雪見の窓から

観たり聴いたりときどきおしごと

韓国エンタメ情報『デイジー』

2007-06-01 01:54:29 | おすすめ韓国エンタメ

Photo

【あらすじ】

オランダで暮らす画家の卵ヘヨン(チョン・ジヒョン)は、幻に恋していた。デイジーの花を贈り続けてくれる、名前も顔もわからない男性。その人が運命の相手と彼女は信じていた。そんなヘヨンの前に現れたひとりの男ジョンウ(イ・ソンジェ)。シャイなまなざしで自分をみつめる彼こそ、運命の人だとヘヨンは確信する。しかし、彼女はまだ知らなかった。その男の正体が、インターポールの捜査官であることを。

そして、彼の追う暗殺者パクウィ(チョン・ウソン)こそが、花を贈り続けてくれた幻の恋人であることを――。

『私の頭の中の消しゴム』で、日本における韓国映画の興行記録を塗り替えたチョン・ウソンと、『猟奇的な彼女』でアジア中の大スターとなったチョン・ジヒョン。

韓国映画界のトップに君臨するふたりが、『インファナル・アフェア』三部作のアンドリュー・ラウ監督とドリーム・チームを結成。

韓国映画初の全編オランダ・ロケでも話題となりました。

『私の頭の中の消しゴム』ではお姫様だっこを連発し、日本女性のハートをわしづかみにしたチョン・ウソン。

『消しゴム』以前のウソンは、原子力潜水艦を舞台にした『ユリョン』、大型時代劇『MUSA-武士-』など男くささ全開の映画で骨太な魅力を発揮、「誰もが認める男前」というハンデ(?)をものともせず、韓国では男性ファンが多いことでも有名です。

今回は、冷酷な殺し屋でありながら、愛する女性に恋心を隠し、一途に見守り続ける暗殺者というせつない役どころ。

これまでの「無骨でワイルド」というイメージとは一線を画し、今作品中の苦悩するパクウィは、まるで小動物のように小刻みにふるえては、その傷ついた胸のうちを繊細に表現。彼が演じる新たな男性像に、要注目です。

チョン・ジヒョン演じるヘヨンは、いつか運命の相手に会えると信じ続ける乙女な女性。

暗殺者と刑事に同時に愛されながら、運命の皮肉に翻弄されるヒロインの心情を情感豊かに演じ、新境地を開きました。

物語前半では、花のようにみずみずしい輝きを放ち、後半では悲しみを胸に秘め、哀感をたたえた見事な演技を見せてくれます。

絵になる街の絵になる二人・・・絵画作品そのもののようなスクリーンに映し出される二人のアップは、本当にため息ものです。

この二人を支えるのが、演技派イ・ソンジェ。

彼が演じるジョンウの穏やかな佇まいが、物語全体に深みと落ち着きを与えています。

ヘヨンへの愛と罪悪感の間で揺れ動く微妙な心理。パクウィへの複雑な感情。リアリティある演技に誰もが共感し、胸の痛みを覚えます。

脚本を担当するのは、『猟奇的な彼女』、『ラブストーリー』、『僕の彼女を紹介します』などで、日本でも多くのファンを持つクァク・ジェヨン。

<運命の恋>というキーワードに彩られたラブストーリーを、前半はファンタジックに、後半は息もつかせぬ展開で緻密に描き、こちらの予想を良い意味で裏切り続けてくれます。

もちろん、すれ違いを軸とする「じれったい系」の物語構成や「見守るヒーローと無垢なヒロイン」という、韓流テイストの基本もバッチリ。絵画の街オランダを舞台に繰り広げられる、香港ノワールの才人ラウ監督ならではのハードボイルドさや華麗なアクションも堪能できる、贅沢な一本に仕上がっています。

MYおすすめ度 ★★★★(5点満点中4点)

【作品基本データ】

【監督】アンドリュー・ラウ『インファナル・アフェア』三部作 『頭文字D

【脚本】クァク・ジェヨン『僕の彼女を紹介します』『ラブストーリー』

【出演】チョン・ジヒョン『猟奇的な彼女』『僕の彼女を紹介します』

  チョン・ウソン 『私の頭の中の消しゴム』

  イ・ソンジェ  『エンジェル・スノー』『氷雨』

【上映時間】125

【配給】東宝東和株式会社

【公開】韓国 200639

    日本 2006527

【公式サイト】

    韓国http://www.daisy2006.com/

*この記事は、まぐまぐ発行のメールマガジン「韓国エンタメ!KoreaKorea」で発表した内容を再編集して掲載しています。

  

メルマガwebサイトは コチラ


最新の画像もっと見る