乾正人 あえてオオカミ中年になる もうすぐ習が攻めてくるぞ‼

そうだ そうだ!!

産経

【大手町の片隅から】乾正人 あえてオオカミ中年になる

私が根っからの「親中派」であったのは、昨年元日付の小紙「年のはじめに」で書いた通り。何しろ40年以上も前に大学受験で、日本人はほとんど選択しなかった中国語で受けて合格したのだから、次に書くことを信じてもらいたい。なお、今回は敬称を略させていただく。

独裁者3人に共通点

3期目体制をスタートさせた中国共産党総書記、習近平は、戦争への道をまっしぐらに進んでいる。

なぜ、そう断言できるのか。それは、彼が3期目にして独裁体制を完成し、独裁者の先輩であるヒトラー、プーチンと同じ道を歩もうとしているからだ。

アーリア民族の優越性を妄信したヒトラーは、ナチスが支配するドイツを神聖ローマ帝国、ドイツ帝国を引き継ぐ「第三帝国」と称し、第二次世界大戦を引き起こした。

プーチンはロシア人とウクライナ人は、歴史的に一体のロシア民族であり、ロシアとウクライナは共通の遺産と運命を共有しているとして、ウクライナ侵攻に踏み切った。

習はといえば、「中華民族の偉大な復興」をスローガンにし、「一帯一路」政策を推進、覇権主義を隠そうともしていない。

3人に共通するのは、歴史を自国中心にねじまげ、国民の高い支持率をバックに反対勢力を粛清し、独裁体制を確立。「千年王国」を自らの手で打ち立てようとする誇大妄想的な考えと強権的な手法だ。

現代史をひもとくと、「独裁者」と呼ばれた為政者で、自ら悔い改めて政治方針を百八十度転換させた人物は誰一人としていない。スターリンしかり、毛沢東しかり。

 

第一、自らを悔い改めるような人物は、独裁体制を敷かない。

大多数の中国専門家と称する人々は、首相の李克強を全人代委員長に横滑りさせるとの観測をしていたが、甘い、甘い。彼の性格と政治手法を客観的にみれば、3期目は友達ですらないイエスマンしか要職に配置しないのは、容易に見て取れた。

中国共産党規約にわざわざ「台湾独立に断固として反対し、押さえ込む」との一文を盛り込んだ事実は重大だ。共産党大会閉会式で、前任者の胡錦濤を衆人環視の中、強制的に退場させた習の暴走を止められる長老は、もういない。

もうすぐ危機がくる

2000年に大統領に就任したプーチンは、独裁体制が固まった14年後にクリミアを併合した。習体制3期目の5年間に、必ず台湾危機はやってくる。最も早いケースは、24年1月に実施される台湾総統選の前後だろう。頼みの綱は米国だが、これがはなはだ心もとない。

ウクライナが好例だが、米国と親しくしていても、条約で防衛義務を負っていない国や地域が侵略された場合、武器は供給しても米軍が前線に出向いて戦う可能性は低い。米大統領、バイデンは「台湾を守る」と発言しているが、話半分に聞いておいた方が良い。台湾有事が起きた場合、日本は米国を必ず、「巻き込ませ」ないといけない。そう習に信じ込ませないと、彼は必ずや武力行使に踏み切るだろう。

 

あえてオオカミ中年(高年でもいいが)になって書く。

もうすぐ習が攻めてくるぞ‼

 

それではまた、さ来週。(コラムニスト)

 

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