ミッちゃん 山元気!

自由気ままに 自分の目線で
山歩きの様子を綴っていく日記です

京都の最高峰 皆子山 2

2020年09月26日 | 山 近畿の山

2020年9月21日月曜日☀ 皆子山 東尾根~寺谷沢コースへ

 

 皆子山

皆子山頂上からの続きです

 

頂上には 比較的早く着いた感じがする

 

急な登りも 道があると言う事は

こんなにも歩き易いものかと 改めて思った

 

道中の日差しは 木々に阻まれ 

優しい木漏れ日となって降り注がれた

 

頂上では スポットライトの様な日差しに

思わず 木陰を探して休んだ

 

風が戦ぐ・・・それはすでに

ひんやりとした風に 襟元を少し閉じた

温かいものが欲しくなるほど少し寒い・・・

日向の方が良かったかな・・・?

時間に余裕がある事もあり お湯を沸かして

ラーメンとおにぎりで 早めの昼食を摂った

 

 

ジャンクションピークの所まで戻る

 

お腹も満足 ゆっくりできた

さぁ~ 戻ろう♪

通って来た分岐まで戻る事にする 

再びあの 風雪に耐えた樹林帯を歩くが

往路の時とは違う雰囲気があり

木々の陰影が命を持つものの様に感じる

 

 

広げた枝葉の間から零れる

覗き込むように射す陽の光が 眩しい

 

頬を 撫でるように通り過ぎる風が 冷たい…

その冷たさを陽の光が温める

 

清々しい中に 季節の移り変わりを感じさせ

あれほど暑かった季節を遠ざけていくよう…

 

 樹木の陰影が生き物のよう…

 分岐点

 J・Pを今度は右へ

 

東尾根から登って出てきた所とは違う入口?

向かって・・・へと進むチチ

 

そこ 道があるの?

 

ピストンは余り好きではない!

周回する方が好きだ しかし ここは・・・

 

南東方向へと向かうと 枝葉が覆い

が見えない・・・

道があるようには思えなかった

 

入口の先が見えない不安に 一瞬 躊躇するが

枝葉を押しのけるようにして 突っ込んでみれば

踏み跡あった

 

だが・・・ 

 

ゲッ!

言いたくなるような 下りが待っていた

 

 

朽ちたかけた標布テープが巻いていたので

一応 ルートはあるのだろう…

 

チチは 迷う事なく 落ちる勢いで下っていく

 

仕方が無い! ついて行かざるを得ない!

必死に木を掴んで下っていく!

 

 寺谷入口?この先にあるの?

 枝葉をかき分け突入!

 オッと…道が!激下り!

 

東尾根のあの歩き易さは何処に…

 

楽して楽しめるとは思っていなかったが

やはり こんなルートだったか・・・ と

 

チチが選んだルートだと言う事を

忘れていた 甘い自分を 反省した

 

 樹林帯の急勾配!

 道はあるが脆い!落石注意!

 も~ヤダ~びたい!

 

急勾配の堕ちていくような下りは

源頭辺りまで続いた

 

途中 掴める木や木の根を掴んで下っていたが

掴みやすい所にが群生を成して咲いており

咄嗟に掴んだ手に 蜂の一撃の様なみが!

 

ぎゃ いた~い!

 

あいたた あいたたと叫びながら下る私をみて

さっさと下っていたチチが 

この時ばかりは足を止めて 私の様子を見ながら

あはは 

大笑いする…

 

笑いが止まらない様子に

 

恨めしや~

 

睨みをきかせてみるが 虚しく 薊に制される・・・

 

そうこうして 漸く谷沢に降り立つ・・・

 

だが 寺谷もまた 荒れていた・・・

ご勘弁を・・・

 

 寺谷沢の源頭に降り立つ

 薄暗い 荒れた沢・・・

 大岩

 

沢だったり 巻き道だったり・・・

だけど 今回はハイキング気分で 登山靴!

沢靴を持ってくればよかったと思うほど

苔の付いた沢歩きは 気を緩める事が出来なかった

 

 急斜面のトラバース

 激下って沢床へ

 

登ったり 下ったり

荒れた谷間の道は ルーファンが 必要だった

何時しか 無言で チチの背中を追っていた

 

 滑る渡渉 濡らしたくない!

 錆びて読めない案内板?

 朽ちた小屋は何の小屋?

 幾たび現る 膝が泣く急勾配 

 小さな分岐?手作り標識

 

京都工芸繊維大学の山小舎への分岐

登り返せば山小屋があるようだ

 

だが…もう…偵察に行く余裕は なくなっている

地図上で確認するだけにしておこう

 

また林道に着かないかと思いつつ

踏み跡を追う様に 急斜面を

トラバースしつつ 下っていく

 

 

 ミヤマイラクサ

 

いた!

下っていくと イラクサが目に付く

場所によっては 群生になっている!

 

無造作に手を出せば チクリ!

痛い制裁を与えてくれる!

 

イラクサの刺は 薊の比ではない

暫くズンズンと痛みが続く…

 

用心していたのに 手が触れた

その時の 目が覚めるような痛みは 

意外に長く続いてしまう

 

ミヤマイラクサは 避けるように

気を付けて下った

 

 

トラバースは 見た目以上に 歩き辛い

腐葉土の柔らかさは 膝によさげだが

踏み込むには脆く崩れやすい

急斜面では気が抜けない…

 

だから・・・

こんなトラバース嫌いだ!

いつまでたっても慣れるものではない!

 

なのに なぜ 山に来る・・・

そんな自問自答をしつつ チチの後ろをついて歩く

 

 底に堕ちる急斜面を下る

振り返って 急勾配の杉林

 

更に急になった斜面!

転げ落ちた方が 速いだろうと思いながらも

滑落を拒否するように必死に下る

 

すると眼下に沢の流れが近づく

 

分岐だ!

 

チチの声によく見ると 標識が目に留まった

 

 林道巻き道入口?

 

漸く 林道巻き道の入口まで下って来た

 

だが・・・巻き道の入口?

ここをまた 登っていかなければならないのか?

 

チチに尋ねたところ チチも迷っているよう…

ここで渡渉するか 捲くか…

 

巻き道へは り返て 再び激下って 林道

渡渉は このまま沢をれば 林道

 

どちらにしようか どうしようか

悩んで 行ったり来たりを繰り返す

 

そして・・・

捲き道で行こうと決めて 登り返す事になった

 

しかし・・・

上から見える沢の流れ… どうも渉れそう・・・

それに 激下ったのに 登り返すのが嫌だった私

 

渡渉をしようよ 渉れそう!

渉れそうもなかったら 

わたし…靴を脱いででも 渉る!

 

呆れ顔のチチ・・・

 

渉れるのか?

 

要は 私が原因のようだった

私の覚悟を知って 承知してくれたチチ

踵を返すように来た道を戻り 

渡渉することになった

 

 

 アキカラマツソウ

 

見た目より水量はあるが

見た目より 渉り易かった・・・

靴も脱がずに渉れて ホッとした 

 

 林道へ上がる

 林道に出る

 

林道出合は 目と鼻の先だった♪

渡渉にしてよかった!

 

もう 激下りも 登り返しも… 

嫌~なトラバースも無い!

~んびりと林道歩きを しばらくすることになる

 

 マツカゼソウ

 チカラシバ

 何の問題も無い林道歩き♪

 

樹林帯に延びる林道

言葉も何もいらない 

ただ 黙って森林浴を楽しむ

 

  渡って来た宮瀬橋

 

安曇川沿いの道に戻って来た

 

往路で渉った仲平橋が見える

周回して戻って来た形になる ここが終点♪

 

林道への入口は 鎖の車止めがされていた

村の人以外の出入りは禁止となっているよう

 

 

 鎖で車止め 通行禁止?

 平橋を過ぎて 国道に出る

 

国道367号線に出た

戻って来たよ さぁ 帰ろう~♪

 

今はコロナ禍の渦中にあり 

汗を流すのも家に帰ってから!

 

このまま 立ち寄りも無く 

一路 自宅へと車を走らせた・・・

 

山からの帰りの楽しみ・・・

温泉と外食・・・ 

いつになったら できるようになるのかな?

 

今日のお山で出会った人は 単独者と老夫婦2名・・・

まだ 当分 人の少ない 山歩き・・・となりそう…

帰りの楽しみもまた お預け状態が 続きそう・・・

 

 

最後まで お付き合いありがとうございます

 

 

 

 

 

 

 


京都の最高峰 皆子山

2020年09月22日 | 山 近畿の山

2020年9月21日月曜日☀ 皆子山 東尾根~寺谷沢コースへ

 

4連休・・・

シルバーウィークの過ごし方・・

テント泊で山に行こうかと計画するも

体調面や 人出の事を考えると 迷ってしまう・・・

 

丁度 野暮用もできたため

天気が良い日の1日だけ 

山に行こうと言う事になった

 

大峰山系・・・台高山脈・・・

どれもまだ未踏のルートがある

この時期だからこそ 

その未踏のルート片付けて行こう・・・

そんな気持ちもあった ところが・・・

 

京都の最高峰に登ろうとチチが言う

京都のお山?

 

だいたい 4時間ぐらいの山歩きという

 

今…決して体調が良いというわけでもない・・・

行ったことの無いお山でもある・・・

それならばと ついて行く事にした

 

そのお山は 皆子山

皆子山には いくつかの取付き点があるが

今回は東尾根から寺谷へと下るルートを考える

 

コースタイム

8:20 国道367号線駐車スペース → 8:30 正教院 → 9:39 P-941 → 10:05 皆子山 971.5m 10:32 → 10:48 源頭に下りる → 10:57 大岩 → 11:40 KYTWV小舎分岐 → 12:00 寺谷林道出合 → 12:29 宮瀬橋 → 12:35 駐車スペース

 

今回の取付き点は

国道367号線沿いの路肩駐車スペースがあり

今回はそこに駐車することが出来た

ただ そこはく 車種にもよるが 

譲り合っても4台が限界のスペースだ

 

3台目にして 何とか駐車することが出来たのだ

 

 国道367号線から安曇川沿いの道へ

 右側の最初の橋を渡る

 仲平橋を渡ってドン付きを右へ

正教院(曹洞宗)

 

準備をして 国道沿いのバス停より南側に位置する

安曇川沿いの村の道に入ると 右手すぐに橋が見えてくる

その橋(仲平橋)を渉って安曇川の対岸へいく

橋を渡った正面を さらに右側に歩を進めていくと

正教院が見えてくる

 

その横を通り過ぎると 目の前に墓地が現れる

東尾根ルートへは 

その墓地の入口すぐ側から 入山して行く

 

 正教院門前を通り過ぎて…

 奥にお墓 手前の左側を進む

 杣道の分岐があるが 登山道は直進

杉林の整理された道

 

杉林の間に延びる登山道 比較的緩い勾配から

徐々にな斜面へと変わっていく

 

低山では 取付きから尾根に出るまでは

だいたい急登が続くが こんな歩き易い道は珍しい

今日は のんびりと楽しめそう♪

4時間ほどのハイキングコースだ!

この時は 勝手に思っていた・・・

 

花も楽しめるものと

秋の野花を探しつつ歩く・・・が 花は無く 

杉の落ち枝と落葉が重なり合った腐葉土が

茶色の味気ない色を見せるだけだった

 

そして見つけた紅一点!

 

 ツルアリドオシの果実

 段々 急な道になって行く

 一旦 自然林となるが

 再び杉林の急登となる

 

森の様相が変わる 

植林から自然林 また植林へ 

そしてワラビ群生地へと変わるころ

勾配はきつく 地面とにらめっことなる

 

暫くは 急な登りが続くのだと 

覚悟して ジグザグにゆっくりと登る・・・と

急斜面から抜け出したような 緩やかな尾根になった

 

 緩やかな広い尾根は・・・

 ヒノキ林だった・・・

 

ワラビの群生する急登を登ると 

一旦緩くなった尾根に出るが そこは

ひのき林が迎え 南側に雑木林を置く

植林と自然林の狭間の尾根道だった

 

 

心地よい風が吹く 緩やかになった尾根では 

倒木があっても 然程気にならず

ゆるりと山歩きを愉しむ

 

樹林帯ではあるが時折 右手の樹林に綻びが見つかると

その綻びの向こうに 比良山脈の稜線が現れる

 

 写真を撮るチチの先には・・・

蓬莱山

 

あぁ~そうか

京都の最高峰皆子山 

滋賀と京都の県境にある・・・

比良の山を近くに見てもおかしくないんだ・・・

 

改めて自覚しながら 懐かしき蓬莱山を望む

 

 植林の尾根を少し下って

 登ると ピークか・・・?

 平バス停方面への標識

 レスキューポイント標示

P941

 

ピークに見えていた所がP941だった

ここは左へと曲がる尾根沿いに進む

 

 ワラビの広がる緩やかな尾根は

 一旦 鞍部へと下る

 鞍部から再び登り開始!

 

P941からコルまで下るが

けっこう下った感じを受ける

しかし、下ったわりには 

そこからの登り返しは 思うほどではかった

緩い上下の曲線を描く尾根道ではあるが

気持ちの良い樹林帯で 歩き易い尾根である

 

 

樹林帯の端は 風の通り道の様に

自然林の姿に を見る

それは・・・

頂上に近くなればなるほど強く表れていく

 

 尾根の端の展望

琵琶湖

 

琵琶湖が望めた

左端の方に琵琶湖大橋が見える 

 

金勝アルプス方面は霞んで見えないが

静かな湖面の琵琶湖が 

地上の天の川の様に見える

 

 眺望を楽しめる展望点

 

再び樹林帯へと入っていくが

植林から自然林へと変わり

その様相はがらりと変わる・・

 

その自然林の切れ間から 

東側の展望が望める時がある

 

比良山脈

 

標高が少し高くなったのか

比良山脈の稜線が目線上に見る事ができる

 

蓬莱山 そこから横に延びる稜線の

ホッケ山 そして権現山の影がちらり・・・

 

灌木が目立つようになった樹林帯の尾根

木々に隠され展望は望めない事が多く

樹林に囲まれた道を登るだけ そして

開けたピークに出た!

 

ここが頂上?

 

違うよ

 

・・・

 

 

 では・・・ここは?

 

山頂に着いたと思った  

・・・が 違った 

 

そこは尾根の分かれる

ジャンクションピークともいうべき開けた処だった

 

 

空喜びとなった

 

見上げた空が遠くに感じたが

とても清々しく 爽やかだった

 

 読み取れない標識

 右方向が山頂

 

歪んだ幹の木々・・・

跪いたような恰好で 上を目指す木々・・・

風の悪戯 自然の為す業

 

どれだけの試練を受けているのか・・・

耐え忍ぶ鎮守の森の姿が そこにあった・・・

 

その姿だからこそ 自然の美しさと強さが感じられ

人の目を惹き 心を奪う

 

幾度か足を止めて木々の姿を見つめる

そんな木々の間を進んで行くと その先に・・・

 

 山頂の姿が見えてき

 皆子山三角点と標識

皆子山 971.6m

 

皆子山の頂は広く 樹林帯に包まれているが

三角点のある部分だけ 開けて明るかった

 

 木陰を見つけて休憩

武奈ヶ岳

 

後は下るだけ・・・と言う事で

ゆっくり休むことにし お湯を沸かして

早めの昼食を 摂る事にした・・・

 

木陰を探して腰を下ろした先には 

武奈ヶ岳が姿を見せてくれていた・・・

 

秋の空に武奈ヶ岳がよく映えて

暫く見つめた・・・

 

 

つづく

 


沢もどきの沢ハイクからの赤ゾレ 4

2020年09月12日 | 山 近畿 台高山脈・高見山

2020年8月30日(日) ☀ 台高のお山 赤ゾレ 地蔵谷

 

 

窟屋からの続きです

 

大きな窟屋をみて

思わず替え歌を即興で作って

口ずさみながら 遡行を続ける

 

 

流れが小さく小さくなって 

流れが見当たらなくなる事も…

 

伏流水というより

上流で沢水がろうとしているよう…

 

それでも 小さな筋が見える事もあり

ごろつく石の下に潜って流れているのを見つける

 

その頃か… 

流れが小さくなると同時に・・・ふと 気づいた

 

 

音が消えた・・・

 

鳥の声も 虫の声も 沢の音も

森が奏でる音が全くしなくなった

 

静寂・・・というのとも また違うような…

風が… 木々が… 山全体が

沈黙したかのよう・・・

 

無音…

不思議な感覚に包まれる…

 

以前もこんな感覚に陥った事はあった…

山に入ると こうした

音が消えてしまう・・・ことがある

 

これは何なのだろう…

 

ただ…自分の吐息と足音だけが聞こえる

 

 

 森の水中遊泳

 

山が息をひそめてしまった…

チチは何も感じないのだろうか…

 

揺らぐ木漏れ日の中を

まるで水中遊泳をしている様な谷間を

不思議な感覚で進み続ける

 

 

 

沈黙に包まれ中を登って行くと 

大きな岩の先に見える 樹林帯の隙間から 

スカイラインらしき姿が見えてきた…

 

 終点が近づいてきた?

 V字の谷間は…

 見た目と実際の違い急登だ!

 最期の沢水…沢とお別れ間近?

 

腐葉土の積重ねられたV字の谷間には

今回も 苦しめられる事となった・・・

 

腐葉土の下は ズッルズル!

こんな所は 歩き慣れているはずだが 

ここは 手ごわい!

 

 

 ふう~ しんど!

 チチも慎重登る!

 

谷の終点が近づいた

10mほどを詰めれば終了

 

やった~♪

 

だが・・・甘い・・・

 

それは の様に立ちはだかり

10mほどの登りが 最大の難所となったのだ

 

ここのムーブメントは難儀することに!

 

 

 ここは慎重に登るチチ

 10mのアリ地獄!

 登って来られるか~

 

地面っているのではない・・・

どちらかというと しがみ付いている

 

持つところはなく

掴めるのは土だけ…

根を掘り起こして掴める場所を探すが

素手では限界がある!

 

何という事だ!

 

10メートルほどの所で立往生

目の前に終点が待っているのに

届かない!

 

藻掻けば藻掻くほど 足元れる・・・

 

滑り落ちたら・・・

死にはしない

死にはしないが・・・

また 登らねばならぬ・・・

 

嫌だ~!

 

見兼ねたチチが お助けロープを投げてくれた

 

地面を転がって堕ちてくるロープが

私の方に転がってくる

 

あぁ~ チチ ありがとう

チチが 神様に見えた…

 

 お助けロープさえあれば…

 

 

漸く 蟻地獄から脱出した!

 

地獄から脱出できた 

でも まだ 斜面は続く

だが・・・ここでちょっと休憩タイム!

 

余力を使い果たした感じだったのだ…

 

大きなブナの木の根元に腰を据えて

身体を休める…

 

静かだ 静かだが…

無音だったことが嘘の様に

風が囁き 森の息遣いが伝わる

森の懐に包まれた安らぎを感じる

 

 稜線が見える 行こうか!

北側の登山道

 

長く感じた急斜面は 1分も歩いていない

登山道は目と鼻の先にあった…

 

ここからは 

踏み跡のしっかりついた道を歩く

 

 疲れた足には応える登山道

 空が広がって視界広がった

 アセビの間を抜けて行く

 

山頂に着かづくにつれ灌木が目立ち

空が顔を出す

久々にお会いした気分で 爽快だ!

 

視界が開けると しんどさもどこかに飛んで

山々に呼びかけたくなる解放感に 包まれる

 

 

お~い よ!

ゆうゆうと 馬鹿に呑気ぢゃないか!

どこまで行くんだ~

ず~と (磐城平)台高山脈の方まで ゆくんか~

ー山村暮鳥/雲よりー

 

 

 

国見山

薊岳

薄っすらと 大普賢岳

 

台高山脈の面々が覗いている!

風と戯れるの流れもまた面白い!

これが赤ゾレ山頂から見る景色だ!

 

そう・・・・

赤ゾレ山の頂上にいたぞ~!

 

 赤ゾレ山 1301m

赤ゾレ山の山頂

 

 

広ーい山頂は山のグランド

色々な動物たちがきっと駆け回っているのだろう

 

前回は 老犬ビビとここに立ち

老犬ながら頑張って登って来たが さすがに疲れたのか

口を開けてはぁはぁ言いながら休んでいた…

 

だけど今日は そのビビは自宅でお留守番!

チチと私だけの貸切状態!

 

今日は この先も誰にも出会う事は無く

二人だけの沢を愉しんだ

 

 

 木陰で休憩

 

丁度良い木陰があった…

昼食もかねて 少し長めの休憩を取った

 

心地よい風に癒され

森の精気を一杯吸って 元気を貰った

 

そして お腹も 心も満ち足りて

そろそろ 家が恋しくなった

 

さぁ~ 戻ろう♪

 

 今度は尾根伝いに直に下る

 樹林の中へり込むように下り

 倒木の通せんぼなんて関係ない!

 尾根に沿って 下っては…

 登り… ただ ひたすらに…

 

見事な造形美を見せる 森のオブジェ

 

 変形した木々の集まる尾根

 

風の悪戯か…

雪の重さか…

自然の力と戦った姿が

見事な造形美を作り上げている

 

そんな自然の驚異の 語り木たちが織り成す

尾根道に感動しながらも

足を止めることは無く どんどん下っていく

 

 

木の生命力の強さも伝わってくる

一旦は終えたと思えた命に変わり

新たなる芽を伸ばして命を繋いでいく…

見事な自然の力が 私にも力を与えてくれる

 

 アップダウンの尾根はまだ続く

雑木林の細廊下

 

ブナやヒメシャラなどの雑木林を過ぎていくと・・・

左右に自然林と植林に分かれた尾根になる

 

 西側斜面の自然林

 東側斜面の植林

 自然林と植林の尾根

 

登っては下り・・・と 

アップダウンを繰り返しながら 

徐々に高度を下げていく

 

 急斜面をジグザグに下り始めると…

 谷筋に出会い・・・

 木梶川を渡渉して・・・

木梶川の渡渉地点

 

漸く 往路で最初に下りた

木梶川渡渉地点に着・き・ま・し・た!

 

 林道へ

 

緑のトンネルが迎えてくれて

怠~い 林道歩きが 暫く続く

 

キリの幼木

 

帰り道…

林道の谷側の切れたったところに 

1本の幼木を見つけた

 

往路では気付かなかった幼木

目線が変われば 目立つ存在として目を惹いた

 

何処から種が運ばれたのだろう…

近くにの木は見当たらないが…

 

中国の言い伝えでは あの鳳凰は 

このにしか止まらないとか・・・

 

花の色もで 高貴な色として知られている

袈裟の色もお坊さんの階級を表し 

は緋色と並び最上位とされている

 

また日本の皇室の紋章にされており

500円玉や勲章の絵柄にもなっている

タンス長持ちではないが

高価タンスの材料にもなる

 

日本での古い風習で 女の子が生まれたら

庭にの木を植えて その木でタンスを作り

嫁入り道具にしたと言われる

 

そんな神聖なる木が 

このお山の谷間の崩れた処に…

 

このキリの幼木が 春になって 

淡い紫色の花を咲かせてくれるのは 

いつの事だろう

 

でも 楽しみが一つ増えた…

花を咲かせてくれることを願って

その時を待って また来よう…

 

 林道をテクテクと・・・

 駐車場が見えてきた

 

駐車場に着いた!

やっと帰れる・・・

 

早々に片付けて 車に乗り込む!

普段はお風呂に入って 汗を流してから帰るが 

コロナの事もあり・・・ 

今回はなぜか 

お風呂は 家で入る事にした

 

そして…

老犬のビビの待つ家に急いで帰った…!

 

 

最期までお付き合い頂き ありがとうございました

 

 

家に戻ると ビビが嬉しそうに迎えてくれた

普段と変わりなく 大きな口を開け

嬉しそうな表情をして こちらを見る

 

いつもの様に

いつものしぐさで

何ら変わらない姿で 出迎えてくれた

 

ビビと歩いた赤ゾレ山の事

お話し しなければと思いつつも

荷物を片付け 汗を流すためお風呂に入り

バタバタとしていた…

 

夕食の準備をして 漸く落ち着いた頃だったか…

 

普段に無く ビビが寄り添ってくる…

落ち着かない様子で 何か甘えてくる…

 

普段と様子がどこか違う…

 

寄り添った体を撫でると 嬉しそうにしている…

でも… 何かがおかしい…

 

トイレに行きたいのか 外を見るので

外に連れ出すと 庭先でトイレを済ませて また戻る

そんなことを数回繰り返すが

老犬特有の緩慢な動きは 普段と然程 変わらなかった

 

でも おかしい…

 

そして いつも 寝る時に過ごす 

玄関のフロアで動きが止まった

 

ビビ…?

 

名前を呼ぶと嬉しそうにこちらを見る…

 

動きそうもなく 玄関に横たわったビビの

背中や腕を撫で続ける

 

時折呼吸が変わる…

そして 何か言いたげに 私を見る…

 

撫でる手に 伝わる言い知れぬ不安…

 

ビビが 状態を少し上げて こちらに顔を向ける

その目と合った時…

覚悟を決めなければならないと感じた

 

そして 8月30日が終ろうとする時間に 

ビビは16年の時を終え 虹の橋を渡った・・・

 

もしかしたら…

私達を送り出し そして

帰りを待ってくれていたのだと…

 

都合のいい考えだと思っても 

そう思えてならなかった

 

後から後から 涙があふれ出た…

 

ビビとの思い出の赤ゾレ山が

我が家の最後の居候が いなくなった日となった・・・

 


沢もどきの沢ハイクからの赤ゾレ 3

2020年09月11日 | 山 近畿 台高山脈・高見山

2020年8月30日(日) ☀ 台高のお山 赤ゾレ 地蔵谷

 

二俣を右股へ遡行途中からの続きです

 

 フリクションは上々

 ドッコラショ♪

 

ここは本当に 世界

苔の 深くも青い色が目を惹いて 目が離せない…

 

その苔を被った岩の間の流れが

清涼感たっぷりに 優しく癒してくれる~

 

 水の流れが小さく…森が谷間を包む

 

苔を纏った岩や石…倒木が迎える沢は

飾りっ気も何も無く ふと…

清貧を重んじる僧侶の姿と重なってみえ

苔の衣という言葉を思い出す・・・

 

P1018m 二俣 

 

大きな二俣にでた

ここでまた地図確認をしたあと

チチは ほぼ本流と思われる 左俣選択したようだ

 

ここは左俣へと進もう!

 

 

チチの後に続いて 左股へと方向を変える

赤ゾレ北側縦走路に飛び出す様に

ルートを選んでの遡行は続く

 

 

 左股へ

 

左俣の本流の流れは勢いを失ってはいない…

 

見飽きない清流と苔のコラボ

果てしなく続く感じの 谷間を遡行する

 

 もシャワークライミング

 さすがにうまいね

 

不ぞろいの岩や石の狭間に 小さな水の流れ・・・

光と渓谷林の織り成す 自然の趣が 

飽きるという事をれさせてくれる

 

 苔の衣を纏う岩たち

 

まるで水中遊泳をしている様な・・・ 

そんな錯覚を覚える

 

自然林に覆われた隙間から 零れる光が 

苔に 木々の陰影を映し出し

まるで命の宿る森に迷い込んだようで 

人の存在を感じさせない

 

 沢の門?

 しっかりした滝

 

ちょっとしたシャワークライミングもどき

楽しめる

 

 続く苔の谷

 小さな別れめ左岸よりに…

 

ここからも左岸寄りに進んで遡行する

 

流れは 次第に小さくなっていくが

自然林と苔と 露出した山肌が作る趣は

飽きる事無く まだまだ 続く…

 

 

流れをジャブジャブ歩いていく

 

すると・・・ チチが振り返って

何か指しながら呼んでいる

 

すると 左岸に…ど~ん と

大きな!大きな!二つ目

 

 

 

 

何しに来た~!

 

わおぉぉ~

 

 

まるで巨人が地面から

目だけを出してこちらをんでいるよう…

 

構えて覗く 大きな岩屋が そこにあった…

 

・・・

・・・

 

とお~りゃんせ 通りゃんせ~♪

そちらは ど~この どなた様~♪

地蔵~ だ~にの 守り神~♪

ち~っと とおして くだしゃんせ~♪

ごよ~の ないもの とおしゃせぬ~♪

この谷 越えて 山越えて~♪ 

思い出つくりに 参ります~♪

行きは よいよい 帰りは こわい♪

怖いながらも とおりゃんせ と~りゃんせ~♪

 

 

つづく


沢もどきの沢ハイクからの赤ゾレ2

2020年09月09日 | 山 近畿 台高山脈・高見山

2020年8月30日(日) ☀ 台高のお山 赤ゾレ 地蔵谷

 

   木梶川渡渉点からの続きです

 

 木梶川の対岸へ渡渉

 少し戻る形で対岸を進むが…

 

木梶川を渡渉して対岸を戻るものと思いきや

山腹を登る形で斜面のりとなる

 

 小さな谷筋を渉り…

 トラバース 足元崩れやすい💦

 

入渓する前に 

斜面の腐葉土とのいだ!

 

トラバースするときは谷に堕ちる斜面に

足元が崩れないかとひ~やひや

滑落したらタダではすみそうもない!

小心者の私は へっぴり腰になる…

 

 10m上方の作業道を目指す

 作業道はまだ歩き易い…

 

こんなところに作業道?

そんな感じの穏やかな道になる

 

こんな道は大歓迎だ♪…だが

今回は沢に下りねばならぬ

 

歩いていると 谷側に下る道を見つけるが

そこではない!と チチはどんどん先に行く

 

踏み跡の道がへと下っているのだが…

チチはトラロープのある下り口拘る!

 

 チチが何かを言っている?

 標布テープ発見!

 トラロープが下へ堕ちている

 

ここか・・・

ここ下るの・・・か

絶対さっきの踏み跡の方が楽そうだったよ!

 

確認したら 有無云わさずに下り始めたチチ

 

 普通にどんどん下っていくチチ

 ヒェ~るというよりちそう~!

地蔵谷入渓地点

 

涼し気な水が静かに迎えてくれた

さて ここから入渓である!

 

比較的こじんまりした沢だが が半端ない!

どこか今までの沢とは雰囲気が違い

深みのある 味わい深い沢歩きが出来そうだ

 

沢の雰囲気を味わっていると

チチはどんどん遡行をしていた

 

 待っておくれチチ~

 ぼちぼちおいで~

 小さな流れの 大きな懐

 

澄んだ水面には水鏡とはいかずとも

別世界の風景が揺れて煌めいていた

 

前回登った金剛山とは全く違う装いの

表現しがたい地蔵谷

深い森の中にせせらぎを潜ませ

沢ハイクをより楽しいものにさせてくれる…

 

 沢は沢でも 鎮守の森の水面

 それでも濡れたくないとへツル

 滑モドキを楽しむ

 

河床が岩盤で 

苔付きの滑になっている所があり

沢靴に履き替えて置いて良かった♪と 思うところ

思う存分 滑モドキを楽しむ~♪

 

苔むした小さくも広い沢を進むと

最初の二俣に出る

 

最初の二俣のパノラマ

 

最初二俣に出会う

 

ここは右股へと進むが 

ここからは自然林の中を遡行する感じで

緑の世界の魅力が全開して行く感じだ

 

 

ここからは小いながらも 

滝がつづき 滑が姿を現す

 

規模は本当に小さいけれど

水と戯れての遡行には十分すぎる程で

マイナスイオンを全身で感じる事となる

 

 

苔と自然林のコラボがなんともいえぬ魅力を放つ

優しい流れのもまた

清涼感たっぷりにしを与えてくれる

 

 小さな滑を越えて

 ちょっとした滝を味わい

 

大岩のごろつく二俣にでる

 

こうした二俣に分かれるところか幾つかあり

暫く右股を進んでいく

 

滝といっても それは流れの段を上る感じ

2メートル程度の滝が小分けして現れる

ジャブジャブ遊び 

とっても 楽しい~

 

倒木 大岩 苔々岩

緩やかな流れに変化をお齎した地蔵谷

自然林と苔が織りなす深き森の

原生的な渓流林を心ゆく迄楽しんで遡行して行く

 

 

そんな地蔵谷は まだまだ続く