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今日からは、もう一冊のラグビー本
通称ラグビー黒書、WCの145失点後のラグビー界を描きます
今日は「南アで何が起こったか」の項を取り上げます
南アのWC開催にあたり日本には目玉人事があった。それは「平尾誠二」の
コーチ兼任としての復帰である。代表SOには、新鋭の広瀬、ベテラン松尾と
2名選ばれていたのに久々の平尾氏の復活をSOで向える事になった。
キッカーが勝負を制すると言われた時代に1人のベテランを入れることにより
優秀なキッカーを押し出してしまった。
勇躍乗り込んだ南アフリカ、迎えるメディアの日本に対する評価は高く、ウェー
ルズとアイルランドに勝って決勝トーナメントに進む可能性有り」であった。
しかしながら現地に入ったジャパンの練習には悲壮感はなく笑顔と笑い声が
交錯していた。試合の前日、キックオフを併せようと言って、元木選手が上手く
蹴れなかった。コーチから「誰か蹴れないか、アキラ(吉田選手)蹴ってみろ」と
言われ、ドロップキックを試みると10mラインを超えた。コーチから「よし明日は
アキラで行こう」そんな言葉がコーチ陣から出た。WC初戦の前日の光景である。
この時点でウェールズ戦の結果は見えた。結果 10:57
3日後のアイルランド戦は、メンバーを一部変えた来たが、結果 28:50
そしてその4日後WCの歴史に残る空前絶後の試合が行われていた。
結果 145:17 およそ、あらゆる記録を塗り替える凄まじい試合。
いや試合と呼べるようなものではなかった
試合後の監督は「いやあ、オールブラックスは強かったねえ」と笑顔で迎え
選手の一人は「ぶん殴ってやろうかと思った」そうだ。
事実上の監督ももっともらしいコメントをされたが、この大会、日本代表に
決定的に欠けていたものがある。それは「尊厳」
技術の差は大きい。体格やパワーの差もあったろう。でも何より大きかった
のは、集中力の欠如。練習のチンタラぶり、連夜のカジノ通い・・・
唯一の光明は、WC後すぐの7月末に行われた菅平合宿。気合の入った
男達が練習に熱い空気を注ぎ込んだ。そして9月、そのメンバーが中心と
なって、マレーシアにて10人制大会コブラテンでニュージーランドマオリを
破ると言う大金星を上げた