「ひゃあ、重い!重いってば!!」
混み入った電車内で、ついつい大声で叫んじゃった私。
それも怒気を含むどころでない、悲鳴に近いもの。
だってだって、バーコード親父が、私と隣の叔父さんの体の間に自分のカバンを挟み込んだまま手を離すんだもの。
書類で一杯になっているのか、パンパンになったヘビーな革のカバン。そのカバンが私の肘に引っかかって、巧い具合に落ちもせず、「抱っこ抱っこ」とせがむわけ。
抱っこは腹側でするもので、肘ではできないでしょうに。
ラッシュアワー時にはこういう親父がたまにいるのよ。人と人との間に挟み込んで、自分じゃ持たない人。
挙句、つり革も使わず人に体重を預けて、何を考えてるんだろう。
人の事をクッション扱いしやがって!
お高いクッションを勝手に使わないで下さいっ!
しかし・・・このカバンを電車の揺れと共に微妙に動く人の動きに合わせてどんどこ親父から遠ざけて行っちゃったら、親父どうするんだろう?
「あああ、それは私のカバンです!」
「あら、そーなの?仕方ないわね~、蠕動運動ですよぉ~、自然の摂理って怖いわねー!」
言ってやりたいけど・・・言えないだろうし、そんな運動は車内で起きっこない。窃盗やスリならありえるけど、犯罪に手を貸すわけにはいかないしね。
脂肪でとっても柔らかいみのちゃんクッションに埋もれ、軽い鼾までかいちゃったりして、この親父どこまで図々しいのだろう。
ただでさえこのラッシュ。つり革やポールが遠くて、自分の筋力だけで立っていなければならない。
自分の体重を支え、立っているだけでも大変な今の私に、この親父とその付属物まで任されても困るのだ。
このままでは確実に倒れて、弱くなった私の骨は多分折れる。
そんな恐怖で叫んじゃった冒頭の台詞。
「何でよっかかてんの?ちゃんと自分で立ってよ。それにあなたのカバンを何で私が持ってなきゃいけないのさ。人の面倒なんて見てられないんだから!!」
正論なのに、見知らぬ者同士の諍いは周囲の人にも緊張を与えるようだ。
こういうところから殴り殴られ、刺し刺され、殺し殺され逮捕されるっていうのが世の常。
見ざる聞かざる言わざるが長生きの道とわかってても、言わなきゃならないこの状況。
混雑しているはずの車内なのに、そこだけ少し空間が出来ちゃったりして。
その瞬間、例のカバン・・・ドスッって音と共に床に落ちた。
「重いんだよっ!不愉快極まりないねっ!」
捨て台詞はいて、そのカバンまたいで次の駅で・・・降りるしかなかったわ。
ああ、本当に不愉快。
次の日、あまりの筋肉痛で起床が遅れちゃったわよ。ぷんぷん。
混み入った電車内で、ついつい大声で叫んじゃった私。
それも怒気を含むどころでない、悲鳴に近いもの。
だってだって、バーコード親父が、私と隣の叔父さんの体の間に自分のカバンを挟み込んだまま手を離すんだもの。
書類で一杯になっているのか、パンパンになったヘビーな革のカバン。そのカバンが私の肘に引っかかって、巧い具合に落ちもせず、「抱っこ抱っこ」とせがむわけ。
抱っこは腹側でするもので、肘ではできないでしょうに。
ラッシュアワー時にはこういう親父がたまにいるのよ。人と人との間に挟み込んで、自分じゃ持たない人。
挙句、つり革も使わず人に体重を預けて、何を考えてるんだろう。
人の事をクッション扱いしやがって!
お高いクッションを勝手に使わないで下さいっ!
しかし・・・このカバンを電車の揺れと共に微妙に動く人の動きに合わせてどんどこ親父から遠ざけて行っちゃったら、親父どうするんだろう?
「あああ、それは私のカバンです!」
「あら、そーなの?仕方ないわね~、蠕動運動ですよぉ~、自然の摂理って怖いわねー!」
言ってやりたいけど・・・言えないだろうし、そんな運動は車内で起きっこない。窃盗やスリならありえるけど、犯罪に手を貸すわけにはいかないしね。
脂肪でとっても柔らかいみのちゃんクッションに埋もれ、軽い鼾までかいちゃったりして、この親父どこまで図々しいのだろう。
ただでさえこのラッシュ。つり革やポールが遠くて、自分の筋力だけで立っていなければならない。
自分の体重を支え、立っているだけでも大変な今の私に、この親父とその付属物まで任されても困るのだ。
このままでは確実に倒れて、弱くなった私の骨は多分折れる。
そんな恐怖で叫んじゃった冒頭の台詞。
「何でよっかかてんの?ちゃんと自分で立ってよ。それにあなたのカバンを何で私が持ってなきゃいけないのさ。人の面倒なんて見てられないんだから!!」
正論なのに、見知らぬ者同士の諍いは周囲の人にも緊張を与えるようだ。
こういうところから殴り殴られ、刺し刺され、殺し殺され逮捕されるっていうのが世の常。
見ざる聞かざる言わざるが長生きの道とわかってても、言わなきゃならないこの状況。
混雑しているはずの車内なのに、そこだけ少し空間が出来ちゃったりして。
その瞬間、例のカバン・・・ドスッって音と共に床に落ちた。
「重いんだよっ!不愉快極まりないねっ!」
捨て台詞はいて、そのカバンまたいで次の駅で・・・降りるしかなかったわ。
ああ、本当に不愉快。
次の日、あまりの筋肉痛で起床が遅れちゃったわよ。ぷんぷん。