goo blog サービス終了のお知らせ 

覚書あれこれ

かつて見た映画、かつてやったマイナーゲームなどの覚書と単発ラクガキなどなど

超私信

2010年02月23日 | タワゴトと萌え語り

同じ卓だった皆様へ(超私信なんで反転しときまっす!)

 

某月某日、不幸にも見習いの卓に配置されてしまった4人の皆様、遊んでくれてありがとうございます!
毎度の事ですが、あそこはこうすればよかった、情報の出し方が間違っておった、もっと分かりやすく説明できなかったのか、関西弁がどうしても抜けないよ~、などなど猛省の嵐でございます…。あああ、またもやっちまったどうして事前にきちんと色々準備できないのか!!私のバカバカ~~!!

でも、皆様のロールプレイは素晴らしかったっスよ!もともと、「きっと上手にやってくれるに違いない」と勝手に期待してたのですが、その期待を上回るプレイっぷりでした!あのつたないシナリオで、曲がりなりにもちゃんと答えにたどり着いて、その上一番の黒幕(※はげ散らかしたあの人です)まで捕まえたのだから、今思えばたいしたものなのです!!(プレイ当時は、ワタクシ、恥ずかしながら緊張と長時間喋った疲労で朦朧としててなんかもう頭まっしろでした。精神力を鍛えなおしたいと思います)

今考えれば、ポデスを逃がさずに捕まえられることにしたらよかったとか(アレは、プレイヤーたちの手落ちで逃げたのではなく、最初から逃がすつもりだったのです。というか、主人を殺しちゃったポデスがA市にとどまる理由がどうしても思いつけなくて…ああ、そうか、隣家の女中との恋をもっとクローズアップして彼女を回収してから逃げるという事にしていれば………ああああ今更思いついたって遅いわ~~~!!!)、ポリュマコスが捕まる時、もっと抵抗して神業使って、PC達に神業で対抗してもらおうと思ってたのに、すっかり忘れてた事とか(スミマセン!!)、もうほんと後悔しか出てこないっス…。でも、GMがよければホントはテーブルトークってもっと面白いものなのですよ…。懲りずにまた遊んでやってください、機会があれば…。
(毎回言ってますが)でも、当分マスターはやりたくない…。

 

では、以下、参加してくださったPC(名前の順)の一言印象!
他の卓だった人だって、どんなだったか知りたいですよね!?
なので忘れないうちにメモ!

アンティクレース先生
終始落ち着いて、大人な雰囲気を醸し出していた先生ですが、…だけどワタシは知っている、その腹の中ではけっこう黒い事を考えていたという事実を…(笑)。
エフェボス君と並んで理知的な推理がきらりと光る頼りになる方でした!

イアネイラさん
予想を上回る交渉のプロっぷりでした…。なんかものすごいサイコロの出目も良かった気が。ざらに20超えるなんてアリ!?情報収集ならまかせとけ!な女の子「交渉のスキルがうなるわ」の名台詞は忘れられませんw
個人的に、ガールズトークがものすごく楽しかった。もっとトオンで口説きたかったな~~

エフェボス君
見かけは子供、中身は大人な40歳。アンティクレース先生と並んで頼りになる印象がものすごい強かったです。とうとう終盤には子供の振りまで習得なさってしまわれて(それは大人の処世術)、すっかり開き直ってしまわれましたが、でもワタクシ忘れなくってヨ!実は中身は親父だという事を!

クリュメネちゃん
本人はあまり捜査に貢献できなかったと不満が残ったようですが、あれはあれでものすごい神職っぽくて可愛かったですけどね。いいタイミングで出目が悪く、「この子、俗世の事に疎いんだな~」という感じが良く出てて(笑)。それに、時々の冷静な推理に密かにGM助けられておりました。あざっす!

 

時間を見つけて、皆さんのキャラクターシート、アップさせていただきますねー!
ほんとにありがとうございました!


私信

2010年01月24日 | タワゴトと萌え語り

ギ・ロ神研の皆様に私信(なので反転しまーす)

 

早速PC作成して掲示板の方に挙げてくださった皆様、ありがとうございます!(まだの方は締め切り過ぎたら改めて取り立てに行きますよー)。
昨日は早めに落ちて相スイマセン、きっと皆様色々分からない事があるだろうから質問に明晰な頭脳でお答えできるよう昼寝をして晩にそなえねば!…と昼間に寝た時に軽く風邪を引いたようで…(アホだな)。今日起きて、治まってたんで「おお治ったー!」と古本屋に出かけて、帰り道で猛烈な頭痛に襲われました頭はふらふらするしコリャ完璧風邪だ(ほんとアホだな……)。でも明日も仕事に行くぜー!

それはともかく、言及がないのをいいことに勝手にPCの方とコネとの関係など想像してみました。リューシアナッサちゃんはこないだ仲良しになったもんね、確かに上司よりイタケ人に口聞いたほうが色々便宜を計ってもらえそう。
一番疑惑を持ってしまったのがマリスちゃんとアガメムノン。アガメムノン、お前、若い子と見ると色目を使ってんのか(見境ねえな)…??いやいや、きっと、道で暴漢に襲われかけたアガメムノン(どこの箱入り娘)を通りがかったマリスちゃんが助けたとか、そういう事情があったのよ。単に出身地がアガメムノンの勢力圏内だっただけかもしれないけれど。
クリュメネーちゃんとオデュッセウスのコネは、あれか?もとの生家の山村がザキュントスの山中にあったとかか?当時の王様はラエルテースだろうけど一応領民に対する保護はいたしますよ!
エフォボス君は、出身地ポキスだもんな、…てことは、パルナッソス山麓?アウトリュコスんちを尋ねてきてたちびっこオデュッセウスと面識があったとかそういうつながりか?や、まあ奴は若い頃から方々にお使いに出されてたらしいからそのどこで会っててもおかしくはないですが。
A市民のエレクトロポス君とネストールのつながりは、普通にピュロスに行った時に知り合ったのでも良いけど、ネストールんちは家族数多いからな、そのうちの誰かと知り合いということもありえるぞ…?(あそこの家族はけっこう何でもあり)
アンティクレース先生は、今のA市での職がアガメムノンの推薦だと推測すると、きっと彼が出場した大会でその詩にいたく感動したアガメムノンが後援を申し出たとか、そういうアレかしら。すげえな先生!

 

…以上は勝手な妄想でした。もしコネについて何か思いついたら教えてねー!別に放っておいても、プレイ中に勝手に設定が出来てくる(というか他のプレイヤーによって勝手につけられてゆく)もんなので、無理に考える必要はまったくないですが。
こういう妄想って楽しいなー


 

 


ソポクレスネタ

2010年01月19日 | タワゴトと萌え語り

読書メモなのですが、イキオイあまって落書いてしまったのでこちらに。

『ギリシア悲劇全集4』読了。
ソポクレスの「アイアース」「トラーキーニアイ」「エーレクトラー」「ピロクテーテース」の4本の入った一冊。
いつものように、解説から読み始めました。
でも、解説も本文も「アイアース」を最後に回すことにする。

や、まあ、悲劇は悲劇、他の作品とは切り離した一つの文学作品として読む事にしてはいるんですが、


そこに楽しみがあるなら最後にとっておきたいのが人情ってモノじゃない。

 

そう思って「アイアース」の訳者の名前を見ると、なんと、某明子先生(なんで下の名前…)でした。
そう、以前読んだ本で「ピロクテーテース」のオデュッセウスと「エレクトラー」のオレステスの男前具合について熱く語ってらっしゃったあの方です。

あきこぉ!!アンタこんなとこに…!!(馴れ馴れしい)

なんか、深く納得しました。
分かるよ明子。
だって安心して読めるイタケ人が出てくるのって、残存する全悲劇中唯一「アイアース」だけだもんね!(※ホメロスのイタケ人像と近いから)

 

以下、解説感想覚書

・ソポクレスの「エレクトラ」では、オレステスはエレクトラがいてもいなくても復讐する。
オレステスの復讐譚は「枠」に過ぎず、あくまで主題はエレクトラの心の動き。

・ピロクテーテース。劇中では孤島に置き去りにされたみたいに描かれてますが

…やっぱレムノスには人がいたんじゃん。

どうも当時の人々もレムノス島に人がいた事は承知していたようですよ?
前々からそうじゃないかとは思ってたけど


レムノス島に置き去り⇒「明らかにそこで養生しろ」って事じゃん!


・アイアースはアテナイでは人気あったらしい。
サラミスの海戦での勝利を祈られたり、10部族の名前にも当てられたりしてたらしい。

・あきこさん、アイアースに関しても概ね公平に好意をもって解説しておられて
ワタクシ、感服いたしました。
でも、「アイアースは、オデュッセウスとアイアースどちらが鎧を受け取るべきかの判定で、不正があったと言っているがそのような事実があったという証拠は無い」とさりげなく明言してあった事には内心にやりとしましたですヨ!
そこはちゃんと言っとかないとネ☆

・プロメテウスの不死について不思議な伝承が載ってたのでメモっておきます。
ケンタウロスのケイローンは不死だったのだが、ある日不幸にもヘラクレスの矢に当たってしまい、死にたくても死ねなくて苦しんでいたらしい。
それを見たプロメテウスは気の毒に思い、不死を肩代わりしてやった。
⇒ようやくケイローンは死ぬ事が出来るようになって苦しみから解放された。
そうして入れ替わりにプロメテウスは不死になったのだけれど、今度は自分が死ねないせいで長い間毎日鷹だか鷲だかに内臓提供することになっちゃって苦労するなんて、大変ですね。

・イオの父親イーナコスはやっぱり河神?
ワタシ、「テーバイス」であやふやな書き方した覚えが…(あわわわ)


以下、本編感想

「トラーキニアイ」

 

ヘラクレス最悪。

 

この一言に尽きます。
もう、ほんまこいつムカつく。勝手やし自分の事しか考えとらへん!
英雄の矜持?なんやそれ!そんなもんで飯が食えるかボケー!!!!(ぜぇはぁ)

…失礼しました。あまりの腹立ちについ…

や、この話、ヘラクレスの死に様を描いたもんなんですが
死んだヘラクレスの失点が多すぎる!自業自得としか思えない!!
もともと、ヘラクレスって豪放で意外とおっちょこちょいでお馬鹿さんな英雄だというイメージはあったのですが、これは「お茶目」では済まんぞオイこら!
(嫌がる息子に、強引に自分の愛人娶わせる必要がどこに!奥さんが大人しい善良な人なだけにヘラクレスの癖の強さが際立っちゃって)
それでも、無双の英雄が、豪傑の手によってで無しに、心やさしい、力の弱い女の手によって毒で死ぬ、
しかもその毒は自分の矢に塗ってあった毒だった、
という運命の皮肉なめぐり合わせが描かれているのは大変見事でした!以上。


「エーレクトラー」

ヘラクレスの話が腹立たしかっただけに、大変面白く読み進みました。
第一の感想は


オレステス男前!!!


ワタシ、演劇に関してはほんと素人ですが、最初の掴みもいかにも劇っぽいというか、時系列に並んでる叙述的な話じゃなくて、スピーディーにスジが展開するエンターテイメントという感じがして面白かった。
最初、ミュケーナイまで戻ってきたオレステスが城の中を窺いながら、手早く自分の立ち位置とこれからの計画を説明する台詞から始まるんですが、説明が終わる頃、中からエレクトラの声が聞こえてきて、「おや、エレクトラの声が」的な台詞とともに
出番をエレクトラにバトンタッチ。主役登場、てな具合。
アイスキュロスのピュラデスやカッサンドラーの使い方にもものすごくときめいたけど
ソポクレスの構成のうまさにもときめきました。

で、問題のオレステス。
事前にあきこから(だから馴れ馴れしい)「ソポクレスのオレステスはカッコいいYO!(意訳)」
という情報を得てはいたのですが、
何分ちょっと前にアイスキュロスの方の、オレステスも読んだじゃないですか。
だから、オレステスといえばあの初々しい一途な若者のイメージが強かったんですが、

ソポクレスのオレステスは別人だった。

この若者、事前に何もかも手はず整えて全て計算ずくでミュケーナイにやってきてますよ!
その肝の座りっぷりたるや!ふてぶてしささえ感じるほど!(※褒めてます)
なので、ワタクシ、もう妄想が止まりませんでした!

この息子、あらかじめ母&愛人の目をあざむくたくらみを練っており、それを本番でしくじりもせずに手際よく実行、
その手腕からふと思ったのですが、
エレクトラに自分の正体を明かしたのも、
絶対アレ、明かした時のデメリットより明かさなかった時のデメリットの方がはるかに大きいという冷徹な計算が働いたからに違いないッスよ。
(=何も知らない姉にあだ討ちの邪魔をされ、あだ討ち終わったら終わったでどうして正体を明かしてくれなかったのかとうるさそう)

※もちろん、
「エレクトラが本当に自分の味方なら、正体を明かして姉弟協力してあだ討ちを実行」、というのは決定事項で、この劇中ではどちらかというと、「手紙の文面だけではエレクトラが本当に味方かどうか読みきれなかったので、実際に会って試した」という方に力点が置かれてる、と読むのが正しいんだろうけど。あくまで妄想です。


だってエレクトラのあの感情の振れ幅の大きさよ?
これは放っておくより監視下に置いたほうが被害が少ないと判断しますよ!!
オレステス、頼もしい。

しかし、こいつぁ、Sだ!

しかも真性です。

(側についてるピュラデスもご苦労さん。)

 


エレクトラ「じゃああの子は生きているのね?
オレステス「この私が生きている限りはね。
の台詞が好き


…こんな妄想を頭のなかでまたたく間に繰りひろげてしまったワタクシ(自重しなさいよ)、
なので、あだ討ち後のオレステスの、
「もしアポロンの神託が立派なものならなんとかなるだろう」(ウロ)
という台詞も、痛烈な皮肉に聞こえてしまいました。
解説には、
「親族殺しに迷いの無かった(=言い換えれば幼い)オレステスだが、ここへきて初めて疑問を感じ始めているのではないだろうか。この後の悲劇を予感させる」
てな事が書いてあったんですが、(もちろん、それが正しいと思う)

なんかもう、後でエリーニュエスに追っかけまわされる事は初めから承知してるけど
かといって当時の倫理観に乗っ取れば父の仇を討たずにもおれず
(そもそもアポロンの神託に逆らうわけにもいかんし)
「いいですよ、やりましょう。そう仰るならね。」と
死ぬ覚悟で行動を開始した様子がものすごく目に浮かんじゃって仕方なかったの。

こんな感じ

 

一方のエレクトラ、一見ヒステリックで手におえない頑固者のように見えるんですが、
読んでいるうちに、家庭内で冷遇されてて、しかも圧力をかけているのは実の母親だというのが明らかになってきて、(職場の人間関係でさえストレスなのに家庭でだなんて!!)
もともと少し気は強かったろうけど、それが連日のストレスで神経が過敏になってるんだろうなという事情が察せられ、だいぶ同情してしまいました。
母親は母親で、内心愛人と結託して夫を殺した事を後ろめたく思っているもんだから
それを真っ向から糾弾してくるエレクトラーが癪にさわって仕方なく、余計にエレクトラに冷たくあたったろうし。

ああ、ぎすぎすしすぎ、この家庭…
(妹はとっくの昔にまともなかかわりを持つ事を放棄してる感じだし)

で、そんな感じの日々の中でエレクトラーは、おそらく時々心弱くなって、「もう長いものに巻かれちゃおっかな」、と思う時だってあったと思うんですよ。
でも、そのたびに、これまでせっかく数々の苦難を耐え忍んできたのにここで折れるのもどうか、とか思って、自分を叱咤していたのよ。
だって、自分までストレスに屈して殺人をなかった事にしてしまったら、死んでしまった父親が浮かばれない。
(父親に対する愛情と、正義感どっちが大きく作用したかは謎ですが。
でも「あの酷い事件がそのまま忘れられていいはずがない!」と理不尽に思う気持ちは分かる気がする。エレクトラを突き動かす感情は嘆きではなく憤りですよ)
そんな時思い浮かべるのが、今は遠い親戚んちに預けてある小さな弟の事。
きっとあの子がいつか戻ってきて父さんの仇を討ってくれるわ。
エレクトラはくじけそうになるたびにそう思ってなんとか立ちつづけてたのよ。
それだけが気持ちの支えだったのだから、そりゃ作中で、オレステスが死んだと聞いた時にはショックだったに違いない。
………


それにしても、読んでてデジャヴを感じると思ってたら、
その原因は「オデュッセイア」の後半イタケに帰ってきてからのアレコレでした。
姉弟の認知の場面、ちょっと似てません?

や、比べてみると、だいぶイタケ人のほうがアホっぽいですが。
(奴の場合は結局奥方には、その心根を確かめただけで正体はばらさないんだけども。
でも、ペネロペイアのあまりの嘆きっぷりに可哀想になって
「大丈夫、旦那はそのうち帰ってきますよ」と言葉を尽くして慰めるんですよね。

 

だけど信じてもらえない

 

という…。
絶対このときのペネロペイア、分かっててやってるよな…。)


後、デジャヴを感じたものとして、
供養としてオレステスが自分の髪を父親の墓に供えたシーン。
→アレ、『イーリアス』でアキレウスもやってたな。
一般的な供養方式なのでしょうか?それとも若者だけ?

 

 

「ピロクテーテース」

この悲劇を初めて読んだ若い頃は、まだ某イタケ人に対してなにがしか美しいイメージを抱いている部分が心に残っていたので、あまりの書かれっぷりにおおいにショックを受けたものなのですが、

今回読み直してみたら、思った程酷くなかった。

この程度余裕っスよ!もっと酷く罵っても大丈夫!
…昔のワタシは今よりもっと夢見がちだったのだなあ…


それよりも!!
今回読み直して、強く思った事は、


ネオプトレモス、いい子やなぁ


これです!
彼、いいですよ!アのつくあの人の血が流れてるとは思えない柔和さ……(暴言)
いつも一生けんめいどうしたらいいか考えて、一番正しいと思う道を選ぶのですが、その際にも、けして暴力に訴えようとせず、言葉を尽くして自分の考えを分かってもらおうとする姿勢が、大変好感度高かったです。
なので、ピロクテーテースには腹がたちました。
途中、自分が悪かった、不誠実だったと悔やんだネオプトレモス、全てを打ち明けて、その上でピロクテーテースにトロイアへ一緒に行きましょうとかきくどくのですが(この場合、ギリシア軍のためというより一心にピロクテーテースのためを思って、それが最善の道に思えたから、そう頼んだ)
すっかり怒りにかられたピロクテーテースの奴、そんなネオプトレモスに対してさえつんけんしやがるんですよ!

人が誠意を尽くして謝っとるんやないか。
お前は、オデュッセウスにだけ怒っとりゃええんじゃ!
なんでこの子にまで八つ当たりしよんねんこの足のくさいおっさんがッ!

などと憤慨してしまいました。
まあ、ソポクレスの悲劇は主人公の内面の起伏を扱うことが多い(らしい)ので、あんまりあっさり折れちゃう人だと主役になり得ないんですけどね。

しかし、基本、頑固なおじさんはどちらかというと好きな部類に入るのに、ネオプトレモスが思いがけずかわいかったので、その彼に暴言を吐いたというだけでこれほど怒れる自分に、まずドン引きました。ええ。

 

「アイアース」

ピロクテーテースに引き続き、オデュッセウス、ぼろくそに言われてます。
イタケ人に対する鬱憤が溜まっている世間の皆さんは是非ご一読を!
スッキリしますよー☆
でもって、このアイアースも、短気で頑固で自意識過剰気味なんですが、
まあ、アイアースってこんな感じだよな!
(いや、イイ奴なんスよ!わたしは嫌いじゃないっスよ)


なので、テントの中でがっくりきてるアイアースの姿には胸が痛んだ。
普段が大声で元気一杯で力の有り余ってる人だけに…

以前は、いくらなんでも殺したのは人じゃなくて家畜なんだし、何頭かは食べきれなくて腐るかもしれないけどどうせそのうち屠る予定だし、そんな自殺するほど落ち込まなくてもいいじゃないの…
と思ってたんですが、
解説読むと、共有の家畜を殺した場合の罪は石子づめによる死刑、だったらしい。
なら、せめて自分の手で誇りある死を、と考えたのも分かる気がしてきました。
そうすると、冒頭のオデュッセウスの
「わたしは彼が憐れでなりません」という悲痛な呟きが益々痛感でき、
(当然彼には家畜を勝ち誇って殺すアイアースを見た時点で先の展開が読めていた)

ひいい、アテナ様、あなたほんとに恐ろしい方ですヨ~~~~!!!

と心底思うに到ったわけであります。
もちろんそんなアテナ様が大好きですヨ!(フォロー)。


ところで、オデュッセウスって、オデュッセウスを呼ぶ相手に彼に対する悪意がある場合は「シシュポスの息子」
逆に尊敬や好意がある場合は「ラエルテースの息子」って呼ばれるんですね。

えー、シシュポスさんてそんな悪人かなあ!(これまた暴言)

そもそもシシュポスさんが父親だったら、息子はあんなアホい性格じゃあ、絶対無いですよね!
もっと頭が切れて、そつが無くて、10年間の放浪なんてささっとスルーして艦隊も失わずにイタケへ戻ってきますって。

ていうか、そもそもヘレネーに求婚せずに、トロイアにも行ってないんじゃないか?

 

シシュポスの息子版オデュッセウス
こんな感じか…?
これはこれでいいかもしれんが…


最後、「アイアースの」ヒュポテシスには笑いました(笑)。
昔の人ってアイアースに同情的な人ばかりだと思ってたけど
こんな辛口な人もいたんだなあ…

 


事務連絡

2009年12月06日 | タワゴトと萌え語り
ついさっきオフ会の皆様にメーリングリストを使ってメールを送りましたよ~!ヤホーさんのメーリスったら時々さぼってちゃんとお届けしてくれない事があるので、念のためこっちでも告知しておきますね。 TTRPG関連のメールが届かなかった方は見習いまでご一報くださいな。あらためて送信いたしますので。

今更ナニイウトンジャー(アテナ様について)

2009年11月16日 | タワゴトと萌え語り

『アリオ/ン』(漫画)ではゼウスを倒して伝統の父権簒奪を成し遂げようとしたのはアポロンでしたが、今更その話を思い返し、「アポロンよりアテナ様の方がアレは適任だよな」などと思ってしまったことが発端でした。

そもそも、一番最初に父より強い子供ができると言われて生まれた子なんだし。アテナ様が男に生まれてたら確実にやってたよな。

 

女だからってトップに立てないと思ったら大間違いだぜ!

 

そこまで考えて我に返る見習い。
→ん?…良く考えたら、ギリシア神話の伝統にのっとったら、娘は別にわざわざ父親から王権を簒奪しなくても、もともと王位継承権保持してるじゃん。男の子はそういうのがないから、王の娘と結婚して前の王を倒す必要があるけどさ。(ゼウスもそうしてヘラ様と結婚して主権を奪い取ったわけだし)

 

あーー!!!だからアテナ様もアルテミスも処女神なのか!

 

つまり、これまたゼウスの権力保持活動の一環なわけですよ!
(ゼウス、マジ頑張ってるなあ!)

いや、よく考えたら、既に以前こんなこと書いてある本をどこかで読んだ記憶をぼんやり思い出したりするのですが、その時は実感してなかったのです。女神大全読んで、母系継承を痛感して、ようやく!今!納得したー!

 

や、もちろん、処女神であられるのには他にも色々と理由がある(と思う)のですが、そのうちの一つとして、王位継承権もあげられるな、と改めて思ったのでメモ。

 

 

目次へ

HPへ