雪見の窓から

観たり聴いたりときどきおしごと

月いち勉強会

2022-11-29 01:41:00 | 日記
師匠が月いちでやってらした勉強会を有志が続けていて、一昨年からお邪魔している。

数年間のブランクがあったけれど、リモートならハードルがそこまで高くないかな……と、参加させて頂くことにした。

メンバーの作品が出たときは合評し、ない時は課題作の感想を述べ合う。時には師匠の話もする。

今年取り上げた課題作をざっと振り返ると、

映画『ドライブ・マイ・カー』『Power of the dog』『Don't look up』『隠れビッチやってました』『窮鼠はチーズの夢を見る』『ジョナスは2000年に25歳になる』
『その夜と友達』(演劇)
「あいちゃんは幻」「ヴァイブレータ」(ラジオドラマ)

小説「推し、燃ゆ」「おいしいご飯が食べられますように」「ミシンと金魚」「幼な子の聖戦」「天空の絵描きたち」
「いびしない愛」(戯曲)
「わたしは真悟」(マンガ)
etc…

この中で自分が希望したのは「ミシンと金魚」。

普段自分では選ばないような作品も、〆切効果で毎月取り組めるのがメリットだし面白い発見に出合える。

この会がなければ、コロナ禍で生活に追われ人とも交流せず、作品にも触れずにいる日々に疑問すら持たず、ただただ流されていたかもしれないな。。

さて、来月は師走。

年に一度、お酒片手にパソコン前に集まる勉強会となる🍺🍷

師匠を偲び献杯しようか🥂
















名盤ライブ「Sweet16/佐野元春」に行く(極私的鑑賞ノート)

2022-11-24 23:55:00 | 音楽
名盤ライブ「Sweet16/佐野元春」に行ってきました。

名盤ライブとは:

名盤ライブ

名盤と呼ばれるアルバムをアーティスト自身が再現するライブイベント。当時のアルバム制作過程に迫るドキュメントDVDやアーカイブ本も付属する企画です。

名盤ライブ

来場者にはドキュメンタリーDVDとアーカイブBOOKの特典があります(今回は配信&通販も)。



名盤ライブといえば、2013年「SOMEDAY」ライブでの、アナログレコードに針を落とすオープニングから、伊藤銀次さんのサプライズ出演でしめくくった興奮、忘れられません。

この時のBlu-rayには、今より10歳若い私が楽しそうに笑っている、らしいです(未確認)。


あの頃よりちょっとくたびれてはいるものの、久々の佐野さんのライブということで、緊張感とともに、いざ横浜へ。

この日は朝から雨模様。
雷鳴から始まるこのアルバムの、符牒のような天気です。

セットリスト
#01 ミスター・アウトサイド
#02 スウィート16
#03 レインボー・イン・マイ・ソウル
#04 ポップチルドレン
(最新マシンを手にした陽気な子供達)
#05 廃墟の街
#06 誰かが君のドアを叩いている
#07 君のせいじゃない
#08 ボヘミアン・グレイブヤード
#09 ハッピーエンド
#10 ミスター・アウトサイド(リプリーズ)
#11 エイジアン・フラワーズ
#12 また明日…

このアルバムは、初めて自分で買った佐野さんのCDでした。
それまではずっと兄のレコードやカセットで聴いていました。

そもそも80年代後半、周りには尾崎や美里や大江千里やバービーボーイズや松岡英明やTMやBOØWYを聴く人はいても、佐野元春を聴いている同年代がいませんでした。

「Sweet16」が発売された1992年夏。兄は、留学中でした。
配信もネットもない時代。
大学2年の私は、「佐野元春の新譜を買わねば、そして兄に届けねば」と謎の使命感で、大学生協まで買いに行きました。

当時、右足靭帯損傷による松葉杖生活でしたが、妙な責任感に突き動かされ、リアルタイムで血肉となる摂取体験はまさにここから始まります。

古参ファンにとって80年代の佐野元春が神だったように、私にとっては90年代の佐野さんこそが師のような存在だったのです。

佐野元春元年の幕開けとなった曲

このアルバムのポップさを象徴する一曲。佐野さんがCMに出たのも事件でした。

以前、佐野さんをリスペクトするファンが集う音楽イベントに参加させて頂いた時、一番最初にかけさせて貰った思い出深い曲でもあります。

佐野さんはこの後、内省的でブルース要素の強い「The Circle」、バンド解散の記念碑的3枚組「The Golden Ring」、豊饒な「フルーツ」、ウッドストック録音の「THE BARN」と次々に傑作を発表、さらなる成熟期を迎えていきます。

それを追いかけるかのように、2000〜2010年代には私も毎月のようにライブやイベントに足繫く通うようになります。
賑やかなひと時に、浮世の憂さを忘れようとしていたのかもしれません。

タガを外すことはなくとも、現実と向き合うことから逃げて、こんなことをずっと続けているといつかしっぺ返しが来る、と内心思いつつも、楽しい世界にどっぷりと浸っていました。もう少し大人だったら生活とのバランスをとれたのでしょう。ただ当時の自分は全くそうではなかったのです。

そして2014年、あるファンイベントで、主催者の方にリクエストしたのがこのアルバムに収録された「ハッピーエンド」でした。

このアルバムは、リリース前年に亡くなった佐野さんのお父さんに捧げられています。

私の父も'14年当時、病床にありました。当時はイベント趣旨に合わせて選んだつもりでしたが、気づかぬうちに自身の気持ちを投影させていたのかもしれません。

話は変わりますが
8月に亡くなられた演出家松原信吾さんの追悼特集で、ご子息の慧さんが「現実にはハッピーエンドは有り得ない」と書いていました。

苦しいだろうな。
胸が痛くなりました。時が過ぎ、いつか彼に会うチャンスがあれば、いろんな話をしてみたいです(……余計なお世話ですが)

話を戻します

そんなわけで、すごくいいアルバムだけれど、個人的な思い入れが強すぎるゆえ、ある時を境に聴かなくなったのが、この「Sweet16」でした。

佐野元春に罪はない。ただ父の苦しみをよそに、楽しい世界への執着や誘惑を断ち切れなかった弱い自分を罰するような気持だったと思います。
他人からしたらまさに「知らんがな」案件ですが、当時はその思いの中に閉じ籠もっていました。

けれどこの日のライブで、右手を揚げて“新しく始めるんだぜ”と歌う佐野さんを見ていて、高かった心の障壁がようやく取り払われる気がしました。

もうそろそろ、封印を解いても良い時期だ。自分を責めるのにも飽きた。(許そう)と。

先日、10年ぶりに斉藤和義さんのライブに行った際にも、若い時とは異なる感慨だったり、解釈だったり、鼓舞だったりが舞い降りる経験をしました。

人生の答え合わせをするかのように、年を重ねてまた音楽を聴くことの効用って、確かにあると実感しています。


アンコール「ヤングフォーエバー」
‘あの日の仲間たちは皆 大人になって散り散りさ いつか僕はきっと長い手紙を書くだろう’

アンセムのように響きました。

帰宅後、ヘルパーさんのメール対応をした後、電話で約二時間仕事の打ち合わせ。さすがに疲れた〜。

とかく中年は忙しい😅

だから傍らには音楽があってほしい。


いつも心に佐野元春を。





サウンドストリート22 FEST (配信)を観る

2022-11-10 19:29:24 | 音楽




「サウンドストリート」というラジオ番組を知っていますか。

サウンドストリート、通称「サンスト」は、1978年から87年までNHK-FMで放送されていた伝説的音楽番組。
佐野元春さん、坂本龍一さん、甲斐よしひろさん、渋谷陽一さんら、日本のポップス、ロックを代表するミュージシャンや評論家がDJを務め、まだ珍しい洋楽を中心とした選曲と斬新な番組スタイルに当時の若者は熱狂しました。


そのレジェンド番組が、ライブ形式で復活するとのこと。

本当は渋谷のライブハウスに駆けつけるつもりでしたが、諸事情で断念。

You Tube配信でリアルタイム視聴できると聞き、モニター越しではありますが、トークとライブを堪能することができました。

番組PDの湊剛氏とは、ひょんなご縁で知り合い、仕事をご一緒させて頂くようになり10年目になりますが、そのバイタリティーには感服するばかり。

さてこの日のゲストは、高野寛さん、曽我部恵一さん、奇妙礼太郎さん。

この顔ぶれならば、やはり清志郎を聴いてみたいところ……ですが、まあお楽しみはまたの日に。

サンストにバリバリ影響をうけてプロになった高野さん、ギリギリ放送に間に合った曽我部さん、世代的にラジオよりテレビの申し子という奇妙さん。

番組への思いや裏話など交え、それぞれが70〜80年代をリスペクトしたカバーやオリジナルを披露。三人三様の時代背景や個性が歌とトークの流れのなかでうきぼりになり、とても興味深いライブでした。

個人的には、同年代の曽我部さんの語る東京への憧れ、音楽への渇望に深く共感しました。

現地へ行けなかった代わりに、怪我の功名で(?)期せずしてラジオの地方リスナーの気持ちを味わえたのも良かった。

最後は湊氏がかつて手掛けたテレビ番組「YOU」形式でギター片手に語り合う三兄弟が、高田渡さんの「コーヒーブルース」でシメ。



アーカイブは期間限定配信だそうなので、ご視聴はお早めに
https://youtu.be/YojllQ06vWAサウンドストリート22 FEST

高野さんの司会していた「土曜ソリトンside-B」観てたなあ。社会人なりたての頃、週に一度のオアシスでした。

この日、高野さんの楽曲「夢の中で会えるでしょう」に湊さんが関わっていたと知りびっくりしました。すごく好きな曲。
https://youtu.be/cOwEhld3cM4

私の好きな番組や影響を受けたコンテンツをたくさん作ってきた方とは知ってましたが、まだあるか、と。

他のものはまた別の機会に。。






2022/11/01

2022-11-01 23:28:03 | 
「犬の日」に犬写真を投稿したい、と思ってるうちに2歳になり、もうすぐ3歳に。



早いなあ。

今年こそ日付けが変わらないうちに。。



明日はどこに行きましょね🐕

(追記:写真がブレていた😅ので修整しました)