頂き物の銘柄米10キロが遂になくなったので、先日あの「備蓄米」を買いに生協に行った。
三十数年前の東北の冷害のことを思い出す。
あの時は米がなくなる、と大騒ぎだった。政府も必死で外国から米を調達しようとした。どの国だって米を嗜好品にしているわけじゃない、大事な主食だ。そう簡単に融通なんてできない。
それでも米を主食としている国々は日本からの要請に何とか応えようとした。結果、相当量のコメが手に入った。
ところが多くの日本人は知らなかった、大きく分けると米は短粒種(ジャポニカ)と長粒種(インディカ)の二種類に分けられ、見た目も味も大きな違いがあることを。
当然、日本人は普段短粒種のジャポニカ米しか食べてない。
そして言った。「何、これ。虫みたい」。
炊いてみた。「え~っ?おにぎり、つくれな~い!」
輸入米を店頭に置いてもほとんど売れない。これは困った、となって国会議員は言った。「国産米と輸入米をブレンドして売ればいい」。
「違った特質のコメを一緒に炊け?〇カも休み休みに言え!」と猛反発を食らった。これは国民が正しい。
じゃ、ということで「袋を分けて(輸入米は景品みたいにして)一緒に売れ」「輸入米は無料にする」という名(?)案を実行した。
景品みたいな輸入米の小袋は積み上げられたまま一向に減らない。無料だと言っても持って行かない。「だって不味いもの」。
結果、コメを捨てることになる。実際、道端に捨てて行った購買者もいる(らしい)。これは国民が恥知らず。
だって頼んで送ってもらったんだよ?タイなんか高級なコメを送ってくれたらしいのに。
これまで苦心(!)して減反政策を進めてきた政府が非難される。
政府には政府の言い分がある。
敗戦後、コメの消費量は減る一方。ところが農業の機械化が進み、生産量はどんどん増える。すると米の値段はどんどん下がる。米は主食なのだから政府が全部買い上げて値崩れを防ぎ、米農家を守らなきゃならない。なのにこれでは全部買い上げ、なんて出来なくなる。
「減反して生産量を抑えるしかない」「いや、国民が昔のように米を食べればいいんだ」。
・・・「コメを食べよう」政策は空振りに終わった。減反は続く。なのに生産量は減らない。
反対に「コメを食べてるからバカになる。その点アメリカはパンだったから」なんてそれこそバカみたいな宣伝に乗せられた日本。学校給食はコッペパン。
一時期は言われた「カリフォルニア米は日本のコメより美味いし安い。輸入しよう」という近視眼的意見。今は全く聞こえなくなった意見だが、これこそが「安全保障」の第一歩だということは、隣の国のやり方を見れば分かる。「言うことを聞かないから、レアアース売ってやらない」「最近日本の言うことが気に食わないから観光客を日本に行かせない」
アメリカはそんなこと言わない?
「減反政策を止める」。初めて首相が言った。すごい?
「やめる」って言ったら、来年、田圃が増える?国民が米を食べるようになる?
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2021年03月06日 | 重箱の隅
(略)
昔、地球にストロー差し込んでどんどん資源を吸い取っていく天使(?)みたいなのがいて、遂には地球の中身がなくなってぺしゃんこになってしまう、というCMがあったっけ。公共広告機構だったか。
その頃、地球上の石油は後五十年ほどで枯渇するので新しいエネルギーを、と騒ぎ始め、ハイブリッドカーなら無駄が減る、その技術は既に実現可能だから、クルマ自体、あと五年もあれば作れる、と新聞記事で見た。
実際にプリウスが走り始めたのは記事を目にしてから十年以上経っていたように思う。
オイルショックの時はトイレットペーパーやペーパータオルがなくなった。冷害の時にはコメがなくなり、地震の時はインスタント食品がなくなり、ガソリンスタンドではガソリンがなくなり、コロナ禍では早々とマスクがなくなった。マスクは転売業者の買い占めだと言われているけど、以前のものと同じく、まずは個々人の買い占めがあったからこそ、だろう。
ハイブリッドカーを作れない欧州の会社はディーゼルエンジンを主流にしようと頑張っていたが、今度は「EV車は環境にやさしいから」と大量の石油を使って電気を作っている。
個々人のエゴと、各国・各団体の利権という名のエゴ。行き着く先は・・・・。そりゃ滅亡(破滅)しかないだろ。
その頃、地球上の石油は後五十年ほどで枯渇するので新しいエネルギーを、と騒ぎ始め、ハイブリッドカーなら無駄が減る、その技術は既に実現可能だから、クルマ自体、あと五年もあれば作れる、と新聞記事で見た。
実際にプリウスが走り始めたのは記事を目にしてから十年以上経っていたように思う。
オイルショックの時はトイレットペーパーやペーパータオルがなくなった。冷害の時にはコメがなくなり、地震の時はインスタント食品がなくなり、ガソリンスタンドではガソリンがなくなり、コロナ禍では早々とマスクがなくなった。マスクは転売業者の買い占めだと言われているけど、以前のものと同じく、まずは個々人の買い占めがあったからこそ、だろう。
ハイブリッドカーを作れない欧州の会社はディーゼルエンジンを主流にしようと頑張っていたが、今度は「EV車は環境にやさしいから」と大量の石油を使って電気を作っている。
個々人のエゴと、各国・各団体の利権という名のエゴ。行き着く先は・・・・。そりゃ滅亡(破滅)しかないだろ。