憲法改正には、女性の声がどうしても必要だ

日本は女性が優っている国

これは 加瀬さんの持論です

加瀬英明のコラム

憲法改正には、女性の声がどうしても必要だ     Date : 2019/02/05

私は仕事で、アメリカや、ヨーロッパをしばしば訪れてきた。いまでも毎年、ワシントンに春と秋に通っている。

 欧米ではカーナビをはじめ、さまざまな案内や指示が、男性の声によって行われているほうが多い。ところが、なぜか、日本ではほとんどが、女性の声だ。

 交差点では、交番の拡声器から女性警察官の声で、「左右をよく見て、お渡り下さい」という注意が流れてくる。

 なぜなのだろうか。どうして案内や、指示というと、日本では女性の声が用いられるのだろうか。

 日本は女性が優っている国なのだ。女性が家庭を取りしきって、支配している。父親ではなく、母親が家庭の中心だ。男たちは幼い時から、母親によって育てられ、躾けられる。

 日本では男たちは、女性の声には安心して従うものの、男性の声だと反発して、すなおに受け容れない。

 日本では祖国を、母国と呼ぶ。出身校は母校だ。敷地のなかで、もっとも大きな家は母屋(おもや)だ。乳母車(うばぐるま)や、トラックにかかっているホロを、「母衣(ほろ)」と書くが、武士が戦場で首筋を守るために、後頭部にかけた鎖の綱のことだ。いつも、母が守ってくれるのだ。

 英語、ドイツ語では、「母国」(マザーランド、ムターラント)ともいうが、「父国」(ファーザーランド、ファータラント)とも呼ぶ。フランス語になると、「父国」(ラ・パトリ)しかない

 母親はできる子も、できない子も、均しく愛してくれる。父親はできる子と、できない子を区別する。日本が平等な和の国であるのに対して、西洋は厳しい競争社会だ。

 西洋は男尊女卑の社会だ。女は弱者だから大切に扱われるが、女のほうが男に甘えて我儘(わがまま)になる。弱い者のほうが我儘になり、強い者は耐えるものだ。日本では男が我儘で、女性が男が我儘であるのを許す。男が弱者だ。

 日本では女性が男性に対して、「男らしくしなさい」と叱るが、西洋では男から男にしか「ビー・ア・マン!」(男らしくしろ)といわない。西洋では夫が家計を握っているが、日本では夫が妻から小遣いを貰う。

 日本神話の主神は、女神の天照大御神でいらっしゃるが、西洋ではギリシャ、ローマ、北欧神話など、どの神話をとっても、主神が男性神であって、厳格な独裁神である。

 日本は歴史を通じて人と人との和を、もっとも大切にしてきたために、平安時代の400年、江戸時代の260年にわたって、平和が保たれた。このように長く平和を享受した国は、世界のなかで日本しかない。これも、女性が優っている国だからだろう。

 いま、日本を取り巻く国際環境が激変している。日本の平和を守るために、現行憲法を一刻も早く修正する必要に迫られている。

 ところが、12月に終わった国会会期では、憲法審査会が開かれたのに、野党が改憲について論議するのを拒んだので、憲法が論じられなかった。

 野党は憲法を軽視して、おろそかにしている。もし、真剣に護憲を主張しているのなら、「日本がアメリカの占領下のままでいるべきだ」と、どうして堂々と主張しないのか。

 日本の平和を保ってゆくためには、憲法を厳しい現実に合わせなければならない。

 憲法を改めるためには、女性の声がどうしても必要だ。女性が男たちを励まして、憲法改正運動の先頭に立ってほしい。

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