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CPE.バッハの四重奏曲

2021年03月14日 23時25分00秒 | CPEバッハ
東日本大震災から10年を迎えました。ちょうどその日、翌日のイヴェントの準備をしていた途中の職場で巨大地震の発生を知りました。そして帰宅後、想像できなかった津波の猛威をテレビで見ました。そして原発事故…。その一年後から七年間、毎年七ヶ浜、名取、石巻と職場からボランティアに行かせていただきました。毎年復興していく姿を見ながら、自分自身の成長も実感できました。まだまだ課題は解決していないと思いますが、またぜひ行きたいと思っています。

ということで、今回はカール・フィリップ・エマヌエル・バッハ。JSバッハの次男です。最近、この人の曲をよく聴いているのです。以前にも2度ほど取り上げました。とはいえ、どんな曲がいかほどあるのか、なかなか把握が難しく、この人の作品の解説本が欲しいところです。CDについても、どんな演奏が評価されていてとか、あまりわからないんですね。だから、どれを買ってかわからない。そんなときは、BOXものが威力を発揮するのです。手元にも、ARCHIVの6枚組、Warnerの13枚組、DHMの10枚組があります。その中から聴いております。加えてヘンスラーからの53枚組も欲しいところであります。

そして今回は、フルート、ヴィオラとフォルテ・ピアノのための四重奏曲です。この四重奏曲は1~3番まであり、1番はイ短調Wq93,2番はニ長調Wq94,3番はへ長調Wq95。CPE.バッハの逝去の年の1788年に、ベルリンの銀行家の娘のザラ・レヴィのために作曲されました。1788年というと、モーツァルトの晩年で、最後の三大交響曲を作曲した年です。この曲、「四重奏曲という意味は、4人で演奏するというのではなく、四声の曲ということです。鍵盤奏者の右手と左手が二声を受け持ち、フルートとヴィオラがそれぞれ一声ずつの、合わせて四声」ということ。また、「後の出版譜にはチェロ等によるバス補強のためのパート譜が添えられているものもあります。トゥッティ的なフォルテの箇所などに低音を充実させることは効果的」だそうです。いろいろと勉強になります。ホッグウッドによる演奏はチェロが加わっていますね。

それでこの曲の演奏は、アンサンブル・レザデュー(Les adieux)。このアンサンブル、メンバーがいろいろなようですが、今回は、アンドレアス・シュタイアー(fP)ヴィルベルト・ハーツェルツェット(フラウト・トラヴェルソ)ハーヨ・ベース(Va)。1987年の録音です。この演奏にチェロが加わらない三人によるものです。チェロが加わる演奏よりも、この三人の方が音の厚みは聴き劣りますが、楽器の個性は非常に発揮できているように感じます。

この三曲、どれも急緩急の構成。まずハーツェルツェットのトラヴェルソが非常にいい。表情も豊かで多彩、そして雄弁に語りかけてくれます。この人、コープマンの主宰するアムステルダム・バロック管で活躍されていました。そしてこれに匹敵するのはシュタイアのフォルテピアノ。これがまた堅実であり、トラヴェルソと協調し、たいそうな存在感です。フォルテピアノとは思えないような表現力。そして、ヴィオラ。これはそれほど目立たないのですが、低音の押さえだけでなく、ところどころでの活躍がどれもいいですねえ。

第1番、短調であり、トラヴェルソの淋しげな表情に、他ふたつが巧く絡む。第2楽章にはトラヴェルソが美しい響き。第2番はニ長調、最も親しみ安いです。明るい第1楽章に続き、第2楽章。三つの楽器のすすり泣くような響きが心に染み込む。ヴィオラが特にいい。第3楽章明るく躍動するトラヴェルソを筆頭にとても心地よい。やはり、生き生きと、鳴り響くところは実に素晴らしいです。第3番、小鳥がさえずるようなトラヴェルソ。楽器の特徴を巧く用いています。第2楽章、一転して憂いを楽器が表現。そして第3楽章ではそれを払拭する明るさと軽快さ。曲の素晴らしさもあるが、それを見事に表現して余りある三人に拍手であります。

12日にやっとマリーンズ、佐々木朗希くん実戦登板しましたねえ。ドラゴンズの三人を見事押さえました。今年は二軍での登板となるみたいですね。本格的な一軍登板は来年なんですかねえ。速く見たいですねえ。
(DHM 88843021622 2014年 C.P.E.BACH EDITION 輸入盤)

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