みなまのブログ

短歌、日常、思いつきなど
塔短歌会所属

塔1月号掲載

2019-02-11 14:34:22 | 短歌
つづいて1月号に採っていただいた詠草です。

12月は5首と自己最少数でしたので年明け最初の掲載数が6首でちょっとホッとしたのでした。

読み書きを習えなかった曾祖母のひらがながきのわたしのなまえ
また車庫に戻る列車の音聞こゆ子の切れぎれの言葉待つとき
美しい接点だったすれ違う電車の窓に目が合うような
上の娘と同年(おない)の人の淹れてくれるコーヒーに今日はサブレ添えられつ
「お母さん」と我を呼びたるひとの子にブラックサンダーふたつをもらう
棚の奥に小さき漢和辞典あり名付けるために頂きしもの


詠草を10首出すとき緩くつながる連作風になるときと
ああっ今月はまにあわへんっ!と搔き集めて出すときがあって
これはどっちだったかなぁ…(わからんのんかい)
ブラックサンダーは実際に誕生日にいただいたのですが、
二日違いの誕生日の下の娘も友達からブラックサンダー貰ってて笑いあったのでした。


塔12月号掲載

2019-02-11 13:48:16 | 短歌
存在をもはや忘れかけていたブログ、書かなくちゃ。

12月は世間様並みに忙しかったのでした。
詠草は以下です。夏に詠んだやつやなあ。

波に髪なぶらせながらその母は人に娘を託すと決めしか
ああこれが水に息することなのか波に豊かな髪を咲かせる
ろうそくの灯りがほしいこの海のあまりに暗く水は重たい
波が岩を削れるように忘れゆくたとえば赤とはどんなだったか
海底の潮(うしお)の川の砂動き錆びた錨を深みへ運ぶ


以上5首とっていただきました。
お気づきかもしれませんがこれは小川未明の「赤い蝋燭と人魚」に題材をとりました。
月詠でこれ来たら唐突ですよねぇ。。。