2007-08-25 10:02:39 | Weblog
もし、わたくしがマンション等集合住宅の設計に関わるようなことがあるのならば（実際はないことでしょう）、住む人の事を考えた場合、耐震性はもちろん、上下階、両隣との防音性について最大の対応と配慮をしていきます。 建築基準に沿っていればいい、という考えには同意できません。
上下階の対防音性については、例えば、子供がドシンドシンしても下には伝わらない、水を流しても流れる音は聞こえない。 それと両隣については、楽器を弾いたり、多少音量のある音楽を聴いても、聞こえてはこない。
対応するのにコストが・・・
こういう人の生活の土台となるようなところにおいて、届きやすいコストで実現できなくて、どうするのだろうか。 どれだけ多くの人が毎日頭を抱えているのか、自覚がどれだけお有りになるのか。 話が少々飛びますが、コストにおいて極限まで安く・・・別の方面ではよく聞きますし、この場合において使われることはありませんが、あえて使わせてもらいますと激安なんか希望していません。 激安を希望すると、安くさせられた側が困窮してしまう。
すみません。 お話はずれますが、もう、激安激安というのは、いいです。
激安とこう何度も見聞きますと、耳が痛いかもしれませんが、そのように言われる人が安っぽく見えてしまう。 いえ、その言葉に引かれていく自分が安っぽくみえてしまう。
もうそろそろ、激安によってどれだけの人がその裏や陰では苦しんでいるのか、真剣に考えてみてもいいのではないでしょうか。
激安の裏で苦しんでいる人達の事を想いますと、その言葉を聞く度に、そんなに安くして大丈夫なのかと心配になります。 心配どころか、聞いている自分が苦しくなっていくようで、見ていられなくなります。 売る方は生活に必死なのは解ります。
激安は全体的にみて、いい事だらけとは思わなくなってきています。
激安により一時的に満足をしたとしても、長い目で広く見ていった場合、逆の作用を及ぼしているのかもしれない。
そんなことはない ？ 安い事は全ていい事なのだ ？
収入が増えない、格差、ひいては収入とも関係しているであろう少子化とも関係しているとしたら ？
ここに挙げたのは極々一部です。 思いあたる事はまだあります。
買う側があまりに安さを求めると、それは供給する側に影響し、供給する側は安くする為には、人員、給与について見直さなければならなくなる。 見直されると、例えば収入に影響が出るのならば、安い物を求めざるをえない。 供給する側はそれに応えるべくさらに安く。 ぐるぐると、どんどん理想とは逆の方へ行ってしまう。
このパターンについて気付いている人はいるはずですが、毎日の生活が精一杯で、どうしたらいいか余裕を持って考えていくことがなかなかできない。
専門の機関はあれこれやっていくのでしようが、なかなか思ったようにはいかない。
かくして、どんどんと 問題は大きくなっていく。
できるだけ多くの人が気付くだけでも、ちがってくると思います。
お話しを戻しまして
「こういう人の生活の土台となるようなところにおいて、届きやすいコストで実現できなくて、どうするのだろうか」
やっている・・・というのなら、数々の問題は後からも出てこないのでしょう。
最初は難しいとしても、そうなっていくように努力していく姿勢は必要であると思います。
こういうところでの問題や悩みが一掃されれば、人は今より力まなくても、持っているもの自然に出していくことができるのでないでしょうか。
住宅騒音から来る暗いニュースが話題となることは無くなっていくことでしょう。
様々な面において、プラスの影響が期待できるのではないでしょうか。
集合住宅を提供される方は、住んでもらう人の幸せを、どこまで考えておられるのだろうか。
幸せを提供する、できる事に携わっている自覚というのは、どこまでおありなのだろうか。
もちろん、ある、と信じたいです。 有るはずですし 有るのでしょう。
ハイテクの時代と言われて久しいのですから、こういう所にもそろそろ高い技術力を注いでいってもいいのでは、と考えます。
身の回りにハイテクのものが多くても、自分の安息の場がおびやかされてしまっては
最も重視するべきとでも言えるところに注目されにくい、というのであれば、こちらにも目を向けていただきたいのです。
ハイテク日本、こういうところでも高い技術力を見せて欲しい。
建築においてハイテクという言葉が聞かれるようになりますと、それだけ安心して住むことができます。 住む側が安心と引き替えに高い費用を負担するということではありません。 需要はあると思います。
お願いです・・・・できませんか。 大勢の人々の安心できるくらしの為に。
幸せを、提供してください。
180513 15:14
200326 15:46
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