ミッちゃん 山元気!

自由気ままに 自分の目線で
山歩きの様子を綴っていく日記です

冬が居座る 桧塚 2

2022年03月26日 | 山 近畿 台高山脈・高見山

2022年3月20日(日) ☁/風強し 

マナコ谷より桧塚・桧塚奥峯

 

 マナコ谷登山口からの続きです

 

マナコ谷出合登山口から、

本格的な山道の始まりだった

 

 マナコ谷からの取付き

マナコ谷登山口

 

千秋林道の大きくカーブした所に

苔生したケンチブロックが見えて

その脇からの取付きとなる。

 

正面にマナコ谷が見え 少しの間だが、 

その谷沿いの急斜面を登っていく

 

マナコ谷

 

苔生した谷間を眼下に

やや荒れ気味の登山道を登っていこうとした時だった・・・

 

何しに来たんだ?・・・と

怪訝そうにこちらを見るカモシカに出会った

 

 

まっ!気~付けて登ってや!と言った感じで

無関心にも、さっさと急斜面を登って姿を消した

 

羨ましい・・・

 

似たような足場の斜面を、

用心して登る私とは雲泥の差である

軽々登っていったカモシカを見て

あぁ…カモシカになりたい・・・

安易に思う愚かな私だったが

気を取り直してマイペースに登っていく

 

 足元に気を付けながら

 無数の間伐材の間を抜ける様に

 谷へと落ちていく斜面を登る

 漸く 歩き易い道になる

 

マナコ谷登山口から15分ほど急登を

ジグザグに頑張ると、やかな道に変わる

そして・・・この頃

ようやく、杉林に落ちる木漏れ日に

目を向ける余裕が出てきた

 

 九十九折に緩やかに登っていく

 ここは直進はしない!

 

 

テープ標布に従って 左上へと方向転換して登っていくと

再び、樹林帯の急登になるも、木漏れ日が差しだした

 

午後から天気なるという予報が

少しくなったのかも

小さな期待が生まれる

 

 木漏れ日の中の急登

 C906m?の標識を見て…

 幾度か作業道と交差して登ると…

 薄っすら地上に白いものが…

 霜柱が見つかると…

 チェーンアイゼンの落し物も見つけた

 残雪がチラホラ見られだした頃

 

樹林帯の中にポツンと小屋を見る!

避難小屋?と思って覗いてみた・・・

チチが言う

これは作業小屋だよ・・・と

 

でも・・・

何かあった時、避難小屋として使わせてもらえる?

そんな勝手な事を考える

 

 作業小屋

 

そう言えば、あれほど風の存在を感じていたのに

小屋の辺りになると がどこかにえた

 

風の居ぬ間に・・・ではないが、 

この小屋の近くで休憩を取る事にした

 

 樹林帯の向こうに白い影!

 

小屋の付近から、感じる不安・・・

 

それは、雪こそないが、凍った地面残雪

不安材料となっていた

この辺りから、アイゼンを付けようかどうしようか迷うが

チチが・・・

まだ様子を見よう・・・という

 

仕方なく、そのままっていく

 

 急登は続く!ここはまだ大丈夫

 残雪の急斜面!

 

少しの距離だが、残雪の付き方がらしい

 

今日はまだ、誰も歩いていない残雪面

チチがステップを作って登ってくれた・・・

 

わたしは、そのステップを頼りに登ればいい・・・

助かった…ありがとうチチ

 

そして更に急登を登るにつれ

地面は白みを帯びてきて それが濃くなるにつれ

冬の世界への回廊のように感じた

 

 支尾根の端の樹林帯・・・?

 植生が変わってきた?

 

雪が目立ちだすころ、植林の様子が変わった

スギからヒノキが目立つようになる

そしてび声をあげて、頭上を通っていく・・・

 

あの木漏れ日は何処に行った・・・

風がお日様を吹き消したのか・・・

 

稜線上でのことを予想すると、背筋が冷たくなりそう・・・

ここでアイゼンを付け、雨具を着る事にしたのだった

 

 冬の景色に変わりつつある

 桧の樹林帯を抜けると・・・

 

世界!

ホワイトアウトだ~!

冬に逆戻りした世界が待っていた

 

風は待っていたとばかりに体当たりしてくる

期待していた青空は無残にも掻き消され

白い魔物の棲む世界に迷い込んだ感じだった

 

ここはまだ 稜線ではなく支尾根だ・・・

稜線まで辿り着けるだろうか?

気の強い風に阻まれ、それに抵抗するかの様に登っていくが

意欲すら剥ぎ取られる感じがした・・・

 

 

周りは何も見えない

隠された景色の代わりに 

凍てついた世界と睨めっこしつつ

暴れ風に翻弄されながら、稜線を目指して進む

 

 

時折吹き付ける突風に煽られ、飛ばされそうになる

咄嗟に耐風姿勢を取らざるを得ない・・・

 

突風と戦いながら登るため

かなりのロスタイムを作ってしまう

 

最悪だ!

 

内心、大丈夫か不安になるが

チチはどんどん稜線目指して登っていく

 

行くしかない・・・と思いつつも 

不安は拭い切れない

 

 チチはどんどん登っていく・・・

 

モノトーンの世界には 神秘なるものが潜む

 

しかし、今日のお山には、魔物が棲み 

飛ばしてしまう勢いで吹く風を引き連れて

何やら、手薬煉引いて待っているようだ

 

 チチの背だけを追って進む

 

冬景色で迎える尾根は厳しい掟で守られている

通りゃんせ 通りゃんせ・・

 

心の中で、風に

少し力を弱めてくれないかとお願いする

 

何も言わぬ山は、まだ目覚めぬまま

風の猛攻を許しているようだった・・・

 

つづく



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