えーと、私は毎日車で通勤しておるのですが、今の車に乗ってもう10年になります。岡山に頻繁に行っていたこともあって、走行距離は20万㎞を越しました。10万㎞ごとの取り替えが必要なタイミングベルトも二度目の交換の時期となりました。そんなこんなで、そろそろ新車を、と考えていました。もっとも、私は車なんて走ればいいやに近い考えの者で、そんなとこに金をかけるなら、タンノイのスピーカーでも買う方がましだ、と思っています。ただ、ガソリン高騰もあって、ハイブリッド車がいいかなってところですね。加えて、今春娘が就職しまして、車通勤が便利な勤務地なんで、娘も車を買わねば、ということになりました。そこで、私が新車を買って、今の車を娘にやろう、ということになったのです。娘は今の車を2年くらいのって、あとは自分で稼いでいいのを買ったらええやろ、ってことです。それで、ディーラーに行ったのですが、現在、車の生産はほとんど地震でストップしていて、再生産開始のメドも立っていないのですね。そりゃーそうでしょうね。少々自分が恥ずかしくなった次第であります。なにかと、忙しい年度末でありました。
それで、今回はラフマニノフです。この作曲家もそれほど熱心に聴く方ではありません。まあ、せいぜいピアノ協奏曲か交響曲くらいと思っておられるかも知れませんが、その他のも、今回取り上げるピアノ三重奏曲も好きな曲なのですね。これは、先年発売されて話題になった、シャンドス30周年記念BOXに含まれていた一枚です。正直言って、このCDで初めて曲を知りましたし、聴きました。ラフマニノフって、ピアノ三重奏も作曲してたのか、ってところです。このラフマニノフのピアノ三重奏曲は、二曲あります。1892年と1993年という、ラフマニノフの二十歳前後のころの作曲。二曲を総称して「悲しみの三重奏曲」と言われます。第2番ニ短調作品9は、1893年のチャイコフスキーの逝去に際しての曲で、3楽章からなり40分以上の大曲です。これに対して、第1番ト短調は、1楽章だけの曲であり、ラフマニノフの存命中に出版されることがなく1947年になって出版されたというものです。ともに、ラフマニノフの叙情的な美しいメロディが散りばめられています。私は、かの有名なピアノ協奏曲第2番というのをあまりよく聴く人ではないのですが、この曲の様子は、どことなくそれらと類似性を感じてしまいますね。
この曲の演奏は、ボロディン・トリオです。1983年の録音です。このトリオは、ボロディン四重奏団のヴァイオリン奏者ドウビンスキーが1976年に西側に亡命した後に結成したトリオであります。2番の方が、内容的にも形式的にもたいへん充実しています。音楽的な深さが3つの楽章にわたって随所に感じられます。第1楽章のチェロの叙情的な美しさ、そして、第1楽章の主題の変奏曲が展開される第2楽章。なかなか曲に展開が興味深いですね。第3楽章は、ピアノを中心とした構成で、内面的な充実を感じますね。こんな第2番に対して、第1番は簡素な構成ですが、曲の美しさなどは、もしかすると第2番を上回るかもしれません。まずピアノによる主題が提示され、他の楽器に受け継がれる。この主題がいいですねえ。そして展開部を経て、再現部とその後のゆったりとしたテンポの、葬送行進曲とも言われる再提示部ののち終わる。この演奏を聴く中で、まず録音がたいそう鮮明です。三つの楽器の分離が極めて明瞭・鮮明です。それで、この曲の表情も豊かに印象付けられますね。そして、それぞれの楽器の存在感が大きく感じられます。もう少し、ねっちっこくの表現もあってもいいと思いますが、まあやり過ぎてもというところでしょうか。非常に雄弁であることが、聴き手の心にストレートに旋律が入って来ます。
シャンドスの30枚組、他ではなかなか聴けないような曲もたくさんあって、それはそれで興味深いことです。しっかり聴いていかねばいけません。でないと、存在を忘れしまうようなことになってはだめですから。
(Chandos ANNI0030 30-disc set 2009年 輸入盤)
それで、今回はラフマニノフです。この作曲家もそれほど熱心に聴く方ではありません。まあ、せいぜいピアノ協奏曲か交響曲くらいと思っておられるかも知れませんが、その他のも、今回取り上げるピアノ三重奏曲も好きな曲なのですね。これは、先年発売されて話題になった、シャンドス30周年記念BOXに含まれていた一枚です。正直言って、このCDで初めて曲を知りましたし、聴きました。ラフマニノフって、ピアノ三重奏も作曲してたのか、ってところです。このラフマニノフのピアノ三重奏曲は、二曲あります。1892年と1993年という、ラフマニノフの二十歳前後のころの作曲。二曲を総称して「悲しみの三重奏曲」と言われます。第2番ニ短調作品9は、1893年のチャイコフスキーの逝去に際しての曲で、3楽章からなり40分以上の大曲です。これに対して、第1番ト短調は、1楽章だけの曲であり、ラフマニノフの存命中に出版されることがなく1947年になって出版されたというものです。ともに、ラフマニノフの叙情的な美しいメロディが散りばめられています。私は、かの有名なピアノ協奏曲第2番というのをあまりよく聴く人ではないのですが、この曲の様子は、どことなくそれらと類似性を感じてしまいますね。
この曲の演奏は、ボロディン・トリオです。1983年の録音です。このトリオは、ボロディン四重奏団のヴァイオリン奏者ドウビンスキーが1976年に西側に亡命した後に結成したトリオであります。2番の方が、内容的にも形式的にもたいへん充実しています。音楽的な深さが3つの楽章にわたって随所に感じられます。第1楽章のチェロの叙情的な美しさ、そして、第1楽章の主題の変奏曲が展開される第2楽章。なかなか曲に展開が興味深いですね。第3楽章は、ピアノを中心とした構成で、内面的な充実を感じますね。こんな第2番に対して、第1番は簡素な構成ですが、曲の美しさなどは、もしかすると第2番を上回るかもしれません。まずピアノによる主題が提示され、他の楽器に受け継がれる。この主題がいいですねえ。そして展開部を経て、再現部とその後のゆったりとしたテンポの、葬送行進曲とも言われる再提示部ののち終わる。この演奏を聴く中で、まず録音がたいそう鮮明です。三つの楽器の分離が極めて明瞭・鮮明です。それで、この曲の表情も豊かに印象付けられますね。そして、それぞれの楽器の存在感が大きく感じられます。もう少し、ねっちっこくの表現もあってもいいと思いますが、まあやり過ぎてもというところでしょうか。非常に雄弁であることが、聴き手の心にストレートに旋律が入って来ます。
シャンドスの30枚組、他ではなかなか聴けないような曲もたくさんあって、それはそれで興味深いことです。しっかり聴いていかねばいけません。でないと、存在を忘れしまうようなことになってはだめですから。
(Chandos ANNI0030 30-disc set 2009年 輸入盤)
1~2度聴いて確かブログ記事にしたと思いますので、どんな感想だったか探してみます。
ラフマニノフ独特の甘美さはなく、深い悲しみに溢れて充実した音楽のようですね。
↓
http://ameblo.jp/crest-my7/page-15.html#main