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雪見の窓から

観たり聴いたりときどきおしごと

変わりゆくもの

2025-06-01 08:27:00 | 日記
今期楽しみにしているドラマの一つが「対岸の家事」。

多部未華子演じる詩穂は、家族の世話や育児、家事をするための時間と労力が欲しいと専業主婦の道を選んでいる。

彼女にとってはそれが意思であり幸せなのだが、周囲からは「時代錯誤」「絶滅危惧種」とみなされていることを知る。

しかし、異なる価値観を持つワーキングマザーや育休中のエリートパパ、ご近所の主婦友らと出会ったことで、
助け合いぶつかりながら影響を与えあい気持ちを通わせる。

やがて彼女たちはそれぞれの家族への向き合い方や生き方をも見つめ直していく。様々な立場の人の苦悩や孤独、心情がとても丁寧に綴られたドラマだ。

その家の事情や家族間の葛藤は当事者にしかわからない。
家事や育児の大変さも、稼ぎ手としての外勤のプレッシャーも当人にしかわからない。

それでも互いを想像して寄り添い思いやることで、少しでも生きやすい社会ができていくのではないかという希望を示してもいる。

ドラマを見始めた頃だった。
たまたま若い人と話していたら
「今時専業主婦になる人なんているんですか?」という発言を聞いて、私は驚いた。

いくらでもいるでしょう、と言いたかった。

自分の周りでも意思如何に関わらず、家庭の事情等で専業主婦(もしくはそれに近い生活)をしている人は多い。そして彼女たちは、驚くほど有能で優秀であり、高いポテンシャルがあることも知っている。


専業主婦が時代遅れだという価値観が今時なんだとしたら、その人たちが担っている、名もなき家事労働や目に見えぬ介護は、今時は誰がやることになっているのか。

外部の人に任せられることとそうでないことがあり、家族の世話する日常を生きる専業主婦の忙しさは本当に信じがたいぐらいだ、と言いたかった(が、いえなかった)。

そういったもやもやも、ドラマはうまく描いている。

コロナの発生と共に本格的に始まったうちの介護は、日常を少しずつ変えた。それまでいかに自分がぐうたら主婦だったかを思い知った。
それなりに慣れてきたが、日々やることは増えていくし、変化に対応しなくてはいけない。
仕事でも迷惑をかけまいと頑張って、空回りすることもあった。
最近は体力の限界を感じ、自身の体調を優先して過ごすことも大切だと痛感する。
1日の終わりにラジオを聞いたり、レイトショーを見たり、わずかにでも心の空気を入れ替える時間が必要だと。


変わりゆくものといえば
gooブログ終了のお知らせはショックだった。

ブログ人がなくなり、gooブログに移行したのに、今度はどこに引っ越そうか。

私にとってこのブログは
いざという時に静かに過ごすための隠れ家みたいな場所だった。

重い腰を上げて引っ越し作業を少しずつしていかなくては。

変わりゆくものは仕方がないねと、誰かが歌う

受け入れて手放す勇気も必要なのかもしれません。


ただいまシロツメクサの匂いを存分に嗅いでおります







能登演劇堂へ

2025-03-24 07:44:00 | 日記
石川県七尾市にある能登演劇堂で「まつとおね」を観劇してきました。

出演は 吉岡里帆さんと蓮佛美沙子さん。
令和6年能登半島地震復興祈念公演と銘打たれた2人芝居です。

無名塾の仲代達矢さんらと地元の方々との長年にわたる交流で1995年に創設され

後方の扉が開くと広がる雄大な自然が舞台と一体化する劇空間を持つ、国内でも珍しい形態の劇場です。

昨年1月、地震で被災しましたが、今年2月までの大規模修復を経て復活公演となりました。

吉岡さん演じる まつ(前田利家の妻・のちの芳春院)
蓮佛さん演じる おね(豊臣秀吉の妻・のちの高台院)。

夫を支えながら政争に巻き込まれ、家族を奪われ、耐え抜いたまつ。
天下人の妻として欲や憎しみを抱えるその苦しい胸のうちをまつにぶつけるおね。

戦国の世に翻弄されながら平和を祈り、前を向いてたくましく生きるふたりの激しくも生き生きした心情が今を生きる私たちにも響きます。

二人芝居だからこその台詞の掛け合い。
歌舞伎の技法を彷彿とさせる演出の妙、大島ミチルさんのドラマチックかつ優美な音楽。時代や年齢を軽々と超え演じ分ける確かな演技力、感嘆しました。

勿論クライマックスには、舞台後方の扉が開いて光の射す道がふたりを導くように広がっていました(注・昼公演でした)。

キャストのお二人、制作関係者も、この場所で演劇という興業をすることが誰かを傷つけるのではないかと葛藤があったと言います。

しかしこの場所でやるからこその意味があると地元の方との交流で実感し、胸を張って舞台に臨んだとのこと。

そこにはたくさんの笑顔とエネルギーが溢れ、20数年ぶりに訪れた私もパワーを頂いた貴重な時間でした。

震災の爪跡はまだまだ残っています

自分にできることを少しずつでも続けていけたらと思います。


地元名産の「中島菜」のソフトで『のと活』。
石川県の形にも見えてきたりして






慶雲昌光

2025-01-02 00:21:00 | 日記
謹んで新年のご挨拶を申しあげます。


能登半島地震から一年。
大晦日にはなぜか除夜の鐘を鳴らす音が聴こえてきませんでしたが、
元日16時10分、どこかの寺院から鐘をつく音が響いてきました。
黙祷をしました。

新しい年が、穏やかで希望の光に満ちた年でありますように。

復興の歩みが確実に進んでいきますように。

今年のおせちは「北陸応援おせち 北陸づくり」。北陸の海の幸 山の幸が使用され、とても美味しかったです

売上の一部は 能登半島地震と奥能登豪雨災害の義援金として寄付されます。


柴めくり2025
掲載されました🐾

旧年中はありがとうございました。本年も気まま更新ではあると思いますが、どうぞよろしくお願いいたします。






秋日閑談

2024-10-21 06:45:00 | 日記
長かった夏が遠ざかり、澄んだ空の下に金木犀が咲き、
ぎゅうぎゅう詰めだった心に、ようやく穏やかな風の通り道ができた気がします 。

手放す寂しさを、新しく入ってくるための余白に変える

そんな日々に聞いていた曲たちです。

·映画『時々、私は考える』 より Opening /Dabney Morris
·航海日誌 映画『冒険者たち』 より /Bernard Gerard
·Silver Joy  映画『ホールドオーバーズ』より /Damien Jurado
·Rainbow 「マイ・ディア・ミスター~私のおじさん~」より/Vincent Blue
·Heavy Love /Rockon Social Club
·花 /藤井風
·秋、多摩川にて/KAN
·夏、ハイランドフォールズにて/Billy Joel
·落葉のコンチェルト/Albert Hammond

『時々、私は考える』と『ホールドオーバーズ』、どちらも封切は見逃して、ミニシアターで滑り込み鑑賞。

『時々~』は主人公への共感度が半端なく、不思議な色彩の映像美とともに、無性に心地よい作品。

『ホールド~』は、『ネブラスカ』の監督だと映画好きの知人に聞いて楽しみにしていました。
想像よりほろ苦い話でしたが、それこそが人生であり大人なのですね。
70年代の舞台を彩る珠玉のサウンドトラックが、これまたべらぼうに素晴らしかった!

そして「航海日誌」。
アラン・ドロンの映画『冒険者たち』の冒頭、自転車を押しながら登場するレティシア(ジョアンナ・シムカス)と美しく寂しげな口笛のメロディーがあまりにも鮮烈でした。

冒険のスリルと青春の終章が交差する物語の魅力を見事に表現したこの曲、日本では1987年にHONDAのシビックのCMで使用されていて、私はそちらで先に知りました。

さらには、『地下室のメロディー』の音楽がプレリュードのCMに使われていたりと、当時のHONDAのCM担当にはアラン・ドロン好きがいたのではないか? と勝手に推測しています。


余談ですが、父が昔、背広を仕立てに行ったお店で採寸していた時、店員さんに「アラン・ドロンと同じ体型ですね」と言われたことにいたく感激し、その後何十回も自慢していたものです。
営業上のリップサービス……と今ならツッコミのひとつも入れたいところですが、当時はまだカリスマという言葉は浸透しておらず、名前一つで有頂天にもなれる、そんなお茶の間憧れの外国スターが、テレビの中にたくさんいた時代でした。

ちなみに父のもう一つの自慢(?)は「生まれた年がオードリー・ヘップバーンと同じ」というもの。私だって、ウィノナ・ライダーと同学年だぞ(なぜ張り合う)。

実は私も自慢したかったりして🥴





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夏が通り過ぎていく

2024-08-12 02:59:58 | 日記
いわゆる流行りやまいの療養期間が終わり、そろそろりと再始動しています。

高齢者の介護をする身として、どこでもマスク、大人数の会食や飲み会は極力避けるなど、今までかなり気をつけてきましたが、不可抗力のような形でかかってしまうのがウィルスの怖さだなと改めて感じました。

5、6、7月と仕事、介護、家事で忙しかった分、
気ままにラジオを聴いたり、配信サイトにおすすめされるがままに映画やドラマを観たり、時間に追われずに過ごすことが本当に数年ぶりで、ある意味、ありがたいことだったのかも……と今になって思えるようになりましたが笑、
やはりもう勘弁してほしい、が本音です。

※この期間観た主な映画、ドラマ
『ボヘミアン・ラプソディ』『ショー・マスト・ゴー・オン』『生きてるだけで、愛』『Red』『彼女について知ることのすべて』『リトル・マエストラ』『運命じゃない人』『私の知らないわたしの素顔』『秘密の森の、その向こう』
韓ドラ「プロデューサー」


気づけばオリンピックも終わり。
7年間バドミントン🏸を嗜んだので、女子ダブルス3位決定戦だけは見ました🥉スピードと緩急が凄すぎた👏👏👏

大きな地震や台風も気がかりですが
諸々気をつけながら、夏らしい思い出をひとつくらいは作りたいものです。


私はいつでもオッケーよ👌⚽️🌿🌞