今回の旅でまず最初にカティスに会ったら聞いてみたいことがあった。
「イサックの毛食いに関して、頭を使うトレーニングで疲れさせるようにアドバイス貰ったでしょ・・でもね、うまくいかないの。おやつを隠して探させようにも、あまり乗ってこないのよ。簡単に見つかるものだけを食べて他に見つけようともしないし、見つける努力を一切しないの。諦めが早くて、一つのトレーニングに集中させる事がとても難しい。毛食いは収まらないし、トレーニングもしたがらないし・・・どうしたらいいの。」
そうなのだ。イサックはとても温和でやさしい子なのだが、諦めが早く根気が無い犬なのだ。
何かに興味を持ったりやろうとしても全てポンポン・ポコポン・デコポンが取り上げたり邪魔をし続けたせいで、「諦める事が生きる道」と決めてしまったようだった。
トレーニングをしたくても、今一つ集中力に欠けていて始められないし続かない。
だからと言って落ち着きが無いわけでもなく、ただそこに「ボー」っと立っている・・・そんな感じ。
無理矢理やろうとしたり、私が舌打ちをしたりして不快感を表現してしまうとすぐにしょげてしまう。
引っ張りっこをしようよと口の中に入っているボールの先の紐をいきなり引っ張って、口からボールを出してしまうだけでもう駄目。
悲しげに踵を返して自分のケージに入っていってしまうのだ。
自分でも納得がいかないから「毛食い」に走るのだろうけど・・・どーしたらいいんだよっ!っていうか、お前はどうしたいんだよっ!?
「お腹空いてないのよ。」
「はい?」
「朝晩二回のご飯を・・・そーね、どのみち夜行性なんだから夜だけにしてみて。自分から餓死する犬なんていないから、お腹が空けば野生が働き出して『隠したおやつはどこだ~!どこなんだー!探してやるー!!』ってなるわよ。おやつが欲しくない犬なんていませんからね。イサックは単に探し出すほどお腹が空いてないだけよ。ご飯を減らしなさいな。何だったらあげなくていいんじゃないの?以上!!」
バタバタと動き回っているカティスの前で・・・多分・・・私は鳩が豆鉄砲を食らったような顔をしていたんだと思う。
そんだけ?この悩みはそんだけのものなわけ?
ご飯やんなきゃいいだけで、そうすりゃおやつを使ったトレーニングが出来て、トレーニングで頭がヘトヘトになったイサックは毛食いしなくなるんだ。
そんな「風吹きゃ桶屋が儲かる」方式なわけ?
呆然と立ち尽くす私にカティスは一言。
「JUST TRY! MIOKO!! JUST TRY!!」
そっ、そうね、やってみるしかないわよね。
そんな時、私の横をテケテケと歩くポン発見。
何処をどうみてもブラウン・ポン。
現在日本には1頭もいないと思うし、ヨーロッパでも数少ないブラウンを見るのは初めてだった。
「フィンランドの犬舎から来たの。ブラウンでも全体的なブラウンでなく、白とのコンビネーションはスウェーデンでも1頭のみで、全世界的にも珍しいと思うわ。」
確かにっ!確かにそうだわね。
しかし、あちらこちらにポンがうじゃうじゃいて壮観だ。
昨年まではオランダからの♂ポンのヒューゴしかいなかったヘイレンの所にも、フィンランドからの♀ソフィが加わっていた。
カローラのムーンレイク・ケンネルでも子犬が産まれていてふわふわ・わさわさと賑やかだ。
子犬の手触りは何でこんなにいいのだろう。
18時からのパーティーは、各地から集まったポン仲間の親睦会だった。
犬達を遊ばせながらグループ対抗のゲームをしたり、持ち込んだ食材をバーベキューにしたりして気ままな時間を過ごす屋外パーティーである。
世話人として忙しそうにしていたカティスに変わり、スウェーデン人と結婚してこの地に住み着いたアメリカ人のブリーダー、セダリーナ・ケンネルのカリーナが私達を接待してくれた。
彼女はオランダから来たビッグサイズな♀のオルガ(オランダトップ犬ファーマンの妹にあたる)と、他の♀が産んだ子犬を2頭連れていた。
「イサックの毛食いに関して、頭を使うトレーニングで疲れさせるようにアドバイス貰ったでしょ・・でもね、うまくいかないの。おやつを隠して探させようにも、あまり乗ってこないのよ。簡単に見つかるものだけを食べて他に見つけようともしないし、見つける努力を一切しないの。諦めが早くて、一つのトレーニングに集中させる事がとても難しい。毛食いは収まらないし、トレーニングもしたがらないし・・・どうしたらいいの。」
そうなのだ。イサックはとても温和でやさしい子なのだが、諦めが早く根気が無い犬なのだ。
何かに興味を持ったりやろうとしても全てポンポン・ポコポン・デコポンが取り上げたり邪魔をし続けたせいで、「諦める事が生きる道」と決めてしまったようだった。
トレーニングをしたくても、今一つ集中力に欠けていて始められないし続かない。
だからと言って落ち着きが無いわけでもなく、ただそこに「ボー」っと立っている・・・そんな感じ。
無理矢理やろうとしたり、私が舌打ちをしたりして不快感を表現してしまうとすぐにしょげてしまう。
引っ張りっこをしようよと口の中に入っているボールの先の紐をいきなり引っ張って、口からボールを出してしまうだけでもう駄目。
悲しげに踵を返して自分のケージに入っていってしまうのだ。
自分でも納得がいかないから「毛食い」に走るのだろうけど・・・どーしたらいいんだよっ!っていうか、お前はどうしたいんだよっ!?
「お腹空いてないのよ。」
「はい?」
「朝晩二回のご飯を・・・そーね、どのみち夜行性なんだから夜だけにしてみて。自分から餓死する犬なんていないから、お腹が空けば野生が働き出して『隠したおやつはどこだ~!どこなんだー!探してやるー!!』ってなるわよ。おやつが欲しくない犬なんていませんからね。イサックは単に探し出すほどお腹が空いてないだけよ。ご飯を減らしなさいな。何だったらあげなくていいんじゃないの?以上!!」
バタバタと動き回っているカティスの前で・・・多分・・・私は鳩が豆鉄砲を食らったような顔をしていたんだと思う。
そんだけ?この悩みはそんだけのものなわけ?
ご飯やんなきゃいいだけで、そうすりゃおやつを使ったトレーニングが出来て、トレーニングで頭がヘトヘトになったイサックは毛食いしなくなるんだ。
そんな「風吹きゃ桶屋が儲かる」方式なわけ?
呆然と立ち尽くす私にカティスは一言。
「JUST TRY! MIOKO!! JUST TRY!!」
そっ、そうね、やってみるしかないわよね。
そんな時、私の横をテケテケと歩くポン発見。
何処をどうみてもブラウン・ポン。
現在日本には1頭もいないと思うし、ヨーロッパでも数少ないブラウンを見るのは初めてだった。
「フィンランドの犬舎から来たの。ブラウンでも全体的なブラウンでなく、白とのコンビネーションはスウェーデンでも1頭のみで、全世界的にも珍しいと思うわ。」
確かにっ!確かにそうだわね。
しかし、あちらこちらにポンがうじゃうじゃいて壮観だ。
昨年まではオランダからの♂ポンのヒューゴしかいなかったヘイレンの所にも、フィンランドからの♀ソフィが加わっていた。
カローラのムーンレイク・ケンネルでも子犬が産まれていてふわふわ・わさわさと賑やかだ。
子犬の手触りは何でこんなにいいのだろう。
18時からのパーティーは、各地から集まったポン仲間の親睦会だった。
犬達を遊ばせながらグループ対抗のゲームをしたり、持ち込んだ食材をバーベキューにしたりして気ままな時間を過ごす屋外パーティーである。
世話人として忙しそうにしていたカティスに変わり、スウェーデン人と結婚してこの地に住み着いたアメリカ人のブリーダー、セダリーナ・ケンネルのカリーナが私達を接待してくれた。
彼女はオランダから来たビッグサイズな♀のオルガ(オランダトップ犬ファーマンの妹にあたる)と、他の♀が産んだ子犬を2頭連れていた。