無題

元々生まれ育った環境が
違い過ぎるとずっと思っていた
乗り越えられると信じて

だけど人間は簡単に変われない
特に幼い頃から
培って来たものは

無題

二人を阻むものは
あなたの親だとずっと思っていた
だけどそれは違っていた

あなたもいつの間にか
彼らと一緒の人種になっていた
気づいた時は悲しくて

無題

あなたのそばにいるのが
当たり前だとずっと思っていた
だけどそれは違っていた

どこかで二人の道は離れ始めた
気づかないうちに
気づいた時には遅かった

無題

心の中はいつも複雑
単純に割り切れる時
ばかりだったらどんなにいいか

そんなに上手くいかないことは
誰もが知っているのに
なぜか願っていたりする

無題

何でも適当にできれば
こんなことを思わずに住むのに
それはとてもできず

やり過ごすことができなくて
全てをまともに受け止めてしまう
苦しい毎日で

無題

周りを大人に囲まれて
その言葉通りに動く毎日
疲れていたのかな？

時には矛盾に気づいて
やり切れなくなることさえあった
純粋さがゆえに

無題

どんなに目標を立てても
途中で投げ出してしまうような
そんな時期もあった

やる気がないわけではなく
途中で情熱を失うような
そんな感じだった

無題

あなたの前で弱さを見せられなくて
強がって見せては踠(もが)いて
それがゆえに苦しくなるのに

一体どこで道を誤ったのかしら
戻ったところでわからない
今となっては遠い記憶で

無題

きっとあなたのことだから
いつものように
“学習能力がないな”と
一言でバッサリとするだけ

悪気がないことは
わかっているけれど
本当はいつも傷ついて
一人の時に涙している

無題

大切なものを見失っているみたいで
無為に過ぎていく毎日に
焦りばかりを覚えてしまう

慌てたところで何も変わらないことを
一番良く知っているのに
また同じことを繰り返して