扉を開けて

今、楽しんでいること、
将来へ向けて考えること、
変形性股関節手術のこと、
折に触れて書いていきます。

痛い

2012年09月27日 | うさぎの部屋


 (かぬーっこ永瀬正明氏撮影)みなかみ町ならまた湖

今日は母の診察日
病院の総合待合室で
遠くのほうから「痛い、痛い」と声が聞こえてくる
その声がだんだん近づいて、私の斜め前方で停まった
見ると、車いすに座った高齢の男性が言っている「痛い痛い」
付き添っているのは娘さんらしい2人の女性
「痛い、痛い、頼む、足を延ばしてくれ、痛い、痛い」
「痛い、痛い、頼む、痛い痛い、足を延ばしてくれ」
「こう?」と言いながら、男性の足首を持って足を高く持ち上げる
「痛い痛い足を下げてくれ」
ぞんざいに足を上下されながら「痛い痛い頼む」は止まらない

家族にすれば「痛い」という言葉自体が痛いのかもしれない
耳にタコができているのかもしれない
「病院なんだから静かにしてよ」と男性に言う
家族だから周りの人に気を使って、そう思うのかもしれない

病院なんだから痛いと言ってもいいじゃない
痛がっている足をそんなぞんざいに動かすことないじゃない
痛くない角度とか位置とかあるんじゃないの、工夫してあげてよ
もう少し、痛みに寄り添ってあげてもいいじゃない

未手術の股関節仲間が言う
思わず「痛い」と口をついて出るときがある
すると娘さんが「ああ、はいはい」と言って知らん顔だとか

私にも身に覚えがあるものだから、皮膚がヒリヒリする
涙が滲んでこぼれ落ちそうになる
寄り添って欲しかったな家族に


        無風のならまた湖 (撮影かぬーっこ永瀬正明氏)

風がないから湖面にさざ波がたたず、鏡のようになって
山や空をくっきりと逆さま映し出す
至福のひと時、浸りきる、癒される

 




 


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