こんにちは!!
ここ最近、膝腰が悪くて診察でも座らせていただいている西原です(トホホ・・・)。
しかもチェアーさん、私の体重に耐え切れず、壊れてしまいました(トホホのホ・・・)。

さて、今回は死後検査のお話です。
みなさんは
ペットの死後検査
ってご存知でしょうか?
その名の通り、
亡くなってしまったペットの死因を調べる
ための検査です。
人間では司法解剖という形でよく行われているのですが、
ペットではそこまで徹底した死因追求というのは行われず、
これまではほとんど死後検査は実施されていませんでした。
亡くなったペットの検査(解剖)となると、
決してそのペットが帰ってくるわけでもありませんので、
獣医師からもなかなか勧めづらいですし、
また飼主様も、いきなり死後検査の話をされても
っていうことになってしまいます。
しかし、無情なお話ではありますが、
亡くなったペットからは
貴重な情報を多く得られ、
それがとても大切な獣医学情報となり、
さらにそれらの情報を積み重ねることで、
病気を克服するための知識となっていきます。
ですので、少しでも多くの命を助けていくために、
実は
死後検査
というのは非常に大切な検査なのです。
そこで、今回、このブログを通じて
みなさんにも死後検査について、
今からでも少しでも考えていただき、
ご理解いただければと思っています。
さて、その死後検査、なぜ今なの?
そうですね、もちろん以前から死後検査自体はありました。
しかし、死後検査といっても、
今までは動物病院の獣医師
(あと一部の大学)が行っていましたが、
やはり私たちは
生きている動物に関してはエキスパート
でも、
亡くなった動物から正確な情報を引き出すための技術
はほとんど持ち合わせていません
(経験的なものばかりです)。
ですが、ここ最近、死後検査に精通した先生が、
動物病院で亡くなった動物のために
死後検査を実施していただける環境が整ってきました。
死後検査に限らず、検査というのは、
いくら技術的に優れていても、
やはりそれを診る獣医師の目が一番大切です。
たとえば、近年ペットでもCTやMRIといった
高度な画像診断機器も使えるようになってきました。
しかし、大学の先生の話では、
それを解析する獣医師が未熟なため、
しばしば誤診が起こりうる、
という現実もあります。
死後検査もやはり同じで、
私たちのような一介の動物病院獣医師が行うよりも
専門の獣医師が検査した方が
得られる情報が圧倒的に多く、
また見逃す情報が圧倒的に少なくなります。
そして、それが今は日本でも
クオリティの高い死後検査ができるようになりました。
また、私が死後検査をおすすめさせていただく理由は、
獣医学に発展に貢献する
ということ以外に、
実はもう一つあります。
それは、実際に私が死後検査をさせていただくことで
気づいたことですが、
次回は、その、
死後検査を進めるもう一つの理由
についてお話させていただければと思います。