無題

帰り際にふとつかまれた

手首に残る温もり

笑顔のあなたがそこにいた



それが当たり前のように

優しく抱き締められて

これが運命(さだめ)だと感じた

無題

嫌いになれるはずがない

あなたが持っているものは

私が好きなものばかり



言葉なんて必要ないほど

わかり合える関係なんて

そうそうないと思うから

無題

あなたに久しぶりに会って

改めてどんなに好きか

思い知らされた気がする



離れてしまえば忘れられる

そう思っていたのに

あっさりと否定されて

無題

楽しいことばかりなんて

思ってはいないけれど

それにしてもつら過ぎる



幸せていてほしいけれど

素直にそう願えない

自分が許せなくて

無題

少しだけを道を間違えた

そう思い込むことで

自分を納得させる



もう既に忘れたはずなのに

こんなに胸が疼いてる

溢れる涙も熱い

無題

一度手を放してしまえば

もう二度とつかむことが

できないなんて知らずに



ただ時だけを重ねては

無駄に過ごして来たような

気がして仕方がないけど

無題

完全に自己満足かもしれない

それでもいい　自分を諦めたくない



例え結果が付いて来ないとしても

経験に無駄はないと思っているから

無題

あなたが頑張っているのを見ていて

更に努力しようと心に誓った



大したことはできないと思うけど

自分なりに最大限を引き出して

無題

上手く言葉を選ばなければ

傷つけてしまうから



その結果自分も傷ついて

しまうかもしれない

無題

決して今の自分を

変えたいわけじゃないから



自分の本当の気持ちを

どこまで話すべきか

無題

実際に会ってしまったら

後戻りできない



なぜかそんな気がしてしまう

確証もないのに

無題

私のことを気に掛けて

くれたのは嬉しい



だけど一歩踏み出すのは

違う気がするから

無題

本当に会っていいものか

今も悩んでいる



あなたが優しい人なのは

わかってはいるけど

無題

誰にも会いたくないし

何もしたくなかった

“頑張れ”という言葉は逆効果なだけ



励ましてくれるのは

ありがたいけれど

時には人を追い詰める言葉だと知った

無題

大きな不安が

口を開けて待っているような

そんな感覚に陥って立ち尽くすばかり



先に踏み出す気持ちなんて

とても持てなくて

頭の中は堂々巡りを繰り返すだけ