奥田英朗の「沈黙の町で」を読みました
中学生の転落死から始まるのは、
宮部みゆきの「ソロモンの偽証」と同様ですが、
こちらは朝日新聞に連載されていたのが信じられないくらいに、
半端なく後味の悪い話になっています・・・
しかし、こちらの方がよっぽど中学生の未熟な正義感や倫理観に
目を向けていて、リアルな感じがします。
いじめる側に視点を置いたこの話は、問題があるのかも知れませんし、
いじめを容認する気持ちは全くありませんが、
こういう人達がいて、こういう行動を取る気持ちも理解は出来ると思ってしまいます
それぞれがすごい悪意を持っているわけでもない所が、
また嫌な気持ちにさせられますが、
今の自分ならともかく、当事者の中学生なら、
「ソロモンの偽証」の子達ではなく、
こちらの子達のように考えたんじゃないかな、
そして今も誰かに対して、自分の未熟な正義を振り回していないかと
考えさせられました・・・
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