月岡芳年 月百姿
『梵僧月夜受桂子』
ぼんそう つきよにけいしをうく
明治二十四年印刷
月に生えていると云う桂樹の種を受けている阿羅漢。
この種は不老不死の力と自由に身体を見えなくする力を
与えてくれると云われている。
国立国会図書館デジタルコレクション 086
「阿羅漢」とは、太古インドで発生した釈迦仏教で
小乗仏教といわれる仏教の信徒たちが目指すべき
最高の境涯で、釈尊の弟子たちはこの阿羅漢になることを目指して
厳しい修行や瞑想に取り組んでいた。
阿羅漢とは「世間の人々の尊敬を受けるに値せし者」という意味で
釈尊から言われたことはほぼ学んでいて
もう学ぶことが無いということから「無学位」とも呼ばれた。
阿羅漢はその生涯を終えると輪廻の世界から消失する。