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森のいぬねこ病院 院長blog ~走れシーズー!!緊急オペです!!~宮城県仙台市の動物病院、ヘルニア、がんのことなら!

宮城県仙台市のとある緑豊かな場所にある動物病院「森のいぬねこ病院」。ガンビー院長がその思いをつづります。

真夜中の捕物帳

2014-09-11 11:37:01 | 診療

こんにちは!!

こんなことされたら一発で惚れてまうやろ~な西原です(笑)

 

さて、て~へんだ、て~へんだ~~~

鋭いブツをもった奴が逃げ込みやがった~

一瞬捕まえられそうだったのに、

ちょっとした隙にスルリと暗闇にもぐりこみやがった~

早くしないとどんどん奥へ逃げてっちまうぜぃ

でも危ないもの持ってるから、あんまり無茶しちゃいけねぇぜ

 

こうなりゃこっちも秘密兵器つかっちまおうぜぃ

これならどんなに暗く細いところにもぐりこんでも探し出せるし、

そのままとっつかまえることもできるからな

 

えいっ

とりゃ~

どうだ!?

こいつが犯人かい

さすがに小型犬の胃の中だと危険だわな

でもまあ、無事にとれてよかったじゃぁねぇか

これにて一件落着!!

 

本日のポイント

  • 小型犬によるつまようじ誤飲
  • 先が尖ったものは、吐かせたり、便に出るまで待つ場合、胃壁や腸を突き刺すリスクあり
  • 中には上記の処置で大丈夫なワンちゃんもいる
  • しかし、ガイドラインや統計的なデータはない
  • 個人的な経験では、つまようじによる穿孔も経験しているので、できれば内視鏡で摘出することをおすすめ

ふっちょさんのブログ

2014-06-17 17:38:13 | 診療

こんにちは!!

今年は雨男度マックスの西原です。

今日もお天気よかったのですが、私が庭に出たとたん降り始め・・・

 

さて、今回はふっちょさんのブログについて。

先日のふっちょさんのブログをご覧いただけましたでしょうか?

まずはこちらをごらんいただければと。

 

先日、私のブログで

死後検査

について書かせていただきました。

死後検査について(前編)

死後検査について(後編)

 

実は、彼女自身もブログにある通り、

今年の2月に愛犬を亡くし、死後検査を行っています。

もちろん彼女は動物看護師でもあるので、

ほかの飼い主様よりは死後検査に理解はあります。

それでもかなり葛藤はあったようで、

その思いが今回のブログに綴られています。

ですので、

死後検査について理解いただいている方はもちろん、

悩んでいる方や、受け入れられないと考えている方にも

ぜひご一読いただければと思います。


これな~んだ

2014-06-16 18:12:54 | 診療

こんにちは!!

昨日の渋谷ではハイタッチはしない方の西原です

(もちろんサッカー日本代表は猛烈応援してますよ!!)。

 

さて、今回は診察の中で少し珍しいものを見たので、

クイズにしてみました。

診察で診させていただいたワンちゃんの体についていました。

 

そうですね、すごく小さいものです。

黒くて細長い物体。固くはなく柔らかいです。

 

少し近づいてみます。

どうでしょうか?

この時期によく見られる生き物です。

ワンちゃんにはたまにくっついてきます。

ちなみにマダニではありません

(マダニがどんなものかについては、

ふっちょさんが大事に実物を持っていますので(笑)、

そちらをご覧ください)。

 

いかがでしょうか?

では、正解は次回に!!

・・・というほどのものでもないので、

正解は「ヒル」

でした。

 

ちなみにヒルにもいろんあ種類があって、

これが何のヒルかはわかりません。

でもとりあえず人間やワンちゃんに

重大な病気をうつしたりはなさそうです。

とはいえ、ちょっと気持ち悪いですよね。

このジメッとした梅雨時期にときどきみられるので、

気になる方は、草木周辺のお散歩を避けていただき、

散歩後のブラッシングをこまめにしてあげてください。


死後検査ってご存知ですか?(後編)

2014-06-04 11:40:43 | 診療
こんにちは!!
野球は左打ちなのに、右打ちの方がよく当たる西原です。。。

さて、今回は
死後検査
の続きです。
実際に私が死後検査を通じて気づいたことについて。

死後検査をするときは、基本的には、死因がはっきりわからないときですが(当たり前ですが、でも実はきちんとした死因がわからないときの方が多いんです)、やはり、獣医師としては、今後少しでも助けられる命が増えればいいな、との思いから、死後検査を実施させていただきます。

一般的に、直接的な死因なら、「心不全」とか「腎不全」という病名はつきます。
しかし、心不全なら“なぜ?"心不全に至ったのか、そこまでわかることは少なく、それを死後検査で解明できればと。
そうすることで、今後同じ病態を持った動物に対して、より病態に合わせたきめ細かな治療ができるようになります。

しかし、その一方で、飼い主さまの多くは、「何か飼い方が悪かったのかな?」「もっとしてあげられることはなかったのかな?」という思いにかられてしまい、後悔の念を抱いてしまいがちです。

当然、そのような後悔は必要ないのですが(ほとんどの方はきちんとできることはなさっていますので)、これまでは言葉でお伝えすることしかできませんでした。

それが、あるワンちゃんの死後検査をさせていただき、その結果をお伝えしたとき、
「そっか、飼い方うんぬんっていう問題じゃなく、本当にこの子の天命だったんですね」
という言葉をいただきました。
その表情は少しスッキリしたように見えました。

そして、
「先生、死後検査して良かったです。」
と。


そこで私は、死後検査って、獣医師や今後の動物たちのためだけでなく、その子をずっと大切にしてきた飼い主さまのためのものでもあることに気づきました。


これが、私が死後検査について、もう一つ、皆さんにお伝えしたかったことです。

「失われた命を、今とこれからの命に、 しっかり「つなぐ」ために。」
死後検査はやはりメインは、この言葉に集約されます。
ですが、今回のお話のような面があることも、知っていただければと思います。

死後検査ってご存知ですか?(前編)

2014-06-03 17:00:00 | 診療

こんにちは!!

ここ最近、膝腰が悪くて診察でも座らせていただいている西原です(トホホ・・・)。

しかもチェアーさん、私の体重に耐え切れず、壊れてしまいました(トホホのホ・・・)。

 

さて、今回は死後検査のお話です。

みなさんは

ペットの死後検査

ってご存知でしょうか?

その名の通り、

亡くなってしまったペットの死因を調べる

ための検査です。

人間では司法解剖という形でよく行われているのですが、

ペットではそこまで徹底した死因追求というのは行われず、

これまではほとんど死後検査は実施されていませんでした。

 

亡くなったペットの検査(解剖)となると、

決してそのペットが帰ってくるわけでもありませんので、

獣医師からもなかなか勧めづらいですし、

また飼主様も、いきなり死後検査の話をされても

っていうことになってしまいます。

 

しかし、無情なお話ではありますが、

亡くなったペットからは

貴重な情報を多く得られ、

それがとても大切な獣医学情報となり、

さらにそれらの情報を積み重ねることで、

病気を克服するための知識となっていきます。

ですので、少しでも多くの命を助けていくために、

実は

死後検査

というのは非常に大切な検査なのです。

 

そこで、今回、このブログを通じて

みなさんにも死後検査について、

今からでも少しでも考えていただき、

ご理解いただければと思っています。

 

さて、その死後検査、なぜ今なの?

そうですね、もちろん以前から死後検査自体はありました。

しかし、死後検査といっても、

今までは動物病院の獣医師

(あと一部の大学)が行っていましたが、

やはり私たちは

生きている動物に関してはエキスパート

でも、

亡くなった動物から正確な情報を引き出すための技術

はほとんど持ち合わせていません

(経験的なものばかりです)。

 

ですが、ここ最近、死後検査に精通した先生が、

動物病院で亡くなった動物のために

死後検査を実施していただける環境が整ってきました。

 

死後検査に限らず、検査というのは、

いくら技術的に優れていても、

やはりそれを診る獣医師の目が一番大切です。

たとえば、近年ペットでもCTやMRIといった

高度な画像診断機器も使えるようになってきました。

しかし、大学の先生の話では、

それを解析する獣医師が未熟なため、

しばしば誤診が起こりうる、

という現実もあります。

死後検査もやはり同じで、

私たちのような一介の動物病院獣医師が行うよりも

専門の獣医師が検査した方が

得られる情報が圧倒的に多く、

また見逃す情報が圧倒的に少なくなります。

そして、それが今は日本でも

クオリティの高い死後検査ができるようになりました。

 

また、私が死後検査をおすすめさせていただく理由は、

獣医学に発展に貢献する

ということ以外に、

実はもう一つあります。

それは、実際に私が死後検査をさせていただくことで

気づいたことですが、

次回は、その、

死後検査を進めるもう一つの理由

についてお話させていただければと思います。