ミッちゃん 山元気!

自由気ままに 自分の目線で
山歩きの様子を綴っていく日記です

初冬の大台ヶ原 三津河落山へ 再び・・・ 3 如来月 山頂編

2020年11月28日 | 山 近畿 台高山脈・高見山

2020年11月22日(日) ☁/強風 日出ヶ岳~三津河落山

 

日出ヶ岳~川上辻からの続きです

 

川上辻から 急登が続く

ここもまた 保護のため防鹿柵が張られ

それ沿いに少しの間、登っていく

 

以前って来たコースだが、今度はりだ

同じコースでも雰囲気が変わって見える

 

さて…防鹿柵から離れて

名古屋岳へと急坂を登っていこう…

 

 

 

セピア色に染まった

ミヤコザサとシダ類の混生する斜面が

出口のない森の奥へと誘う様に続く

 

見上げても そこには青空は無い

ガスが立ち込め幻想的な世界が見えるだけ

 

大台らしい…

 

そう思いながら登っていくと

一瞬ガスが遠のき 

薄っすらと空に明るさが戻った…

 

 晴れてきた?

 狭いピーク

名古屋岳 1610m

 

笹原の急登を終えて狭い尾根に出ると

その先にひっそりと佇む名古屋岳が待っていた

 

以前は大きな木があったであろうそこには

木の株だけが残って

まるで墓石の様な石標が傍に置かれている

 

石標に刻まれた 名古屋岳・・・

他に 名護屋岳と書かれている石標があるとかないとか…

探すが 名護屋岳と書かれた石標は見当たらなかった…

 

では なぜ名古屋岳なのだろう…と思いつつ 

それは未だ知る術もなく、ただ通り過ぎていくが

私的には 名護屋岳の方に謂れを感じる・・・

 

 名古屋岳を通り越して

 直下の急斜面を下っていく

振り返って…隠された名古屋岳

 

足元が不安定な所もあり 必死で下って来た斜面

漸く平坦な所に出て 振り返ってみると

先ほど見えた薄明るい空など あろうはずもなく

ガスが追いかけるように降りてきていた

 

名古屋岳の頂上付近は隠れ

苔の付いた急斜面も消されていく勢い…

 

一瞬でも 

天気が好転することを期待したが

間違いだったようだ…

 

 広いコルは踏み跡が複数ある

 

降りてくるガス

広い笹原と朽ちた古木の残骸

白く浮かぶ樹々の陰… 

 

私はここを 独りでは歩けないかも・・・

独特な雰囲気に包まれて 少し弱気になる

 

風が樹林の隙間を抜ける音のみ

静かな 静かな 異国の世界がそこにあった・・・

 

思わずチチから離れまいとついて歩くが

登り返しになると またされそうだ・・・

 

 きつい登り返しになる

 

またまた一瞬

ガスの中を抜けたように明るくなった

 

空に登っていくように続く笹原の先に

岩の集まりが天を仰ぐ

 

 岩のガレ場を詰めていくと…

如来月 1654m

 

三津河落山最高峰とされる如来月に着いた

 

チチが ここで休憩を取ろうと声をかけてきた

冷たい風との戦いは 意外に体に応える

如来月の標識の先の岩陰に身を寄せて休む

 

ザックを下ろし 湯が沸く間 遠くに目を向けるが

周りは灰色の世界で何も見えない・・・

 

本来ならば 南西方向の展望が開け

南大峰山脈の山々が連なる稜線を愉しめるはずだった

 

残念な事に・・・ 

八経ヶ岳も釈迦岳…笠捨山も すべて閉店ガラガラ

眺望も何も得られず 

強い風との我慢大会が続くだけとなった

 

コーヒーの香りすら 風は持っていくようだ

冷めないうちにコーヒーを飲むが、追いつかない 

体はどんどんえていく

早々に片付けて 先を急ぐことにした

 

 

 如来月の標識

 如来月の石標

 三津河落山へ…

 

朽ち果てた残骸もまた 

オブジェとなって芸術品の一つとなる

 

道は下りから緩い登り また下る感じで

ブナとトウヒの樹林帯を進む

立ち枯れの多いトウヒの姿をよく目にするが

それも独特な姿で やはり芸術性を感じる

圧巻としか言いようのない雰囲気で 飽きる事はない

 

如来月から少し下って登り返すと三津河落山

 

 様々の姿の樹々を見て登る

 樹林帯を抜けて高原地帯へ

 高原の真ん中でチチが叫ぶ?

 石標

三津河落山 1628m

 

 

三津河落山に着いた!

 

本来ならば…

大パノラマが一気に広がって

迎えてくれるはずだった…

 

だが・・・今日は幕引きされたまま

眠ったように静かな出迎えだった

 

北大台の山域の主峰である三津河落山

日出ヶ岳の2番目に高いお山だ

 

その稜線は笹原で、大パノラマは素晴らしく

大峰山脈を見渡す事ができる 

今回は残念な事にそれは叶わなかったが…

 

なのに 余り人に知られず 静かな山だった

ただ 近年では 訪問者が増えて来て

良くも悪くも ガイドツアーなどで 

50名ほどの団体で来られる事もあるようだ

 

その三津河落山は、”さんづこうちやま”と読み

三つの川の分水嶺になっている事から

そう呼ばれるようになったと言う

 

また 三津河落山は

如来月・日本鼻・大和岳総称でもある

 

そして 三津河落山石碑のある場所が

名前の由来となった 

三つの川に分水する地点だという

 

① 釜之公谷から本沢川、吉野川、紀ノ川へと流れ 最終的には大阪湾に至る

② 西の谷からは 宮川となり伊勢湾に至る

③ 西大台から中の滝、東の川、北山川、熊野川に流れ 太平洋に至る

その三つの分水嶺の頂に立っている

 

恨めしや~ 

灰色のガスと 冷たい暴れん坊将軍たち・・・

 

つづく

 

 



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