![]() | アヒルと鴨のコインロッカーアミューズソフトエンタテインメント神さま、 この話だけは 見ないでほしい。 |
『死神の精度』『陽気なギャングが地球を回す』『グラスホッパー』がお気に入りTOP3の伊坂幸太郎作品の映画化。じつはお気に入り裏TOP1はこの『アヒルと鴨のコインロッカー』だったりします。
ボブ・ディランを聴きながら誰かを待っていた男:河崎。大学進学の為に仙台へとやって来たばかりなのに「いっしょに本屋を襲わないか?」と河崎の企みに巻き込まれる男:椎名。同じアパートに住む引きこもりのブータン人:ドルジと河崎、そしてドルジの恋人(河崎の元カノでもある)琴美の思い出話を聞かされた椎名は、いつのまにかモデルガンを片手に本屋襲撃へ向かうのですが・・・。
乾いた原作の雰囲気がちゃんと画面から感じられます。くり返し流れる「風に吹かれて」のディラン(神様)の声がささやかに作品を包み込んでいます。原作で展開される仕掛けをどう映像化しているのか、やや心配していましたがあちこちに伏線を散りばめながらも、回想シーンを効果的に繋ぐ方法でしっかり魅せてくれましたね。最初は瑛太の演技ってどうだろう、って感じで観ていましたがそれさえもじつは・・・あ、ネタバレですね。以下自粛。おどおどと巻き込まれる濱田クンは可笑しいですね。しかしエンディングでしっかりとオイシイ所を持ってゆきます。松田龍平もハマリ役でしたね。惜しむらくは大塚寧々のキャラかな。もう少ししっかりとお話に絡んでも良かった気もします。
しかし、切ない。癖になりそうな危険も含んでいますが(笑)
2007年日本製作
監督:中村義洋
原作:伊坂幸太郎 『アヒルと鴨のコインロッカー』(東京創元社刊)
脚本:中村義洋、鈴木謙一
撮影:小松高志
音楽:菊池幸夫
主題歌:ボブ・ディラン『風に吹かれて』
出演:濱田岳、瑛太、関めぐみ
田村圭生、関暁夫(ハローバイバイ)
眞島秀和、野村恵里、平田薫
寺十吾、恩田括、キムラ緑子
なぎら健壱、松田龍平、大塚寧々