー。

ご冗談でしょう、ファインマンさん・はじめまして、ファインマン先生/リチャード・ファインマン

2016-04-05 13:43:37 | 日記


物理学、量子力学会の大スター、リチャード・ファインマンの、なんつーの?日常雑記、かな。
世界でいちばん頭のいい男、と言われるファインマン氏の、自伝というよりは、ものすごい出来事が起きつづけるその日常の記録。
すごく饒舌で、ユーモアにあふれてて、爆笑できます。
好奇心が半端じゃない人物で、金庫破りもできれば、打楽器の奏者でもあり、絵描きでもあり、んでもって原爆開発者でもありまして。
そして、なるほど彼が考え出した素粒子の振る舞いを示す図の形式(ファインマン・ダイアグラム)は、見た目もシンプルで、マンガ的なほどにゆるいにもかかわらず、素粒子間の相互作用を次元をまたいで示せるほどに劇的で(素粒子たちは過去と未来を行き来してる!)、しかも誰の目にもわかりやすく、彼の賢さの結晶とも言えます。
素粒子の崩壊プロセスを自分だけに分かる記号スタイルでメモのように書き留めてるうちに、この図式はなんとなく完成されたわけですが、このあたりの素っ気なさこそが彼の本質を物語ってます。
若くて、モテて、なんでもできて、ものすごく頭がいいのにひけらかさない彼の性格も、実にマンガ的。
頭の中はおもちゃ箱、そしてその人生はジェットコースター。
生まれて初めての講義の際、最前列に座ってたのがアインシュタインだったり、京都旅行の旅館の湯船で話しかけた相手が湯川秀樹だったり、そんなドラマの繰り返し。
なにも知らないひとが読んでも面白そうだけど、物理学の知識や、歴代の大物理学者の名前を知ってるひとが読めば、大興奮できる仕掛け(いや、これは事実なのだ)が満載で、一気に読んじゃえます。
ただ、科学的知識の吸収を期待すると、あまりそのへんには踏み込んでないんで、物足りないかも。
その分、よめはんにも楽しめる内容になってます。
次は彼が書いた専門的なものに挑戦してみようっと。
さっそくアマゾンで注文、ポチッ、っと。

東京都練馬区・陶芸教室/森魚工房 in 大泉学園

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