みなまのブログ

短歌、日常、思いつきなど
塔短歌会所属

塔6月号掲載歌

2015-06-15 15:26:41 | 短歌
ひとりでは祝えぬものと知りながら二十五年目に蝋燭ともす

温かな如月の雨亡き人の寝息聞こえて不意に目覚める

四十年経ってはじめて気付くことタイムボカンは母艦ということ

撫でる手を耳をたたんで待つ猫の後ろ頭は日向の匂い

こんな日も増えるのだろう末っ子の腰の高さの青い旅行鞄(トランク)

「好き放題やっててごめん」ケイタイに東京の冬の終りが届く