今年も埼玉スタジアム2002で行われた決勝戦は、史上9校目の二連覇を狙った青森山田を、24年ぶりに決勝に進出した静岡学園が3-2で破り、24年ぶり二度目の優勝を飾りました。
静岡学園は24年前は鹿児島実業との同時優勝でしたので、初の単独優勝ということになります。
試合はここまで16得点の静岡学園と、15得点の青森山田のどちらが先手を取るかが注目でしたが、先制点は青森山田。
前半にゴールから40mほどの距離でFKを得ると、ゴールに向かって縦に弧を描いて蹴ったボールは青森山田DF藤原がピタリと合わせて先制。
これまで無失点の静岡学園ゴールをこじ開けます。
勢いはそのまま青森山田にあり、浦和加入が決まっている青森山田のエース武田が縦パスからペナルティエリアに侵入すると静岡学園GKが飛び出すもワンテンポ遅れてファウル。
そのPKを武田が決めて2-0。
しかし、静岡学園もあきらめません。
前半ロスタイム、左サイドからの攻撃で青森山田DFがクリアしきれなかったボールを、前線に上がっていた静岡学園DF中谷がシュート。
これがゴール左隅に転がり込み、2-1と追い上げます。
余裕の逃げ切りかと思われた青森山田は、前半終了間際に点差が詰まったことで逆に動きが硬くなり、後半徐々に試合のペースをつかんだのは静岡学園。
すると、この試合で先発に起用された静岡学園FW加納がペナルティエリア内で受けたボールを反転してシュート。
これが見事にゴール右に決まり、試合は振り出しに。
その後も静岡学園の攻撃は続き、残り5分でFKを得ると、左サイドから蹴られたボールはゴール右にフリーで侵入したDF中谷の頭にピタリ。
3-2と、静岡学園がついに逆転に成功しました。
その後、武器の一つであるロングスローで次々とゴール前にボールを送る青森山田。
しかし、準決勝まで無失点の静岡学園は要所を締めてタイムアップ。
0-2からの鮮やかな逆転勝ちで、24年ぶりの戴冠となりました。
「サッカーの2点差は最も難しい点差」
1点決めて3点差になれば、勝利の可能性がぐっと高くなり、逆に決められると1点差となり同点もちらつく。
その魔の点差がこれほどはっきり現れるとは・・・。
静岡学園は2点取られても残り時間が十分あったため、ショートパスにドリブルを組み合わせたテンポの良いサッカーを最後まで貫き、相手の強固な守備はセットプレーでこじ開けました。
そういう意味では、青森山田もPKを含むセットプレーで大会無失点の静岡学園から2点取りましたが、流れの中からもFWがきっちり仕事をした静学に軍配が上がっています。
高校サッカー選手権大会はトーナメント戦だけに失点の少ないチームが優勝する傾向が強いですが、最後まで流れの中から失点を許さなかった静岡学園が強かったですね。
それにしても、11日の準決勝含めた3試合は非常に見どころのある良い試合ばかりでした。
青森山田対帝京長岡は、2点リードした青森山田を、Jリーグ内定選手3名擁する帝京長岡がポゼッションサッカーで押し込みつつも1点が遠く、1-2で無念の敗戦。
静岡学園対矢板中央は、圧倒的ポゼッションでボールを持つ静岡学園に対し、きれいな4-4-2のスリーラインを敷いた矢板中央が鉄壁の守備。
最後は静岡学園エース松村のドリブルを矢板中央DFがたまらずファウルで止めてPKが与えられ、ラスト1プレーで1-0の劇的勝利。
決勝戦も準決勝も各チーム持ち味を出した好試合でした。
そして、かつて王国と言われた静岡の24年ぶり復権。
選手権の決勝進出も、2007年の流経大柏に0-4で敗れた藤枝東以来でした。
静岡出身のスター選手も、選手権に出ていない小野伸二以来現れていないような・・・。
毎年のように初優勝校を出し続けた2005年以降、2011年に市立船橋、2015年に東福岡と1990年代からの強豪の復権が時折みられましたが、ここ数年は青森山田・前橋育英・流経大柏が3強でした。
それ以前は星稜や京都橘の時期もあったのですが、そこに地力をつけてきた矢板中央がベスト4・8・4と、近年の強豪と言ってよいでしょう。今後常連になれるか楽しみです。
今回の古豪の復活も、新興の強豪との争いという意味で、今後に向けて楽しみが増しましたね。
静岡学園は決勝で2得点を決めたDF中谷や、青森山田で得点を決めたDF藤原は2年生。もちろん守備にも貢献している中心選手です。
準決勝での得点他4点を決めている青森山田のMF松木は堂々たるプレーぶりながら1年生です。
来年度の99回大会、そして再来年の100回記念大会はどのようなドラマが待っているのか、今から楽しみです。
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