こんなCDを買った!聴いた!

最近購入した、または聴いたCDについて語ります。クラシック中心です。

『タメルラーノ』

2024年07月28日 23時58分00秒 | ヘンデル
は暑中お見舞い申し上げます。テレビでも猛暑日が続く云々で、まあ暑い毎日です。そんな中で、米国ではバイデン大統領の不出馬とハリス出馬で、大統領選が盛り上がってきました。一方、パリでは五輪が始まり、無事最後まで開催されることを祈るばかりですねえ。兵庫県では、「おねだり知事」などと言われ、知事さんへの批判が高まり、県政の停滞が指摘されています。いろんなことがありますが、この夏、東博の「神護寺展」に行きたいなあ。

ということで、今回はヘンデルの歌劇『タメルラーノ』であります。この歌劇、みなさんご存知でしょうか。過日、梅田の中古やさんで見つけて購入したのですが、未開封だったことから内部点検ができてなく、帰宅後開封すると、例のスポンジ被害。三枚組の一枚目がまったく聴けないので、返品しました。そんなことになると、逆にこの歌劇が欲しくなり、ネットで探した結果、中古でめでたく購入することができたのでありました。中古CD、スポンジ注意ですね。

それでヘンデルの歌劇ですが、全部で24作あるそうな。オラトリオも25曲となると、両者で50作ほどあり、まあ数は多い。その中でも『メサイア』や『リナルド』『ジュリオ・チェーザレ』などは有名曲でしょうが、そうでない曲は、以前にも述べましたが、なかなかたいへん。国内盤ならいいのですが、輸入盤が多い。あらすじなどはネットで調べられるにしても、それ以上はなかなかわからない。今回の『タメルラーノ』も輸入盤の解説本を日本語訳を自分で日本語訳していくしかないのです(スマホの飜訳ソフトを使ってます。おかしい訳もありますが、ご勘弁)。

この演奏は、ジョン・エリオット・ガーディナー指揮イングリッシュ・バロック・ソロイスツ 。とりあえす、登場人物と歌手をあげると、タメルラーノ(CT ティムールの皇帝、デレク・レイギン)、パヤゼット(T、オスマンの皇帝、ナイジェル・ロブソン)、アステリア(S、パヤゼットの娘、ナンシー・アージェンタ)、アンドロニコ(CT、ギリシャの王子、マイケル・チャンス )、イレーネ(A、タメルラーノの婚約者、ジェーン・フィンドレイ )、レオーネ(B、タメルラーノ・アンドロニコの腹心、ルネ・シレール)。1985年6月の録音。そして物語は、これらの人物のほれたはれたのことなんで、もういいや、ですね(笑)。

この歌劇は、1724年の作曲されたもの。この前後に『ジェリオ・チェーザレ』『ロデリンダ』などを作曲しており、ヘンデルの歌劇作曲家として充実していた時期のものですね。それもあってか、最初から最後まで魅力的なアリアばかり。曲の構成もレチタティーヴォとアリアの繰り返しで戸惑うこともない。お話は置いといて、聴きやすく親しみやすい、魅力的なアリアの洪水に夢中になり、圧倒されるのでありました。それほどこの歌劇のアリアはいいのです。

ただ、カストラートの役がタメルラーノととアンドロニコがカウンテーテナーで歌われ、アステリアのソプラノとイレーネのアルトと、女声系多くなり、最初は区別がし難い。これもヘンデルでは普通のこと。それらの中で、まず耳をひくのが、アンドロニコのアリアです。CTのマイケル・チャンス安定した歌唱で聴けます。まずあげられるが第一幕最後の18番「憧れのアイドルに蔑まれてるけど」。第二幕の24番「なだめようとしても無駄だよ」なども。安定したチャンスのCTがとてもいいです。また、アステリアのソプラノ。アージャンタの澄んだ女声が魅力的です。第一幕のアンドロニコの8番「美しいアステリアよ、あなたの心が私を守ってくれますように」のあと歌われる10番「私を愛したくないなら」、14番「ああ、敵は放っておいてください」、第二幕の「もう 時間じゃないよ」などであります。そしてCTなどとの違いが際立つのがイレーネのフィンドレイです。第一幕の16番「私を裏切った残忍な男」、第二幕の24番「私の胸に希望の光が生まれそうですよ」です。第3幕からは重唱が多くなり。アンドロニコとアステリアの二重唱の46番「私はあなたの中に生きています、親愛なる皆さん!」」は、二人の歌声が美しい。そして最後の「イレーネ、アンドロニコ、タメルラーノ、レオーネの60番の合唱で静かに終わります。ガーディナーの演奏も、声を巧くサポートする美しい響きでありました。

ということで、『タメルラーノ』、音楽だけでも十二分に楽しめるのでありました。ビデオも出ているし、YOUTBEでも演奏会形式での全曲を見ることができます。どちらも日本語訳がないので、それが悲しいのでありました。
(ERATO 2292 45408・ 2 1987年 輸入盤))

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