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【ショパン:スケルツォ第3番/子守歌/舟歌:ポリーニ】ショパンの人生の機微を詩的に鮮やかに甦らせる〜務川慧悟が導く深淵なる音の世界

2022-02-19 20:52:00 | 日記




マウリツィオ・ポリーニ - Maurizio Pollini (ピアノ)











〘 2021年12月18日(土)、東京のサントリーホール・大ホールでピアニスト務川慧悟のオール・ショパン プログラムによるリサイタルが開催された。務川にとって初めてのサントリーホールでのデビューリサイタルであり、初の全ショパンプログラムに挑むという意義あるコンサートとなった。…

…では、当日の演奏を少し振り返ってみよう。…

…続いて、前半のクライマックスともいえる「スケルツォ 第3番 嬰ハ短調op.39 ホ長調」。今まで冒頭からの数曲を一気に弾き紡いできた集中力を保ちつつ、務川はピアノに座ると間髪を入れず、挑むように華麗なる序奏を弾き始める。疾風怒濤のごとくに過ぎ去る冒頭。務川の思いは風のようにさらに先へ先へと進んでゆく。一心不乱に突き進む心の高ぶりを、言葉で描きだすかのように滔々と紡いでゆく。

第二主題――コラール風の重厚感を湛えるこの旋律でも務川の疾風怒濤の激情は変わらない。むしろ、幾度となく現れ象徴的に作品全体を支配するこの主題を、務川はワーグナーの楽劇の動機の一節のように陶酔的ともいえる熱情で引き立たせ、息の長いパースペクティブで曲全体を力強く統一させてゆく。

大きなうねりの中に壮大なオーケストレーションの響きを感じさせながらも、務川は一つ一つのフレーズに細やかに変化を持たせ、緻密に理知的にダイナミクスや遠近を構築してゆく。まるで務川の中に100名余のオーケストラを巧みにコントロールしている指揮者が内在しているかのようだ。終始、隙を見せることなく前進し続ける、華麗で男性的なスケルツォのカッコよさに客席は惜しみない大喝采を贈っていた。… 〙


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