ミッちゃん 山元気!

自由気ままに 自分の目線で
山歩きの様子を綴っていく日記です

挑戦!石ブテ東谷すべて直登? 3

2020年08月15日 | 山 近畿 金剛・葛城

20年8月2日 金剛山 石ブテ東谷~青崩道

 

丸滝谷の分岐からの続きです

 

 

最初の試練?

目でルートを確認するが

登れるか否か…

緊張が滝の様にあふれでる

 

最後の落口辺りがしんどいかも…

 

 チチの姿を凝視!

 

実際 見た目以上に落口の条件は

テラスに残置ピンがされていたようだ

さすがに チチも残置ピンを使った

 

チチが中間支点を取った時点で

私の緊張が 更にしていった…

 

 

ビレーとってな!

チチの声がした

 

・・・

 

そこから更に 更に緊張が私を襲い

内心パニック状態

 

どうしよう・・・!

どうすれば・・・!

頭の中が真っ白になった!

 

チチ・・・

 

滝のテラス状の所で待つチチをみる…!

 

すると 慌てながらも 身体が動き出す

セルフを取り…

大阪方式でビレイを取った…

 

不思議なものだ

日頃 ロープワークすら怠っていたのに

体は覚えていたのか 動こうとする

 

だが 突然の事で 

慌てていた事は間違いないが

考えるよりも先に

体が動いたことにいた

 

後に チチがいう

 

ビレーとってな!といってからの

ハハの姿…

こりゃ 待っ他ないと思った・・・

 

高みの見物でもしていたのか…

右往左往していた滑稽な姿

チチは見逃さなかったようだ

 

どんな小さな沢でも何が起きるか分からない…

 

やはり沢に行くのであれば

最低限度の事は復習しておくべきだと

改めて思った・・・

 

さて次は私の番だ!

 

 

 必死の私!

 

ザイルで確保してもらっている安心感は

頼もしい限りだ

諦めて高捲きしたかった心を引き上げてくれる

最後はやはり嫌らしい感じだが

登る事が出来た・・・

 

そして これが今回

メインのポイントと思っていた

そこを登り切った事で 安堵と疲れが同時に出た

 

 

 

更に連瀑は続く…

 

水の勢いは変わらず

メインの所は終わったと思い込んでいた私

ここからは 少し余裕を見せてしもうとした

 

 チチの後を追う

 

この滝は登れそうな気がした

メインと思った滝を登れたという

勝手な思い込みがそう思わせたのか…

 

だがチチはザイルを出して

安全を優先してくれた

 

 見た目より水の勢いはある!

 シャワークライミングだ!

 おりゃ~♪

 おこしやす♪と クサアジサイ

 

登ってみれば またまた連瀑だった

未だザイルは繋がれたまま

ならば どこまでも着いて行けるぞチチ!

 

 

トラロープが掛かっている…

だがそれは眼中にない!

 

ここもシャワーを愉しもう!

滝の中をどんどん登っていく

 

 チチは迷わず行く!

 私も 頑張る!

 頑張ってねとイワタバコ

 連瀑の上は 荒れてる

 倒木が倒れ掛かる滝

 ザイルはないよね…

 塞ぐような倒木三昧

 越えてでも沢を遡行!

 越えても越えても現れる滝

 

何度ザイルを出してもらうのか…

 

最初の滝がメインの滝なんて

誰が思っていたのだ!・・・

甘かった自分に何度も言い聞かせつつ

出合う滝を見上げ 溜息する事数回

 

思わず…

もう 大きな滝ない?と尋ねると

これで最後だと思う・・・とチチは軽く言う

 

しかし…いつしか

その言葉を信用しなくなっていた

 

 

 流れの綺麗な滝もあれば

 倒木が邪魔をする滝

 ここはザイルなしか

 上部でチチの足が止まる

再び二俣…

 

二俣に何があるのか…

チチが足を止めて確認をする…

 

足元に小さな花オトギリソウ

上げた視線の前にヤマユリ

そして岩を捩り登ればイワタバコ

 

少し疲れてきたところに

癒しを与えてくれる花たち

ん~頑張る♪ 元気貰ったよ♪

 

 

 オトギリソウ

 ヤマユリ

 イワタバコ

 チチは 右俣へと進む・・・

 

あはは 出たよ!

あれって だよね…

 

まだまだ 滝はつづく…

 

つづく


挑戦!石ブテ東谷すべて直登? 2

2020年08月14日 | 山 近畿 金剛・葛城

2020年8月2日 金剛山 石ブテ東谷~青崩道

 

金剛山の沢は規模は小さい

小さいが ピリリと辛い所がある

崩壊地の倒木や岩・石・コケと

規模は小さいが 決して侮れない沢が待っている

登山ルートとしての道もあるが

ルートによっては難易度が変わる

今回はチチの思いもあって

大小の滝すべてを高捲きせず

沢を詰めるという事であった…

 

 

 入渓開始からの続きです

 

いよいよ入渓して 思いの外スリルもあり

愉しかった思いがあり 綴っていこうと思う

最期までお付き合い下さいませ…

 

 小さな滝壺 意外に深そう…!

 

やはり普段より水の勢いがあり

水量の多さを感じさせる

ナメ状の連瀑帯も面白い♪

ジャブジャブと楽しむように進む

 

 初のイワタバコとご対面♪

連瀑

 

水の勢いがほどほどにいい感じ♪

連瀑の中をそのまま登っていく

 

 このシャワーは私でも大丈夫!

 

連瀑の上部で 落とし穴が…

 

黒く光る岩が不気味…

見た目も ちょっと厭らしい…と思った

チチが初のザイル出し やった~♪

 

ザイルにさえ出してくれたら

どこなりと行きましょう~

なんて まだ 余裕を見せていた私…

 

 チチトップ いつもの事で…

 繋がれていれば どこまでも

 上段の滝…下から見たのと違う…?

 実は…その滝壺が

 チチが登り切って…

上部は浅い流れに…

 

チチが連瀑を登って

いざ私の番となった時

あの滝壺

小さいのに…

意地悪滝壺だった…

 

チチは意外に深いな…まで浸かった

私も 深いと認識しつつ 滝壺に嵌った

 

ゲッ!

 

まで浸かった!

 

写真どころではなくなり

慌てふためいてしまう…

 

確かにチチの後を通ったつもりであったが

滝壺の底は見えず

深い所に足がってしまったようだ

 

後の事は覚えていない…

気が付けば を登っていた…

 

 そんな事気にもせずチチは登る

 水の中をどんどん進む

 愉しむように登っていく そして…

丸滝谷(右股)との分岐 (中央は 中尾)

 

あっ!思い出した!

以前来たのは やっぱりここ!

そして登ったのは 丸滝谷だ!

 

右俣=丸滝谷

 

この丸滝谷遡行して行った…

・・・という事は 今日は…

前回見送った 左俣を行く…って事?

 

左俣=石デブ東谷

 

恐る恐るチチに尋ねる…

 

 

チチ…右…?左…?

だよ♪

 

やっぱり

……

……

 

…この滝登るの?

そうだよ

 

…高捲きするのよね

しないよ 直登だよ

 

が~ん

 

捲かずに登るってこの事だったのね…

 

何年か前にここ丸滝谷分岐に来た時

この左俣にあるを真剣に見つめるチチがいた

 

狙っているな…そう思った時

絶対あの滝は登りたくない!

だから もうここに来る事はない!と心に誓った

 

なのに…

なのに…

いつの間にか 記憶の彼方に置いてきて

この直面になって やっと思い出すなんて…

 

これはもう 腹を括るしかない…

訓練という事で頑張ろう…

 

もう一度 ゼルを締め直して

チチと一緒に 左股へと進んだ…

 

つづく

 

 


挑戦!石ブテ東谷すべて直登?

2020年08月13日 | 山 近畿 金剛・葛城

2020年8月2日 金剛山 石ブテ東谷~青崩道

 

 

暑い 暑い 暑い~

梅雨が明けそうになると今度は猛暑到来!

暑いぞ~

そんな8月の初め…の事

 

 

今年はコロナ禍のため 

PLの花火は中止!

お陰で 8月1日の夜は静かだった…

静かだったが 熱帯夜で眠るどころか

身体をのたうちまわらせる

 

涼しい所に行きたい…!

 

思わずつぶやいてしまう

するとチチが急に 爽やかな顔で言う

 

明日行こう!

 

( ,,`・ω・´)ンンン?何処に?

 

金剛山だ!

 

えぇ~

金剛山は人が多いよ~

暑いし・・・!

 

大丈夫♪ 

人は余り来ないと思うよ

 

えっ・・・

 

いや~な予感がした

背筋に冷たいものが一瞬流れた

 

まだ行っていないがあるからね

 

あぁ・・・やっぱり…

 

…と言う事で PLの花火も無くなったし

まぁ… 沢の練習と体慣らしという事で

金剛山のまだ未踏の沢を遡行することになった

 

 水越トンネル旧道に駐車

 路駐して取付きまで行く

 オニユリ

堰堤工事の時に作れられ 今は作業道路として残っている道

 

小さな橋を渡って

作業道をしばらく歩く

この時チチが何を考え 何をしたいか…

想像だにしていなかった…

涼秋を求めて簡単な沢歩き…

ただそれだけと思っていた

 

 アキノタムラソウ

 キンミズヒキ

堰堤

 

沢沿いの作業道を進むと 堰堤が見えて

対岸の道を歩く登山者を見掛けます

 

この時はまだ ルンルン気分

を見つけて喜んでいました♪

 

オッ…お花に夢中になっていると

チチに置いて行かれます

 

堰堤から間もなく 作業道終点となり

この突き当りが沢の入口となり

入渓の開始となります

 

 作業道終点!

 さっさとチチ!

 沢の入口準備!

 

今年初の沢靴に履き替え

濡れても良いように準備をしていると…

 

これも持っていけ!

 

久々の 

テッチャン一式!

ゼルも…!

 

えっ こんなの要るの!

 

当たり前だろう!

今日は直登して行くぞ

 

直登・・・?

 

全部のを登るんだ!

 

ッ!

 

ゼルを装備しながら心で祈る

 

山の神様~どうぞ どうぞ

小さな小さな滝だけにしてください

決して 壁の様な滝は有りませんように

無理だと思えば 高捲きを許して貰えますように…

 

入渓する前から

背筋に冷たいものが流れ

一気に悪寒を感じた時だった…

 

もう…十分涼しくなった感じ…

ぶつぶつ言いながらも チチの後に続いて

入渓開始する

 

…と ここでふと思い出す

 

あれ…ここ来たことある・・・?

 

チチはまだ行ったことのない沢…て言ったよね…

でも…ここ…来た事ある…

えっ どういう事?

 

 キツリフネ

 ミヤマタニソバ

 入渓開始!

最初の滝

 

水量は多い

一昨日に降った大雨が影響しているようだ…

これは楽しめそう~♪・・・って

 

私…やっぱり此処を 知ってる…

来たことのある沢に連れてこられたって事?

 

???

 

迷いながらも チチに聞くことなく

頭の中は???が飛び回ったまま

チチの後に続いて遡行して行く…

 

 

 まずはフリクションの確認!

 フムフム いい感じ♪

 

冷たい水が心地よく

濡れるのも気にならない

こんな滝ばっかりがどうぞ続きます様に…

何時しか ???の事も忘れて

遡行を楽しみだしていた…♪

 

 

つづく…

 

 

 


大峯奥駈道を繋ぐ 明星ヶ岳 6 復路

2020年08月10日 | 山 近畿 大峰山系

7/23~7/24 ☂/☁ ガス・風強し

明星ヶ岳:カナビキ尾根~楊枝ノ宿小屋まで往復

 

 楊枝ノ宿小屋からの続きです

 

ボロボロになってたどり着いた楊枝の宿

貸切でゆったりと過ごせた事が良かったのか

目覚めは悪くなかった

 

それどころか 昨日のしんどさもどこかに消えて

あれほど復路の事でんでいたが

今日はやる気満々の目覚めだった…

 

 

深き森の中の一軒家の小屋の目覚めは

樹林帯の向こうから始まった

 

 

紅く染まる空…

雨予報とは裏腹の

紅空が樹林帯の隙間から覗ける

 

今のうちに早く出発しよう!

 

今日の天気予報もまた 

昼から雨が強くなるようだ

 

しかし…

出発の準備をしている間に

微かな期待もすぐに掻き消され

暴れる風と雨の音がしてきた

 

予想より早いな…

本降りの雨になる前に

弥山辻には辿り着いていたい!

 

早々に出発をする事にした

 

 

 掃除を済ませ出発!

 風は強いが 雨は然程ない…

 崩壊部分を高巻きして

 西面の笹原を進む…が

 

雨を伴った風が容赦なく吹き付け

吹き飛ばされそうになる

これは雨具を着た方が良さそうだ…

 

東面の斜面迄頑張って移動し 

そこで雨具を着る事にした

 

樹林帯の中に入れば雨はある程度避けられるが

今日は昨日より風が強い

雨具フル装備で挑むことに…

 

 

前日悩んだバイケイソウ群生地

やはり…どうしても避けて通れない

 

ただ 風が強く吹き飛ばしてくれるため

匂いが和らぎ 救いであった

 

 昨日と変わらない樹林帯

 楊枝の森の巻き道

 風が止まれば匂いにげぇ~

 昨日と違う雰囲気

 七面山揺拝石

 カラマツソウ

 この辺りからだった…迷ったのは…

 

このバイケイソウの群生

道が隠され迷った七日迷一帯

 

今日は逆に進む所為か

バイケイソウの中の踏み跡を辿れば

迷った倒木のあった所まで なく行けた

 

なぜ迷ったのか…?

・・・?

 

本当にそう思う瞬間であった…

 

 

 この倒木に迷わされた…?

 条件は同じでも 今日は違う!

二重稜線の底部

 

バイケイソウは蔓延り 

道を覆い隠そうとする

今日の私は昨日と違う

しっかりと踏み跡えている

 

… 捉えていると思っていた

 

行きと帰り 同じ道を通っているはずなのに

いつの間にか 微妙にずれている

やはりまやかしの地か…

 

踏み跡もよく見れば複数あり

ここで迷った人の足跡がいくつも残されている

 

それでも ルートから外れる事はなかった

 

今日は昨日と違って余裕があるためか…

 

 

 舟の多和

 

迷いの地点でもある舟の多和…

地理院地図「舟の垰」と記されているが

実際とは少し場所が違う?

 

山割れした船底形状な二重山稜

それが曲者か…

 

今回は ガスっている事と 

バイケイソウが蔓延った事が

迷いに拍車をかける勢いだ…

ここは 条件によっては

地図とコンパスで確認をして歩く他ない…

 

 

 来た道を戻るだけ

 倒木 立ち枯れ 視界ゼロ

 

昨日と同じ道なのに 違って見える

 

疲れて果て ヘロヘロ状態だった昨日

力を得て歩く今日自分目線が違うのか…

 

どんどん延びていくように見えた道が

今日は 近くに感じる

 

 

 ちょっとした岩場でも要注意!

 崩れた斜面は気を付けて…!

迷い平

 

草が風になびき

吹き飛ばす勢いで通り過ぎる

なのになぜ ガスは吹き飛ばさず

更に連れてくるのか…

 

 

もうすぐ 五鈷峰の核心部だというのに

ガスは蔓延り… 

雨交じりのは自由に暴れている

 

そして草原のコルから見える五鈷峰!

ガスに包まれボンヤリではあるが

不気味に浮き出て見下ろしている

 

 

 

風は強いが 雨は酷くはない

さて…いよいよか…

 

 ロープの張られた急登!

 いよいよ…核心岩登り!

五鈷峰の岩場

 

踏ん張ろうとしても 濡れた岩肌は

少しの気の緩みも許さず 

安易には登らせてくれない!

 

滑る 滑る 

かけた足がズル

 

何度も確かめ… 

しっかりとホールドを探して

慎重に登っていく

 

 

 滑る岩場 おっとと!

 今度は弥山?へ 下っていく!

 西斜面が口を開いて待つ?

西側の斜面

 

カラハッソウ谷の石灰質の白い肌が見える

 

遠くの景色は白いガスに隠されているのに

足元の谷側はしっかりと見える

 

ぞっ~

 

 戯れた足元要注意!

 

ここは本当ならば展望が開け

西側の景色は素晴らしいはずだった…

大峯の山々を見ながら楽しめるはずだった…

 

それなのに…

 

行きは苦しく景色どころではなく

帰りもまたガスの中に隠れてみる事はできない

 

だが…

 

 

 

神仙平だ…

チチが嬉しそうに指を指す

緑のすそ野を広げる姿が見えた…

 

あそこはいい所だ 今度行こう…

 

…はい…

でも そこまで行くルートって…?

 

ちょっと不安交じりに返事をするが

チチは嬉しそうに写真を撮っていた

 

ガスは面白いように

時々 ご褒美を見せてくれる

それに一喜一憂しながら 今日は歩いて帰れそうだ

 

神仙平が もともと七日迷ともいわれているそうだ

役行者が七日間迷いこんだ密林から

そう呼ばれるようになったらしいが

現在では密林が無くなるほど盗伐され

草地になったとか…

七日迷 迷い平…それ程 奥駈道には 

まやかしが待ち構えているのかもしれない

 

 

 倒木を避けて

 倒木を跨いで

 急な登りも何のその!

 

ず~っとお伴してくれるガスのおかげで

昨日と変わらぬ景色のまま…

だが 今日はどこか違う???

 

今日は歩く足取りもなぜか軽い

往路で見落とした景色に気づき

どこか新鮮な感じがする

 

 第49靡 菊の窟

 石壁の下に揺拝所

 

往路では 横目で見送った様な…ない様な…

記憶が定かではない!

 

窟とはいいがたいが岩の壁の下に 

御札が置かれている ここが菊の窟

手を合わせて先を急ぐ

 

 

 

昨日同様のガスに包まれ

大峯らしいと言えばらしい…

見落としていた菊の窟から五分ほどで

明星ヶ岳分岐に着く

 

 明星ヶ岳の分岐

 

奥駈道の分岐 弥山辻はもうそこだ!

 

 弥山辻は素通り

 ここからは超特急で下ろう

 どっろどろの泥濘も何のその!

 倒木にも慣れたぜホイと!

 こんな倒木可愛いものだ!

 

私の奥の細道 どこまでも

昨日と違って余裕が広がる

 

 日裏山1725mさらばだ!

 ヤマジノホトトギスさん居たのね

 高崎横手も素通りして

 登って…

 下って

 トラバース

 ここからカナビキ尾根だ!

カナビキ尾根

 

ここからは急だがりだけだ

ペースもかなりい方だ!

このまま行くぞ!

 

 ここも一気に下るぞ!

 ここはだったな!

 おぉ~歩き易いぞ!

 往路の道との合流点

 植林の杣道九十九折に下って

 林道がえたぞ!

 金引橋 林道に出た!

 誘う流れで顔を洗う

 林道歩けばもうすぐだ…

 着いたぞ!猿渡に…

川迫川(こうせいがわ)

 

静かな流れを見せて

穏やかな姿で迎えてくれた川迫川

帰って来たよ…

 

ただいま…♪

 

 

 

 

長い 長いブログに最期までお付き合い下さって

ありがとうございました

 

 


大峯奥駈道を繋ぐ 明星ヶ岳 5 楊枝の宿

2020年08月09日 | 山 近畿 大峰山系

7/23~7/24 ☂/☁ ガス・風強し

明星ヶ岳:カナビキ尾根~楊枝ノ宿小屋まで往復

 

七日迷からの続きです

 

行けども 行けども

先の見えない白い闇に延びる道を歩いて

目の前に見える踏み跡を確認して進むと

途中…道が消えた

 

消えた…?というより 

その周辺に残る微かな踏み跡が

四方八方に向いている…

だが その道は見当たらない

急な斜面が白い闇の底に落ちているだけ…

 

一旦引き返し 小さな分岐の道で

地図を確認する…

 

ここから行ったり来たりの動きになる

 

 今度は上方向へ

 

稜線の方向に延びる道を進めば

倒木が通せんぼ!

その先には バイケイソウの群生が広がり

道は無い…?

見えない…

 

地図を再度確認するが 行く方向は

ここなのだが…?

 

チチがまた地図を確認している間に

野生の勘が働きだした私が

倒木に向こうに広がるバイケイソウの群生地

割るように入って道を探してみる

 

 

 

懐に飛び込むと

見えないものが見える事がある…

まさにその通りだった

 

ちち~ 道があったよ~

 

あったか~♪

 

あった!あった!

 

薄いが踏み跡はすぐに見つかった

 

チチに知らせるようと声を上げると

チチはすでに地図をなおして

こちらに向かっていた

 

 

 バケイソウの中でチチがウロウロ

 

バイケイソウの群れの中道を一旦下って

再び登って稜線を歩くと

石標?墓石のようなが草に囲まれて見えた

 

 第46靡 船の多和

 

石標の表面は削れ刻字が消えかかって

よく読めない…

よくよく見てみるとの???とある

 

何か彫ってある…の??

チチに聞こえるように言うと

 

と書いているか?

何かを探していたチチが

確認するように訪ねてきた

 

だけはハッキリと読めるよ…

 

そうか ここが舟の多和だ!

 

 

 舟…?と書かれた石標

 

チチはそれを探してしていたのか…

今まで無言だった父の声に

何か期待感が含まれたようながあった

 

ここから 楊枝の宿は近い…

チチは思っていたらしい

 

 

チチの思うところは近いのか…否か…

取りあえず進まねば分からない…

 

さっさとバイケイソウの中に消えていくチチ

慌てて チチの後を追う…

 

しかし 甘んじて辿り着けるものではない事を

度々 味わわせられるようだ…

 

ここからは 

バイケイソウ洗礼が待ち受けていた

バイケイソウのあの芳香…

漂うその特徴的な臭いに 

目がくらくら…

気分が悪くなってくる

それはチチとて同じだったよう…

 

しばらく…

バイケイソウはご遠慮したくなった…

 

 踏み跡の道を辿り後を追う…

 

七日迷い辺りから 舟の多和に辿り着き

その先は 更に二重稜線となって

その底部には バイケイソウが蔓延り

ともすれば 道が分かり難い!

ガスの中では心して歩く必要があった

 

このあたりを迷い平というらしいが

今回はガスに包まれ 周囲の状況を確認するには

難しいものがあり 帰ってから確認をして知る事になる

 

 

 

抜けても 抜けても 続く

バイケイソウの地獄

そこは まやかしの園のようだった…

 

鬱蒼と茂ったバイケイソウの下に道が隠れ

バイケイソウの匂いが辺り一面漂い

人を惑わせる…

 

踏み跡があり 道を外さなければよし…

踏み跡を見逃すと 迷い道になる

 

季節を間違えると難易度が上がるのか…

バイケイソウの中を泳ぐように藻掻き

抜けようと必死になる

 

 登山道の標識に ホッ♪

 再びバイケイソウが阻む!

 

バイケイソウの匂いで気分が悪くなりそう…

そんな時 開けた感じでバイケイソウがまばらに!

 

バイケイソウの海を泳ぎ切った…?

 

ガスの中に浮かぶ1本の大木が目に飛び込む

まるで救いの目印の様に立つシラビソを目指して

進むと…稜線上の所で…

チチの足が止まった

 

ここにも…あった

 

 

 何かを撮っているチチ…?

七面山揺拝石

 

年数の立った御札が置かれてその中央に

ポツン拝石が無言で立っていた

 

修験者たちがここで祈る姿を想像しつつ

私もまた 無言で会釈をして通り過ぎる

 

 

 振り返って拝石を望む

 石標 楊枝の宿まで0.7Km

 もう1Kを切った…急ごう…

 

七面山揺拝石から1分ほど先に

今度は ポツンと石標!

 

そこには 目指す今日の泊地

楊枝の宿まで0.7kmと書かれてあった

漸く先が見えたと思ったが

時間は16時を過ぎていた…

 

楊枝の森へと足を進めて

もうすぐ

もうすぐと言い聞かせながら

チチの後を追う…

 

 再びバイケイソウを泳ぐ

 抜けたと思ったらトラバース

 

楊枝の森を巻くように進む

 

行けども行けども続く道は変わりなく

復路でも同じ距離 同じ道を歩かねばならない

内心…目的の場所に辿り着く前から

 

この道を復路で使うなんて…嫌だ~!

 

そんな感情が湧いてきて

歩く気力に水を差しだし 

余計に足が重かった…

 

 

 トラバースは足元注意

 道が再びびていく…感じ

 

どこまで続くのか楊枝の森

道は 先を示さず続くだけ…

夕暮れの焦燥感が増すばかり…

 

悲壮感と共に心のなかで

明日は別のルートで下山し

近くまで娘に迎えに来てもらって…

密かに明日の復路について

変更計画を立てはじめていた…私

 

疲れ果てたコロナ太りした体と気力

持って動くだけでもい…

 

明日の心配をしつつ 

自身の体力の無さを理由に

明日のルート変更をどうしたらしてもらえるか

考えながら ただただ 

無言で足を前に運ぶだけだった…

 

 再び ぽつんと石標

 楊枝宿避難小屋あと6分

 

あと6分で着くぞ!

 

チチの声に目を上げると

古びたプレートに書かれた文字が・・・

 

チチはあと6分感じてホッとしたようだ・・・が

私は まだ6分歩かねばならぬ・・・と感じた

 

 

 果てしなく続く白い闇への道

 

無情の世界が広がり

白い闇に包まれたまま 

笹原の尾根は消えていく

 

風が体当たりして来て 

身体も心も揺れる

 

あと6分…って もう過ぎた…

時計の針を見て チン…

 

標識の嘘つき…!

 

 

 果てしない笹尾根

 なぜに急な登りに…

 登っては激下り…なぜ?

 これが原因か!

 

楊枝の宿へもうすぐというところで

崩壊して道を巻かなければならなかった

 

6分過ぎても着かないはずだ…

高巻きの部分は計算に入っていない

急登の急下り 道は荒れて注意が必要!

 

ここに来て この試練を与えられるとは…

奥駈道の為せる業なのか 

修行の一環なのか…

 

それにはさすがに霹靂する気持ち…

もう いいよ

ボソっと呟いた時だった

チチの声がした

 

 下を見て何か言ってる!

 おっ!あっ!

 チチがどんどん下る

 もう一度確認!あぁ~♪

 

これ以上歩くのはしんどい・・・

そう考えていた時に見えた!

 

楊枝の宿(第44靡)

 

 

小屋に着いた!

なだれ込むように小屋に入ると

そのまま数分 意識を失った…

 

その間にチチは水を汲みに行ったよう…

 

気が付いて 落ち着いた頃 

もう一度小屋に着いた時点をやり直す私

 

 小屋の入口

 

 

小屋の入口の正面に書かれた注意書き!

もっと大きく書いてもいいのでは?

マナーは守らねば…ですね

 

数分休んだ分 急に落ち着きを取り戻し

チチがいない事に 今度は不安を覚える

水汲みって…30分以上もかかる?

 

探しに行こうと思った時

チチが帰って来た

小屋の裏側から水場に行けるのだが

水がちょろちょろしか出ておらず

3リットルの水を満タンにするのに

かなり時間が掛かったらしい・・・

 

そうか… そんなに大変で

その間私は気を失っていたのか…

 

苦笑いするほかなかった…

 

ゴメンなさい チチ・・・

 

 

綺麗にされている小屋の中

今夜の客は 我が家だけのよう…

本当は小屋の裏にテント場スペースがあるのだが

テントは張らずに 小屋を利用することにした…

 

これは疲れた身体には

朗報の様に助かる事だった

 

テント設営と撤収の作業がなく

快適に使える小屋の中

今宵はゆっくりと休めそうだ

 

 

コーヒーを味わい

食事をゆっくりとして

シュラフに入ってすぐに

深い眠りへと堕ちていった

 

つづく

 

ちなみに 水場は…

 

小屋の左横を通って

裏のテントが張れるスペースがあり

その裏から樹林帯を下っていく

 

 入口左横壁に表示!

 裏の樹林帯を下っていく

 水の看板あり

 水場

 

チチ曰く…

水はちょろちょろ 

砂交じり…

時間がかなりかかる…