
いやー、ほんとに寒い一週間でした。これから一ヶ月ほどが最も寒い時期ですねえ。週末になって、なんとかやっとましになりましたかねえ。
前回、バロックの激安BOXについて言及しましたが、今回は、激安BOX第二弾。カラヤン/コンプリート・EMI・レコーディングス 第2集-オペラ・声楽編(71CD)であります。これも、正月早々に購入しちゃいました。発売が去年の2月ですから、発売から約一年。当初は、2万円ほどしていたように思うのですが、今回の購入価格は一万円を切りました。まあ、そこまで安くなったから、これは買いどきではないだろうか、と思ったわけです。加えて、H○Vのネットでは廃盤となっていましたからね。もう今しか買えないということで…。しかし、オペラ関係(カラスとワーグナーなど)でかなりのダブりがありました。まあ、これも仕方ないことですねえ。カラヤンの偉大な業績を知るためには、初期のEMIへの録音も聴かねば。そのEMIの録音は、現在ではなかなか入手できないですからねえ。とまあ、理論武装をしているのであります。
そんなわけで、まあボツボツ聴いていっておるんですが、今回は、モーツァルトの歌劇「フィガロの結婚」です。カラヤン指揮のVPO。1950年のモノラル録音。ちょうどこの時期、カラヤンは、ウィーンでEMIの名プロデューサーのウォルターレッグとレコーディングを行っています。そして、この年ほぼ同じキャストでこの「フィガロ」と「魔笛」を録音します。このことがフルトヴェングラーとの確執の原因のひとつとなり、これ以降、VPOとの録音がしばらく跡を絶つことになります。この「フィガロ」、イルムガルト・ゼーフリート、エーリッヒ・クンツ、ジョージ・ロンドン、エリーザベト・シュワルツコップ、セーナ・ユリナッチ、他。当時のウィーンの名歌手たちが勢揃い。カラヤンにとって初めてのオペラ全曲録音となりました。「フィガロ」は、全体的に登場人物の個性が活き活きと描かれているオペラなんですが、カラヤンと歌手たちは、実にうまくここでも登場人物を特徴づけています。
この演奏ではまずこの中で、出色なのはまず、クンツです。この男らしく凛々しいフィガロはいいですね。続いて、シュワルツコップ。相変わらずうまい。この人、臭いほど上手すぎて嫌味やなと思うこともあるんです。この伯爵夫人もその傾向で、有名な二つのアリアはベストの歌唱でしょう。ロンドンも伯爵らしい伯爵ですね。ただ、ぜーフリートについては、もう少し自己主張があってもいいかなと思いました。そして、カラヤンの指揮、少々早めのテンポなんですが、非常に濃い表現・表情となっています。オケの力を誇示することなく、VPOの持っている美しく、瑞々しい表現力を十二分に発揮させています。
ただ、問題点としては、まず悪くないというものの、モノラル録音なんですね。これは如何ともしがたい。加えて、レチタティーヴォなどが一切省略されていることです。これは仕切りをカットした相撲をみるようなもので、非常にせわしないんですね。このふたつが至極残念です。とはいうものの、若き日のカラヤンの記念碑的な演奏です。
(EMI 5 11973 2 2008年 輸入盤)
前回、バロックの激安BOXについて言及しましたが、今回は、激安BOX第二弾。カラヤン/コンプリート・EMI・レコーディングス 第2集-オペラ・声楽編(71CD)であります。これも、正月早々に購入しちゃいました。発売が去年の2月ですから、発売から約一年。当初は、2万円ほどしていたように思うのですが、今回の購入価格は一万円を切りました。まあ、そこまで安くなったから、これは買いどきではないだろうか、と思ったわけです。加えて、H○Vのネットでは廃盤となっていましたからね。もう今しか買えないということで…。しかし、オペラ関係(カラスとワーグナーなど)でかなりのダブりがありました。まあ、これも仕方ないことですねえ。カラヤンの偉大な業績を知るためには、初期のEMIへの録音も聴かねば。そのEMIの録音は、現在ではなかなか入手できないですからねえ。とまあ、理論武装をしているのであります。
そんなわけで、まあボツボツ聴いていっておるんですが、今回は、モーツァルトの歌劇「フィガロの結婚」です。カラヤン指揮のVPO。1950年のモノラル録音。ちょうどこの時期、カラヤンは、ウィーンでEMIの名プロデューサーのウォルターレッグとレコーディングを行っています。そして、この年ほぼ同じキャストでこの「フィガロ」と「魔笛」を録音します。このことがフルトヴェングラーとの確執の原因のひとつとなり、これ以降、VPOとの録音がしばらく跡を絶つことになります。この「フィガロ」、イルムガルト・ゼーフリート、エーリッヒ・クンツ、ジョージ・ロンドン、エリーザベト・シュワルツコップ、セーナ・ユリナッチ、他。当時のウィーンの名歌手たちが勢揃い。カラヤンにとって初めてのオペラ全曲録音となりました。「フィガロ」は、全体的に登場人物の個性が活き活きと描かれているオペラなんですが、カラヤンと歌手たちは、実にうまくここでも登場人物を特徴づけています。
この演奏ではまずこの中で、出色なのはまず、クンツです。この男らしく凛々しいフィガロはいいですね。続いて、シュワルツコップ。相変わらずうまい。この人、臭いほど上手すぎて嫌味やなと思うこともあるんです。この伯爵夫人もその傾向で、有名な二つのアリアはベストの歌唱でしょう。ロンドンも伯爵らしい伯爵ですね。ただ、ぜーフリートについては、もう少し自己主張があってもいいかなと思いました。そして、カラヤンの指揮、少々早めのテンポなんですが、非常に濃い表現・表情となっています。オケの力を誇示することなく、VPOの持っている美しく、瑞々しい表現力を十二分に発揮させています。
ただ、問題点としては、まず悪くないというものの、モノラル録音なんですね。これは如何ともしがたい。加えて、レチタティーヴォなどが一切省略されていることです。これは仕切りをカットした相撲をみるようなもので、非常にせわしないんですね。このふたつが至極残念です。とはいうものの、若き日のカラヤンの記念碑的な演奏です。
(EMI 5 11973 2 2008年 輸入盤)

さて、VPOとの「フィガロ」に「魔笛」、僕は随分感心して聴きました。音の悪さとレチタティーヴォがないことを除けば、これ素晴らしい演奏だと思います。カラヤンは昔から凄かったんやなぁとつくづく思いました。
1970年代以降のステレオ録音での「フィガロ」(DECCA)「魔笛」(DG)も聴いているんですが、溌剌さでは遙かにEMI盤が勝るように思います。音が貧しくても、イキイキした演奏を聴くのは嬉しいもんです。
同じBOXセットを持っています。昨年2月に購入したものです。今はずいぶん安くなったんですね。
録音は1950年代のものがありますが、僕は音の悪いのは苦手で聞いていないCDもあります。
「フィガロの結婚」や「魔笛」も始まりは音が気になりますが、それを途中から忘れさせる演奏だと思います。
このBOXセットは購入当初よく聞いていたのですが、夏くらいからあまり聞かなくなりました。今年は未聴CDをすべて聞いて、71枚全部制覇したいと思っています。