フランスぶらぶら滞在記

中年の元数学教師がフランスでフランス語を初歩から勉強するという悪戦苦闘日記。フランス人や多くの外国人との交流にも注目。

ただ今リハビリ中その12 やや不満

2011-02-28 22:25:17 | Weblog
     ただ今リハビリ中その12 やや不満

 日本に帰国して以来快適な生活を送っているが、一つだけどうしても解決できないことがある。それは「受動喫煙」のことだ。フランスでは、建物内部での喫煙が3年前から禁止されているので、路上でタバコを吸っている人に近づかないかぎり受動喫煙することはない。しかも多くのフランス人は自分の煙の行き先をけっこう気にしてくれている。タバコが嫌いな人がそばにいる場合、許可を得るかもしくは我慢することがほとんどである。非喫煙者は英語や仏語なら「No」もしくは「Non」と言いやすい。
 ところが日本ではよほど非喫煙者が主張しない限り、平気で吸うことが多い。この喫煙者の甘やかしがずっと続いているので、非喫煙者も「吸わないで」と言いづらい傾向がある。先日のゴルフは楽しかったのだけれど、僕以外の3人がレストランなどでけっこう吸われたのには閉口した。おかげで喉の痛みがとれない。花粉と煙の微粒子が混ざっているから強烈なのだろう。
 日本で条例が変わった時、喫煙者が一方的に袋だたきに遭っているような気がして、少しだけ同情した。でもよく考えたら自業自得なのである。なぜタバコを吸う時に周りの許可を取ろうとしないのか。煙を嫌がる人がわからないあの無神経さはどうやってできあがるのだろうか、まったく謎である。

ただ今リハビリ中その11 予想通り迷子!

2011-02-27 23:37:42 | Weblog
      ただ今リハビリ中その11 予想通り迷子!

 ここ最近また咳が出始めた。先週の月曜日からまた花粉がひどくなったからだ。帰国した当時、咳がひどく出たので「これはてっきり花粉症だ!」と思ったけれど、医者の見立てでは「ただの風邪」だった。ところが今回は本格的に花粉症の症状が出ている。目がかゆい。鼻がムズムズする。頭がぼーっとする。(これはいつものことか?)ただ風邪が完全に治っていない可能性もあるので、この咳はなかなか止まらないと思う。
ところで今日、日曜日なのにあえてイオンに行ってみた。1年半前に帰国した際、教え子に連れて行ってもらった靴屋で買った靴が丈夫でしかも安かったからだ。実際、別の靴屋で買った2万円もする革靴はパリの石畳に負けて1年も保たずに穴が空いた。ところがこの靴屋で買った靴は1年半以上履いているのにしっかり保っている。ただしかなりすり減ったことと、一応葬祭用に黒靴が必要になったからである。
ナベを買った時にどこにも靴屋が見つからなかったので、教え子のミウラに訊いたところ、「1階じゃあなくて2階だよ。」と教えてもらった。それなら行けばすぐにわかるかと思い、味をしめている屋上駐車場に停めて、2階に降りた。ところがこれが皆目わからない。前回のことをまったく忘れているのだ。まさか模様替えしたんじゃないだろうなあ、と思いながらとにかく歩く。10分ほどズンズン歩いて端まで行ったらやっと見つけることができた。とにかく降りたエレベーターからかなり離れているのだ。時間が無いので急いで買ったが、「こんなに安かったっけ?」と思った。今日買った靴はわずか6千円である。またミウラにバカにされるのがシャクだけど・・。

ただ今リハビリ中その10 心を入れ替える?

2011-02-25 21:06:14 | Weblog
      ただ今リハビリ中その10 心を入れ替える?

 水曜日のゴルフがあまりに悲惨だったので、翌木曜日の早朝打ちっ放しに行った。しかし筋肉痛のためか調子はまったく上向かない。ラウンド中も気になっていたのだが。どうも腹が出すぎて体が回らないのだ。練習場の打席でもスクワットや腕立て伏せをしたが、それでも足りない。そこで取りあえず今朝はランニングをしてみた。我がアパートからすぐ近くを馬込川が流れており、そこに広くはないが河川敷がある。ゆっくり10分走って河川敷に着くと、ブランコにぶら下がってみた。何とわずか10秒しかぶら下がれなかった。
 5月初旬から勤め始め、できれば運動部の顧問をしたいのだがその準備として、毎日とはいかないまでも時折このランニングを続けようと思う。

ただ今リハビリ中その9 初ゴルフ

2011-02-23 22:34:33 | Weblog
ただ今リハビリ中その9 初ゴルフ

 某O高校のW先生からコンペに招待された。というかメンバーに加えてもらった。外部の人間は僕一人ではなかったのだが、自己紹介はやや受けた。「僕の本職は卓球ですが、ただ今求職中の無職です。」というくだらない駄洒落を混ぜたからだ。
 1年半ぶりにクラブを握ったわけだが、ドライバーも昨日弟に借りたクリークも調子は良かった。しかし、いかんせん、アプローチとパターがメロメロだったのでスコアにならなかった。例えばパー4のミドルホール。ドライバーはいつものセンターフライ、セカンドはクリークでポテンヒット、残りピンまで30ヤード残る。そこから当然昔のように「寄せワン」を狙うのだが、グリーンに乗らなかったり、50ヤードも打ってしまったりする。当然最初のパットは下りのロングパット。3パットの嵐となる。だから良くてダボというゴルフになる。たまたまピンに当たってパーがやって来たこともあるので、スコアはダボペース+1ということになった。3組のコンペでの僕のハンディは12しかもらえなかったので、ブービーという結果に終わった。途中から花粉症の影響で、鼻水・くしゃみに襲われるも、やはり暖かい陽射しの下でするゴルフは楽しい。スコアは悪くてもナイスショットもあるからだ。終了後のパーティも楽しかった。幹事の先生ご苦労様でした。能書きだけはタレさせていただきました。やはり5番ウッドは必要だね。

ただ今リハビリ中その8 学校訪問

2011-02-21 23:15:02 | Weblog
ただ今リハビリ中その8 学校訪問

 まだ決定ではないのであまり明確には書けないけれど、今日面接に行ってきた。行き先は静岡県西部地区の某県立高校である。予定より早く着いたので、明後日行く予定になっているゴルフ場に下見に行ってきた。そしてその高校を目指した。
 学校の駐車場かと思ったら、隣の役場の駐車場だった。たまたまそこにいた用務員さんに来客用の駐車場の場所を聞いてやっとその場所がわかった。ゆっくり車を停めて事務室の受付に行く。驚いたことにこの高校には上履きに履き替える必要は無く、この点はフランスと同じである。指定された時間より40分以上も早く着いたので、玄関のエントランスで待たせてもらった。そしてまだ約束の時間より早かったが副校長先生が呼びに来て下さった。ここでは本当に驚かされた。何と高校の同級生だったのだ。彼に案内されて校長室に入る。大変気さくな校長先生で、微に入り細に入り学校の説明をして下さった。その後校長先生の案内で学校をぐるっと回った。やはり土足でどの教室も入るので違和感はある。ただ予想以上に丁寧に清掃しているようで床は綺麗だった。まだ新築されてわずかの校舎は大変明るい。生徒も真面目な生徒が多く、7時間目の授業を受けている生徒がけっこういた。学年末試験のテスト前期間なのでそれ以外の生徒は早めに帰宅しているようだが、教室や図書室で勉強している生徒も多く見られた。学校の中の地理に詳しくなるのには時間がかかりそうである。体育館にも回ってもらい校長室に戻った。
 副校長先生が同級生ということもあって、予想以上の評価をしてもらっているようである。他には候補者はいないと言われ少し安心して高校を後にした。問題は通勤時間である。

ただ今リハビリ中その7 いい年して迷子

2011-02-19 23:36:13 | Weblog
ただ今リハビリ中その7 いい年して迷子

 日本に慣れるということではない。ただフランスで車を運転する機会が無かったので、日本での車生活に慣れなければならないのだ。運転は自分でも驚くくらい早く取り戻せた。ところがここ数日別の問題が生じている。
 浜松も郊外に大型店が多数できているのだが、とにかく大きいのだ。特に駐車場が・・。先週買い物のため、市野にあるイオンに行った。以前は北側、つまりゴルフ練習場のある方に駐車していたのだが、南側に車を停めたら、自分の車に戻れないことがよくあるのだ。もちろんただ今乗っている車が積志自動車から借りている代車であるということはあるし、シルバーのプラッツというあまり目立たない車であるということもあるだろう。ところが車を駐車した場所を記憶しておけばいいと思っていたのだが、買い物に気持ちがいってしまうと、さて買い物を済ませ戻ろうとすると、どこに戻って良いのかさっぱりわからないのである。件のイオンがいくつも出口があって困ることもある。
 でもさすがに30分も駐車場内をウロウロすることになるとは思ってもいなかった。停めた時の車の向きを勘違いして、頑なにその向きを信じてたせいかもしれなかった。でも他の車の影に隠れただけで見過ごしてしまうことになるとは、これではミウラ以下である。
 今日の午後はヤカンとフライパンを買いに行ったのだが、土曜日ということもあって満車だったので、逆に屋上の駐車場に行ってみたら、これが広いことと停めやすいことで新たな発見だった。ここなら迷わなくてすみそうだ。しばらく迷子状態は続きそうだ。

ただ今リハビリ中その6 本当にリハビリ!

2011-02-12 22:50:25 | Weblog
         ただ今リハビリ中その6 本当にリハビリ!

 自分では計画的にやっているつもりが意外と抜けている。シティバンクとJCBに住所変更するのを忘れていた。おまけに弟宅に郵便物を送っていたのを新住所に替えてもらうことも忘れていた。
 朝またもやインターネット・カフェに行く。我が家にプリンターがないためだが、シティバンクの住所変更用のページが印刷できない。またもやフロントに行って対処してもらい事なきを得た。
 さて先週の金曜日から悪化している風邪のことである。最初は花粉症がひどいだけだと思っていた。ところが咳が止まらない。いくつかの約束をキャンセルせざるを得なかった。やむなく、医者に行く。水曜日の午前中に行ったので空いてはいたが、悪いことはできない。有玉の隣家のMさんに会ったのだ。日本に戻っていることがばれてしまった。
 医者の見立ては「ただの風邪」だった。インフルエンザでなくて少し安心した。家に帰り、薬を服用して睡眠をとる。最近、日本でも医者は処方箋を出し、薬局で薬を売るという分業が浸透しているようだ。これは少し驚いた。
 さてこの一週間で卒業生に会った。1組目は、水曜日の夜、例の怪獣2匹組である。しかもこの2匹は僕も含めて4人も先生を呼び出していた。しかも本人達は遅刻。怖ろしい。僕には、日本が本当に就職難なのかな?と疑問に思ってしまった。しっかりしているMゴンはともかく、tableが読めないSゴンはどうして雇ってもらえるのか?受付事務のような仕事をしているようなのだが、同僚(もちろん先輩)に仕事に関する電話のメモを置くと、真っ赤に添削されて返ってきて、挙句に「私はあなたの赤ペン先生ではありません。キッ!」と書かれていたそうである。これでは仕事になっていないんじゃないの。このお人好しな会社が年度末決算を乗り切れることを祈るばかりである。
 もう一組は、旧16HRの生徒達で、僕がわずか1年間しか数学を教えていなかったのに、なぜかあれからまとわりついてくる子供達である。とは言ってももう24歳になるのだそうだけど・・。彼女らの仲間の一人Mの奴が今春結婚するので、すでにこのMには会っていた。ただこの仲良しグループも最近忙しくなったらしい。中にはお料理教室に通いだした奴らもいるらしいが、努力するベクトルがずれているんじゃないの?と思ってしまう。この内の2人、SさんとOさんと道頓堀に行った。浜北にあるお好み焼き屋である。もちろん僕は時間前に着いたが、Sさんが寝坊したため、二人が来たのは約束の時間を30分ばかり過ぎていた。それじゃあほとんどフランス人じゃんか。
 近況報告を聞いて笑っていたら、急に新居の住所を訊かれた。答えるわけにはいかないが、「何で訊くの?」と逆に訊いたら、部屋を見たいんだそうな。これは困る。掃除しなきゃ。

ただ今リハビリ中その5 おもらい生活

2011-02-07 19:00:37 | Weblog
ただ今リハビリ中その5 おもらい生活

 先週末はいろいろな所で多くの物をいただいた。まず土曜日は、親戚の家に行き、パリで買ってきたチョコをお土産に渡したら、欲しかった高性能の電気カミソリから書類入れ、急須・タオルなどの小物をいただいた。談笑していたら電話が突然かかってきた。名古屋税関で引っかかっていた荷物がもうすぐ届くという。事情を説明して帰ろうとするところに、今度は姉の義父から電話がかかる。荷物がもう着いたというのだ。「1時間前に電話してくれ。」とお願いしていたというのに、なんという速さ。「15分後に着ける。」と言ったらもう一軒配送してから来てくれることになった。今回の引っ越しでもっとも心配していたのがこの荷物である。わずか段ボール5個なのだが、パリから送り出す時には新住所が確定してなかったおかげで、姉宅を指定せざるを得なかったのである。しかも到着日時が確定しない、これは海外から発送したためだが、最善の方法として1時間前に携帯に電話をもらい、支払額を用意して荷物を引き取るという手筈だった。
 それが予想より早く到着して間に合わなかったというわけだ。姉宅に到着。甥一家が遊びに来るということで一緒に昼食を摂ることになった。ピザ屋が来た。そして甥一家の子供達が元気に到着。しばらくして荷物が届いた。先ほど、電話をしてからわずか15分で届けてしまったことに対し謝られたが、フランスでは考えられない。
 お昼をゆっくりいただいて失礼したが、この姉宅からも、バケツ・どんぶりなどをいただき、なんと勉強机もいただけることになった。これは僕の車ででは運べないので、後日姉のご主人の車で運んでもらうことになった。
 日曜日、中学の同級生であったM1さんの家に出向く。ここではパソコン用デスクをいただけるようになった。しかもイス付きである。これも僕の車には積めないので、彼女のご主人の車で我が家まで運んでもらった。
 

ただ今リハビリ中 その4 日本人の細やかさ

2011-02-04 22:55:23 | Weblog
        ただ今リハビリ中 その4 日本人の細やかさ

 予想以上に多くのことが順調にいっている中で、一つだけ困ったことがある。それはパリからヤマトで送った段ボール5個のことである。2日間で多くの先生にも説明してウケたが、「今回の帰国においては、僕自身があまりにすんなり税関を抜け日本に入国できたと驚いていたが、まさか荷物が税関でストップされているとは・・。」と言うと、僕がセントレアの税関で怪しい中国人と間違われ、留められたと信じている数人の先生は「ほら見たことか。」と大喜びだった。
 この荷物が入国出来ない理由は簡単である。持ち主の僕が1月27日までパリに住んでいた証拠がないためである。そしてその原因は、僕が滞在許可証の更新を途中で止めてしまったからである。アントニー市のプレフェクチュール(県庁)はクロワ・ベルニーにあるのだが、手続きの際は必ず朝早く立って並ばなければならない。しかも「滞在許可証を発行するので、コンボカシオンを待っていれば良い。」とはっきり窓口で言うにも関わらず、いつまで経っても発行してくれない。発行してくれてもレセピセと呼ばれる3ヶ月しか有効でないものだったりする。このあまりの待遇の悪さに「やっきりこいた」のである。だから昨年の5月から僕はパリに違法滞在していたことになる。見つかれば日本に強制送還される可能性もゼロではなかったのである。まあ無事に帰国できたので胸をなで下ろしていたら、最後の最後で荷物だけが引っかかったというわけである。悪いことはできない。
 パリの大家さんに「家賃契約書」を自筆してもらって、添付ファイルで送ってもらったのが3日前である。それをヤマトの担当当てに添付して送ったのが2日前だった。ところが昨日、「その添付ファイルが文字化けしていて使い物にならない。」という電話連絡があった。昨晩いろいろやってみたができず、最後の手段として、今朝インターネット・カフェで挑戦したのだが、うまくいかなかった。正直かなり焦った。そこでそこの男性職員にどうやって添付ファイルとして送れるか訊いてみた。まず僕のPCで上手くいかない理由は、アクロバット・リーダーのヴァージョンが古いからである。おかげで文字化けしてしまうのだ。そしてインターネット・カフェで上手くいかない理由は、Gメールが送れないからだと言う。そこでその人は、もしその送りたいファイルをUSBに入れてくれれば、その人自身のアドレスを使って送ることは可能だという。急いで家に引き返してUSBを取って来た。そしてそこに保存し彼のところに持っていったら、店のPCで彼のメール・アドレスを開いて、そこからヤマトに添付ファイルとして送ることができた。ものの10分で送れた。うまくいったようだ。こんな細やかなサービスをしてくれるのは日本でも珍しいのかもしれない。やはり困った時は相談してみるものだ。

ただ今リハビリ中 その3 重なる偶然

2011-02-04 05:55:11 | Weblog
        ただ今リハビリ中 その3 重なる偶然

 日本人としてのリハビリと並行して新居を整え始めている。これが遅々として進まない。少ない脳みそを振り絞って、テレビ・洗濯機・冷蔵庫・ベッド・テーブルつきの1Kアパートに住んでいる。ところが今までフランスのアパートと言えば、洗濯機は無かったものの、上のものに加えて、机・椅子・洋服ダンス・整理ボックスなどがついていたから楽であった。できるだけ費用を抑えてこれらのものを揃えようとしている、できれば誰かが要らなくなってもらって欲しいというのがあればベストなんだけど、と都合のいいことを考えているから買えないのである。
 さて昨日・一昨日と二つの学校を表敬訪問した。まずは前赴任校であったH北西高校である。車の手続きを済ませて言ったら、予告通りに5時少し前に着くことができた。みなさん元気そうだった。何より嬉しかったのは僕が恐る恐る持っていたパリのお土産を喜んで(?)食べてくれたことだ。前回の帰国時も同じことをした。つまり、パリで有名なショコラティエで買ったマカロンをスーツケースに入れて帰ったのだ。そうしたら、マカロンの箱はタオルなので防御しておいたのだが、箱の中に少しでもスペースがあると、マカロン自体がぶつかりあって壊れてしまったのだ。粉々になったマカロンを見たら、きっと「要らない!」と言われるだろうと思っていた。お皿を借りて「良かったらどうぞ。」と勧めたらけっこう好評だったので胸をなで下ろした。雑談をしながら、僕が求職中だと言うと、それを耳にした女性の副校長先生が「先ほど校長先生が数学の常勤講師を探している。」と教えていただいた。教務課長のA先生と校長室に直行する。略歴を簡単に説明すると、校長先生は探している高校の校長先生にすぐに連絡を取ってくださり、現在その話が進行している。校長先生に寄れば「つい昨日この講師の募集情報が流れたばかりだ。」と言うことだった。しかも「講師の口はこの2月の初旬という時期を逃すともうなくなる。」とまで言われた。僕がこの時期に帰国を決断したのは、早く帰りたかったのだが、パリで引き受けていた家庭教師の仕事を放り投げるわけにはいかなかったからに過ぎない。偶然とは言え恐ろしいものだ。
 今日はH商を訪れた。事務室で「元職員なんですが、ここにお勤めの先生方にお会いしたくて来ました。」と告げたら「どなたですか?」と訊かれたので、「O先生やマダムI先生ですけれど、あの2人ちゃんと働いてます?」と冗談を言ったら、「それはお答えしづらいですねえ。」と機知に富んだ百点満点の切り返しをされた。まずは職員室に行く。1年生がスキー旅行に行っているせいか先生方も少ない。たまたまU先生とM先生がいたのでマカロンを進呈した。次に進路指導質に向かう。I先生がいて、同室にいた女性職員にも壊れたマカロンを勧めてくれた。女性はほとんどの人がマカロンを知っている。隣の国語準備室には、主のようにしてO先生がいたが、「マカロンってなんや?オレは要らん。」と言いながらも一つ食べてもらった。I先生もO先生も元気そうで良かったが、相変わらず僕には厳しい。まだ少しマカロンが余っていたので、図書室に向かう。そこでH先生と久々のご対面となった。そこでもマカロンを配り、僕のくだらない土産話を聞いてもらい、かつ笑ってもらった。H先生は若かりし頃、中国で働いたことがあるので、「中華思想は中国人だけでなくフランス人も持っている。」と説明したら半分同意してくれた。最後にA校長先生のところに行った。実は下駄箱でいきなり会い、マカロンも一つ進呈したときに、「後で寄ってくれ」と言われていたのだ。事務室で「校長先生に会いに来ました。」と言ったら、事務職員の真面目そうな女性に「どなたですか?」とドン引きされた。事情を話していたら校長室の中からI副校長先生が出てこられた。またもや偶然の再会である。仕事で他の先生が校長室に入ったので、しばらくI先生と雑談し、その後A先生に近況報告をした。興味深そうに耳を傾けてくれたが、惜しむらくはすぐに出張に出なければならないということで失礼した。A先生も「常勤講師の口がそのまま決まるといい。」と励ましてくれた。やはり最初考えていた、非常勤講師を兼任するというのは、まったく食って行けないそうなのだ。カラになったお菓子箱を持ち、満足して車に乗り込んだ。次は家具をそろえなければ・・。