~ 何者なれば頼光に縄をば付けんとするぞ、悪き奴かな ~
『源頼光土蜘蛛ヲ切ル図』
(みなもとのよりみつ つちぐもを きる ず)
大蘇芳年筆
源頼光は平安時代中期の武将
平家物語 「剣巻」 土蜘蛛退治譚
頼光が瘧(おこり)を患って三十余日床についていたところ
身の丈七尺からなる法師が現れ、縄を放って頼光を絡めとろうとした
これに驚いた頼光が名刀「膝丸」で斬りつけると、法師は姿を消した。
翌日、頼光が四天王を率いて法師の血痕を追うと
北野神社裏手の塚に辿り着き、塚を掘り崩してみると四尺ばかりの山蜘蛛がいた
頼光たちはこれをからめとって、鉄串に刺して川原に晒した
頼光の病気はその後すぐに回復し
土蜘蛛を討った膝丸は以来「蜘蛛切り」と呼ばれる。