「法律を作るのは政治家である」と決断してもらいたい

田中良紹:改革の本丸は国会にあり(2)

奇妙なのが財務省所管の予算委員会である。政府が作った予算案が妥当かどうかを審議する委員会なのに、民は昔から予算審議をしない予算委員会を見せられている。予算委員会の最初の2,3日を「基本的質疑」と言って、それをNHKがテレビ中継する・・・

問題は「基本的質疑」をなぜ財務省が所管する予算委員会でやるかである
戦後GHQは内務省を解体して大蔵省(現財務省)を霞が関の中枢権力にした。その官庁が仕切る委員会が国会を代表する審議をしてみせる。それだと国会は霞ヶ関の下位に置かれている事になる

国家がぐるみで「これが国会だ」と国民に見せつけている事になり、官僚支配体制を民主主義に見せかける仕組みの一つ

予算審議は3月末まで続くのにNHKは最初の2,3日しか中継しない。それは予算と関係のない審議で、いざ本当に予算の審議が始まるとNHKは絶対に中継しない。

現在、官僚の国会答弁禁止問題に与野党から議論が噴出している。言論表現の自由を侵すという議論や法律で縛らずに運用でやるべきだという主張がある。そう主張する人たちは結局官僚の手下なのだろう。国会が官僚の手の平から脱して自立する事を官僚は最も恐れている。三権が本当に分立してしまったら官僚支配は崩れる。だから何とか国会を自分たちの領域にしておきたい。官僚の発言を議事録に残し、政治をコントロールしたいのである

また自民党が政権を取った後も簡単に官僚答弁を復活させないためには法律で縛った方が良い。官僚答弁の禁止は政治家が自ら立法を行うために退路を断つ覚悟なのである。政治家にとっては厳しいが、ここは勇気を持って「法律を作るのは政治家である」と決断してもらいたい。国会が本当に「国権の最高機関」になるためには越えなければならないハードルだ

なるほど そういうことだったんですね




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