こんなCDを買った!聴いた!

最近購入した、または聴いたCDについて語ります。クラシック中心です。

西宮芸文での『ジュリオ・チェーザレ』

2023年10月08日 23時57分00秒 | ヘンデル
プロ野球も大詰めですねえ。昨日マリーンズ、バファローズに勝てばCS進出が決まったのですが負けました。しかし、一時は三位にかなりのゲーム差をつけていましたが、8月以降の絶不調。三位どころか四位チームにも追い越されそう。明日のイーグルス戦で勝てば三位なんですが…。まあCSに出ても、今のチーム状態では勝てそうにはないんですがねえ。明日は雨かも。小島かまたまた佐々木朗希を投げさすのか。まあ、頑張ってもらいたいですねえ…。

そんな中、10月7日(土)に西宮の芸文センターにヘンデルの歌劇『ジュリア・チェーザレ』を見てきました。鈴木優人指揮BCJの演奏。ティム・ミード(CT チェーザレ)、森麻季(S クレオパトラ)、マリアンネ・ベアーテ・キーラント(A コーネリア)、加藤宏隆(B クーリオ)、松井亜季(S セスト)、アレクサンダー・チャンス(CT トロメーオ)、大西宇宙(B アキッラ)、藤木大地(CT ニレーノ)でありました。セミステージ形式で、BCJのまわりで演技や歌唱が行われてました。

このヘンデルのオペラ、CTが三人。とは言っても、演奏によってはCTではなく女声になる場合もあったり、その逆も、ということで、いろいろなんですね。それもおもしろいかな。現在ではCTですが、当時はカストラートで、その差はどんなもんか、今となってはわかりませが…。ただ、8人中2人しか男声がいないということで、まあ女声的な音が多いのですね。とはいえこのオペラは、いいですねえ。最初から最後まで、耳は釘付け。ヘンデルらしい魅力的な音楽が洪水のように押し寄せます。やはりヘンデルって辣腕音楽家ですねえ。すごいすごい。

このオペラ、2012年のザルツブルグイースター音楽祭でのアントニーニ指揮でのクレオパトラをバルトリ、コーネリアをオッターが歌った舞台が印象に残っています。バルトリはブッファでオッターがセリアのような対比がおもしろかったんです。今回の舞台は、それほどのものはなくオーソドックスなものと感じました。ただ、私はコーネリアが好きなので、もっとコーネリアとセストが目立って欲しかったなとは思いました。クレオパトラの森さんが優っていたかなあ。

まず、鈴木さんとBCJですが30人弱の小編成。メンバーの異動はあるんでしょうが、非常に低音からしっかり安定しており、古楽器の音色の美しさを感じました。加えて、非常に表情が豊かで歌手に負けないような表現でありました。やはり、これまでの鈴木雅明さん以来の実績に裏付けられた力量なんでしょうねえ。いやいや立派でありました。終幕などでの4人加わったホルンの寧色もよかったですねえ。

歌手のみなさんですが、まずクレオパトラの森さんですが、舞台姿が実に華があったし、コミカルなところもうまく表現されてましたね。そして高音までしっかり頑張っておられましたねえ。3幕での「運命に涙し」の絶唱は、劇場全体が固まったようでした。チェーザレのミードさんは、実に恰幅がいい。外見も歌唱もですねえ。共に堂々としすぎているようにも思いました。そしてコーネリアのキーラントさん。機敏なセストとの対比課して、動きが少なく、その分歌唱も少し大人しめでしたかねえ。ついつい先述のオッターと比較してしまいます。一方にセストの松井さんはよかったですね。、躍動感が歌唱にもあった。この人の役割は大きいと思うので、もっともっと目立って欲しかったかな。とは言え、1幕の最後の「涙するために」の二重唱は、よかったなあ。トロメーオのチャンスさんは、非常に声が通って美声でしたね。三人のCTでは、最も惹きつけられた歌唱でした。もうひとりのCTのニレーノは、演技もおもしろくてたいそうな存在感でしたねえ。軽快で全体の清涼剤のようでした。アッキラの大西さんとクーリオの加藤さん、このオペラの中での男声二人ですが、これも女声中心になる中で、はやり男も重要で、ホッとするのでありました。大西さんは声量が大きく、力でねじふせてましたかね。過日の「ドン=ジョヴァンニ」での国内組の外題役でしたが、聴いてみたくなる歌唱でした。

しかし、ヘンデルの歌劇は、他の有名どころに比べると、それほど見る機会もなければ、CDもそれほどあるわけではないのですが、今回の公演はヘンデルのよさと魅力がたっぷりで本当によかったです。ヘンデルの素晴らしさをもっともっと知らなければ、と思った次第であります。

コメント (2)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 秋のはじめにシューマン | トップ | 朝比奈さんのベートーヴェン... »
最新の画像もっと見る

2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (popotoku)
2023-10-10 12:41:15
BCJのジュリオチェーザレを観られてよかったですね。私も見たかったです。
昨年、新国立劇場でアレッサンドリーニ指揮のジュリオチェーザレを観ました。東京フィルもとても熱演でしたが、BCJのピリオド楽器の響きはさらにヘンデルを盛り立てたことでしょう。
なお新国立ではキーラントさんがチェーザレでしたが、森谷さんの妖艶なクレオパトラが主役のようでした。
コメントありがとうございます。 (mikotomochi58)
2023-10-16 08:08:33
popotoku 様、コメント感謝です。新国立で見られたこと、おっしゃってましたね。チェーザレのキーラントがコーネリアでした。この配役はCTかアルトか、なかなか面白いですね。あまり舞台で見る機会がないですが、もっとやってほしいし、また、見たいですねすね。またご教示お願いします。

コメントを投稿

ヘンデル」カテゴリの最新記事