NHKの今年の大河ドラマ『平清盛』が始まりました。先日、兵庫県知事の井戸さんの「画面が汚い」が話題になりましたが、まあ、それはいいとして…。第一話を見ましたが、平清盛は完璧に白河法皇の子となっているんですね。まあ、最近はこう考える人が増えてきてますから、まあそうですねえ、と思うのです。今回はこれに加えて、崇徳天皇までも、白河法皇の子としています。父である鳥羽法皇が崇徳を伯父と言っていたことは有名ですが、これには少々びっくりしました。私はけっこう平家は好きなので、今後のお話の展開が楽しみです。画面については、こんなのもいいのでは、と思っています。
さて、今回はモーツァルト。このブログでも82回目となります。全部で533の投稿ですので、だいたい6.5回に1回はモーツァルトということですね。そんなに好きということでもないのですが、他の作曲家は聴く頻度に波があるんですが、モーツァルトはコンスタントに聴いているということでしょうね。CDも1年を通してよく買います。といっても、あんまり聴かないねえ!、という曲もあるんですね。そんな曲が、弦楽四重奏曲なんです。特にハイドン・セットは有名な割には、それほど聴かないです。CDも、3種類しか持っていません。
ということで、今回はモーツァルトのハイドン・セットの中から。弦楽四重奏曲第18番イ長調K.464であります。この曲は、1785年にハイドンへの献呈の辞を伴って刊行された6つの弦楽四重奏曲、いわゆるハイドン・セットの中の1曲です。「春」「狩」「不協和音」などの名曲揃いの6曲の中でも、地味な部類のものです。1785年1月10日に完成しています。ベートーヴェンが勉強のために写譜したことでも知られている曲です。演奏は、スメタナ四重奏団。1975年6月22~24日チェコスロヴァキアでの録音であります。
スメタナ四重奏団ですが、以前は非常に高く評価されていたのですが、その評価は、ある高名な評論家の「名文を巧妙に利用したレコード会社が構築した虚像」とまで言われています。実際、以前はたくさん出ていたCDも激減し、過去のものになってしまったようです。まあ、もう引退して久しいこともありますが…。しかし、どうなんですかねえ。私はスメタナ四重奏団の演奏、嫌いじゃないです。むしろ好きです。耳に馴染んでいるかもしれませんが…。このモーツァルトのハイドン・セットを聴いても、それは変わりませんでした。
まず、この演奏、4人の奏者のバランスが非常にいい。第1ヴァイオリンが傑出しているとかではなく、4つの楽器が程よくブレンドされて、その音色が極めて心地良いのです。しかし、一方で4つの楽器のダイナミックな展開、というようではない。穏健で、多少おとなしめの演奏でしょうねえ。それならそれで、各楽器の妙技が繰り広げられる、ということでもない。こう述べてくると、否定的にとらえているかに思われますが、いやいやそうではないのです。これらのことは指摘できるかもしれないが、4つの弦の滑らかで落ち着いた音色が、バランス良くブレンドされて醸し出される美しさに、惹かれるものであります。
こういった傾向は、第1楽章出だしから顕著です。第1主題が第1ヴァイオリンで奏せれますが、他の三つと調和が優先されています。曲が進むにつれてそれぞれの楽器が等しく耳に入って来るのが心に安定感をもたらせてくれます。曲の流れは流麗で淀むことなく進みますね。第2楽章メヌエット。モーツァルトのメヌエット、なかなかエッジが効き、私は好きです。ここでも穏健な演奏。誇張した表情はなく、落ち着いた大人の雰囲気か。中間部でも流れるような美しさがいいです。第3楽章アンダンテ、曲中最長の楽章。6つの変奏からなるが、ゆったりとして穏やか。弦楽器の美しさが一杯。ここでも4つの楽器の絡みがたいそう美しく、そして落ち着いた表現がいいですね。第4楽章、対位法的な表現が特徴的。曲は動きが激しいが、演奏は極めて穏健。ここでも落ち着いた弦によるモーツァルトの音楽よさと凄さを満喫できます。
しかし、スメタナ四重奏団のCD、DENONから発売され、輸入盤が出回ってなかったので、国内盤でしか買えませんでした。すると高いんですね。このCDも3枚組で7500円でありました。まあ、そんなもんといえば、そんなもんですが…。
(DENON COCO-7127/29 1991年)
さて、今回はモーツァルト。このブログでも82回目となります。全部で533の投稿ですので、だいたい6.5回に1回はモーツァルトということですね。そんなに好きということでもないのですが、他の作曲家は聴く頻度に波があるんですが、モーツァルトはコンスタントに聴いているということでしょうね。CDも1年を通してよく買います。といっても、あんまり聴かないねえ!、という曲もあるんですね。そんな曲が、弦楽四重奏曲なんです。特にハイドン・セットは有名な割には、それほど聴かないです。CDも、3種類しか持っていません。
ということで、今回はモーツァルトのハイドン・セットの中から。弦楽四重奏曲第18番イ長調K.464であります。この曲は、1785年にハイドンへの献呈の辞を伴って刊行された6つの弦楽四重奏曲、いわゆるハイドン・セットの中の1曲です。「春」「狩」「不協和音」などの名曲揃いの6曲の中でも、地味な部類のものです。1785年1月10日に完成しています。ベートーヴェンが勉強のために写譜したことでも知られている曲です。演奏は、スメタナ四重奏団。1975年6月22~24日チェコスロヴァキアでの録音であります。
スメタナ四重奏団ですが、以前は非常に高く評価されていたのですが、その評価は、ある高名な評論家の「名文を巧妙に利用したレコード会社が構築した虚像」とまで言われています。実際、以前はたくさん出ていたCDも激減し、過去のものになってしまったようです。まあ、もう引退して久しいこともありますが…。しかし、どうなんですかねえ。私はスメタナ四重奏団の演奏、嫌いじゃないです。むしろ好きです。耳に馴染んでいるかもしれませんが…。このモーツァルトのハイドン・セットを聴いても、それは変わりませんでした。
まず、この演奏、4人の奏者のバランスが非常にいい。第1ヴァイオリンが傑出しているとかではなく、4つの楽器が程よくブレンドされて、その音色が極めて心地良いのです。しかし、一方で4つの楽器のダイナミックな展開、というようではない。穏健で、多少おとなしめの演奏でしょうねえ。それならそれで、各楽器の妙技が繰り広げられる、ということでもない。こう述べてくると、否定的にとらえているかに思われますが、いやいやそうではないのです。これらのことは指摘できるかもしれないが、4つの弦の滑らかで落ち着いた音色が、バランス良くブレンドされて醸し出される美しさに、惹かれるものであります。
こういった傾向は、第1楽章出だしから顕著です。第1主題が第1ヴァイオリンで奏せれますが、他の三つと調和が優先されています。曲が進むにつれてそれぞれの楽器が等しく耳に入って来るのが心に安定感をもたらせてくれます。曲の流れは流麗で淀むことなく進みますね。第2楽章メヌエット。モーツァルトのメヌエット、なかなかエッジが効き、私は好きです。ここでも穏健な演奏。誇張した表情はなく、落ち着いた大人の雰囲気か。中間部でも流れるような美しさがいいです。第3楽章アンダンテ、曲中最長の楽章。6つの変奏からなるが、ゆったりとして穏やか。弦楽器の美しさが一杯。ここでも4つの楽器の絡みがたいそう美しく、そして落ち着いた表現がいいですね。第4楽章、対位法的な表現が特徴的。曲は動きが激しいが、演奏は極めて穏健。ここでも落ち着いた弦によるモーツァルトの音楽よさと凄さを満喫できます。
しかし、スメタナ四重奏団のCD、DENONから発売され、輸入盤が出回ってなかったので、国内盤でしか買えませんでした。すると高いんですね。このCDも3枚組で7500円でありました。まあ、そんなもんといえば、そんなもんですが…。
(DENON COCO-7127/29 1991年)
私もモーツァルトの室内楽は好きです。クヮルテットもクインテットもヴァイオリンソナタも。そんなにCDを持っているわけでもありませんがね。彼の室内楽は、穏やかで平安な気持ちをもたらしてくれるのです。
クヮルテットでは、最近ズスケクヮルテットの全集を買いました。時々聴きます。ハイドンセットも大好物ですね。18番も佳いです。
スメタナの演奏は聴いたことがありません。佳さげですね。今18番を聴いています。いいですね~。気持ちが非常に安楽になります。